MENU

90+6分まで撃ち続けた鹿児島、2度追いついた讃岐を4-3で振り切った決定的な差

90+6分まで撃ち続けた鹿児島、2度追いついた讃岐を4-3で振り切った決定的な差

90+6分の決勝点までシュートを重ねた鹿児島――讃岐との4-3をデータで読む

74分、佐野竜眞のこの日2点目でカマタマーレ讃岐が3-3に追いついた。それでも最後に試合を動かしたのは、シュートを重ね続けた鹿児島ユナイテッドFCだった。

2026年8月29日の2026/27明治安田J3リーグ第4節は、鹿児島が90+6分の嵯峨理久の決勝点で4-3と勝利した。鹿児島は試合を通じて20本のシュートを記録し、3-3となった後も79分、88分、89分、90分にシュートを放ち、90+6分に決勝点を挙げた。本稿では、この終盤までシュートを重ねた事実を勝因の一つと捉えるが、公式記録だけで因果までは断定しない。

この記事で分かることは次の3点だ。

  • 鹿児島がシュート20本、枠内13本を記録した意味
  • 讃岐が12本中8本を枠内に送り、3得点した経過
  • 2度追いついた後も64分と90+6分に失点した経過
目次

試合記録:讃岐3-4鹿児島

7得点の経過だけでなく、後半に両チームの強みと弱点が同時に表れた試合だった。

  • 大会:2026/27明治安田J3リーグ 第4節
  • 開催日:2026年8月29日(土)
  • キックオフ:18時03分
  • 会場:四国化成MEGLIOスタジアム
  • 入場者数:3,354人
  • 結果:カマタマーレ讃岐 3-4 鹿児島ユナイテッドFC
  • 前半:讃岐 1-0 鹿児島
  • 警告:稲葉修土(鹿児島、66分)
  • 退場:なし

得点経過

  • 10分:後藤優介(讃岐)
  • 47分:有田稜(鹿児島、PK)
  • 56分:田中渉(鹿児島)
  • 61分:佐野竜眞(讃岐)
  • 64分:田中渉(鹿児島)
  • 74分:佐野竜眞(讃岐)
  • 90+6分:嵯峨理久(鹿児島)

讃岐は後藤の先制点に加え、佐野が後半に2得点。鹿児島は有田のPK、田中の2得点、嵯峨の終了間際の一撃で上回った。

先発メンバー

讃岐は大嶽直人監督の下、Jリーグ公式の試合速報で3-4-2-1と予想された配置。鹿児島は村主博正監督の下、4-4-2と予想された。

カマタマーレ讃岐

  • GK:青木心
  • DF:宮﨑慎、イ ギサン、林田魁斗
  • MF:國分将、宇都木峻、上野輝人、禹相皓
  • FW:後藤優介、佐野竜眞、村上悠緋

鹿児島ユナイテッドFC

  • GK:川上康平
  • DF:広瀬健太、江川慶城、池田樹雷人、青木義孝
  • MF:嵯峨理久、田中渉、藤村慶太、稲葉修土
  • FW:有田稜、髙橋旺良

交代

讃岐

  • ハーフタイム:米澤令衣が後藤優介に代わって出場
  • 59分:左合修土が國分将に代わって出場
  • 75分:河上将平が宇都木峻に代わって出場
  • 86分:淺田彗潤が佐野竜眞に代わって出場

鹿児島

  • ハーフタイム:圓道将良が江川慶城に代わって出場
  • 73分:村松航太が田中渉に代わって出場
  • 73分:河村慶人が髙橋旺良に代わって出場
  • 78分:吉尾虹樹が稲葉修土に代わって出場
  • 78分:フアンマ デルガドが有田稜に代わって出場

数字が示す鹿児島の優位

鹿児島は讃岐を8本上回る20本のシュートを記録し、4得点した。 本稿では、このシュート量をスコアを読む材料とするが、得点との因果までは集計値だけで断定しない。

項目讃岐鹿児島
得点34
シュート1220
枠内シュート813
枠内率66.7%65.0%
コーナーキック63
オフサイド11
フリーキック812
警告/退場0/01/0

枠内率は讃岐が66.7%、鹿児島が65.0%で、両者に大差はない。つまり、鹿児島だけが極端に決定力の高いシュートを連発したというより、枠内率が近い中で、鹿児島がシュート総数を8本多くしたことを、本稿では最終的な1点差を読む材料の一つとする。

鹿児島は枠内シュートでも13対8と優位だった。讃岐の青木心は複数のシュートを防いだが、20本すべてを受け切るのは難しかった。

一方、讃岐の3得点も偶然では片づけられない。12本中8本を枠内へ飛ばし、後藤と佐野はペナルティーエリア外からも得点した。限られた回数を得点に変える質は高かった。

ここがポイント: 両チームの枠内率はほぼ同じだった。差を生んだのは、鹿児島が同程度の精度でより多く撃ったことだ。

勝敗を分けた要因

鹿児島は2度追いつかれた後もシュートを記録し、最後に決勝点を挙げた。

前半の1点差は内容以上に讃岐へ傾いていた

10分、後藤はペナルティーエリア外から右足で先制した。しかし前半終了時点のシュートは讃岐3本、鹿児島11本。枠内シュートも讃岐2本に対して鹿児島8本だった。

ポゼッションは前半終了時点で讃岐36%、鹿児島64%。鹿児島はボールを持ってシュートまで進みながら無得点に終わり、讃岐は少ない機会からリードを得た。

この数字だけなら、讃岐が守備で鹿児島を完全に封じたとは評価しにくい。鹿児島は前半だけで11本、うち8本の枠内シュートを記録していた。本稿では、この数値を後半の得点を考える材料とする。

