MENU

レイラック滋賀の4連敗は参入の洗礼だけか 得点力停滞と配置の揺れで読む現在地

レイラック滋賀の4連敗は参入の洗礼だけか 得点力停滞と配置の揺れで読む現在地

レイラック滋賀の4連敗は、たしかにJリーグ参入初年度らしい厳しさを映しています。ただ、それだけで片づけると見誤ります。今の苦戦の中心にあるのは、相手との差そのものよりも、得点の細さと先発構成の揺れが同時に出ていることです。

5月6日のレノファ山口FC戦は1-4。4月25日のサガン鳥栖戦から数えて4連敗となり、5月6日終了時点のWEST-Bで9位、勝点13まで下がりました。次の鹿児島ユナイテッドFC戦を前に、滋賀は「参入の洗礼」という言葉以上に、何を修正すべきかがはっきり問われています。

  • 結論: 苦戦は単なる“初参入だから”ではない。最大の問題は攻撃の再現性不足だ。
  • 数字の核心: 5月8日更新のJリーグ公式チームスタッツで、滋賀の総得点は9。J2・J3全40クラブでFC琉球と並ぶ最少タイだ。
  • 試合の流れ: 鳥栖、鳥取、熊本、山口に4連敗。先制されるか、先に試合を動かされて苦しくなる展開が続いた。
  • 今後の焦点: 5月10日の鹿児島戦、5月13日の鳥取戦、5月17日の北九州戦で、前線の組み立てを固められるか。

ここがポイント: 滋賀の問題は「守れない」だけではありません。点を取る形が安定せず、追う展開で布陣も変わりやすいことが連敗を長くしています。

目次

何が起きているのか

まずは直近4試合を整理します。連敗そのものより、どう負けたかが重要です。

  • 4月25日 サガン鳥栖戦: 0-2
  • 4月29日 ガイナーレ鳥取戦: 1-3
  • 5月3日 ロアッソ熊本戦: 0-2
  • 5月6日 レノファ山口FC戦: 1-4

4月29日の鳥取戦はロメロ・フランクの2分弾で先に動かしながら逆転負け。5月3日の熊本戦は前半を0-0で耐えたものの、後半に2失点。5月6日の山口戦は36分、43分、60分と失点が重なり、日野友貴の73分弾で1点を返しても、最後に突き放されました。

直近3試合だけでも6得点を奪われ、取れたのは2点。失点数の多さも重いですが、1失点したあとに試合を戻す力が弱いことが、連敗を止められない理由になっています。

「参入の洗礼」だけでは済まない理由

ここからが本題です。滋賀の苦戦は、相手がJ経験豊富だから苦しいという話だけではありません。

得点が少なすぎる

Jリーグ公式の5月8日更新チームスタッツでは、滋賀の総得点は9。J2・J3全40クラブでFC琉球と並ぶ最少です。5月1日更新の1試合平均得点も0.6で同じく最下位タイ。シュート決定率も6.8%で下位に沈んでいます。

この数字が示すのは、単にフィニッシュが外れているだけではないということです。

  • 攻撃回数そのものが多くない
  • 決定機に変わる場面が限られる
  • 先制されると押し返すための得点パターンが細い

ロメロ・フランクのように個で違いを作れる選手はいます。ただ、彼の2得点に頼る形では、連戦で相手の守備を崩し続けるには足りません。日野友貴が山口戦で決めた一発は前向きでも、チーム全体の得点源がまだ分散しきれていないのが現状です。

先発の骨格が揺れている

4連敗の先発を追うと、GKも最終ラインもかなり動いています。

  • 4月25日鳥栖戦: GK笠原淳、3バックは平井駿助、宮城雅史、西山大雅
  • 4月29日鳥取戦: GK櫛引政敏、3バックは藤谷壮、小野寺健也、井出敬大
  • 5月3日熊本戦: GK伊東倖希、3バックは角田駿、小野寺健也、井出敬大
  • 5月6日山口戦: GK本吉勇貴、3バックは藤谷壮、宮城雅史、西山大雅

もちろん連戦ではターンオーバーが必要です。ただ、滋賀の場合は休養だけでなく、まだ最適解を探している段階の揺れにも見えます。

最終ラインの組み合わせが変われば、ビルドアップの出口も変わります。前線の並びも田部井悠、日野友貴、人見拓哉、木下礼生、奥田陽琉、北條真汰などで入れ替わりがあり