鹿児島は再開直後から得点を重ねた

後半開始から2分、有田がPKを決めて同点。56分には田中がこぼれ球を左足で仕留め、鹿児島が逆転した。

讃岐は61分に佐野が追いついたが、鹿児島はわずか3分後に田中が再び得点した。田中は61分の同点弾から3分後に再び得点し、鹿児島を3-2とした。2得点はいずれもペナルティーエリア内から記録されている。

鹿児島にとって重要だったのは、得点者が一人に集中しなかったことだ。有田、田中、嵯峨の3人がゴールを記録し、FW、MF、サイドを担う選手から得点が生まれた。得点者が3人に分かれた事実は確認できるが、相手の守備対応や攻撃の再現性までは公式記録だけで断定しない。

讃岐が押し返した60分台から70分台

讃岐も押し込まれたままでは終わらなかった。61分と74分に佐野が決め、2度のビハインドを解消した。

特に74分の得点前には、70分から71分にかけて村上と上野がペナルティーエリア内から相次いでシュートを放っている。公式速報の75分時点に表示された直近15分間のポゼッションも讃岐62%、鹿児島38%だった。讃岐が押し返した時間帯に同点弾が生まれたことは、試合速報の推移とも一致する。

ただし、同点後の64分と90+6分に再び失点した。本稿では、この展開を試合運びの検討材料とみるが、守備組織や判断の原因は公式記録だけでは断定しない。

90+6分の決勝点は偶然だったのか

嵯峨理久の決勝点は終了間際の劇的な一撃だが、そこへ至る攻撃の蓄積があった。

74分に3-3となった後も、鹿児島はシュートを続けた。公式速報では79分に河村慶人、88分に青木義孝、89分に河村、90分に吉尾虹樹がゴールを狙っている。

そして90+6分、嵯峨がペナルティーエリア内からヘディングで決勝点を挙げた。終了間際だけを切り取れば一場面の勝負だが、試合全体では鹿児島が20本のシュートを放ち、3-3となった後も79分、88分、89分、90分にシュートを記録した末の4点目だった。

鹿児島は73分に河村、78分にフアンマ デルガドと吉尾を投入した。78分の2人交代後も複数のシュートを記録した事実は確認できるが、交代の具体的な意図までは公式記録から断定しない。

ただし、公開された試合記録だけで個々の交代指示や守備の約束事までは断定できない。確認できるのは、交代後も鹿児島がシュートを重ね、最後に嵯峨が決めたという事実である。

讃岐の3得点と4失点をどう見るか

讃岐は攻撃の鋭さを示した一方、効率の高さだけでは試合を制御できなかった。

後藤と佐野は合計3得点。とりわけ佐野は61分にペナルティーエリア内、74分にはエリア外から決め、異なる位置からゴールを奪った。

讃岐が継続すべき点は明確だ。

  • 少ない機会でも枠内へ運んだシュート精度
  • ビハインドになっても押し返した70分台の攻撃
  • 後藤、佐野と複数選手が得点できたこと

一方、課題も数字に表れている。

  • 被シュート20本、被枠内シュート13本
  • 前半だけで11本のシュートを許したこと
  • 2度の同点後、64分と90+6分に再び失点したこと
  • 開幕4試合で無失点試合がなく、合計7失点となったこと

讃岐は3得点しながら勝点を得られず、二度追いついた後の64分と90+6分に再び失点した。本稿では、この展開をフィニッシュ以外の守備と試合運びを検討する材料とみる。

第4節終了時の順位と、この一戦が残したもの

鹿児島は無敗を維持して2位へ上がり、讃岐は10位で連敗となった。

2026年8月29日更新のJリーグ公式順位表では、鹿児島は4試合3勝1分け、勝点10、得失点差プラス4。首位FC岐阜と同勝点の2位につけている。

讃岐は4試合1勝1分け2敗、勝点4、得失点差マイナス1で10位。開幕戦に勝利した後、引き分けを挟んで2連敗となった。

鹿児島にとっては、開幕3試合で計4得点だったチームが一試合で4得点したことに価値がある。同時に、開幕3試合で1失点だった守備が、この試合だけで3失点した点は見過ごせない。勝利とともに、リードを守り切れない時間帯という課題も残った。

讃岐には、3度スコアを動かした攻撃をどう勝点へ変えるかが問われる。枠内率は66.7%対65.0%と近く、この指標だけで鹿児島の決定力優位は断定できない。本稿では、同点後も鹿児島がシュートを重ね、90+6分に決勝点を挙げた事実に着目する。

次に見るべきポイントは絞られる。

  • 鹿児島は得点源の分散を保ちながら、3失点した守備を修正できるか
  • 讃岐は攻撃の効率を落とさず、被シュート20本を減らせるか
  • 両チームはリード直後、同点直後の数分間をどう管理するか

7得点の派手さ以上に、次戦へ直結するのはこの「得点直後の守り方」である。

参照リンク

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次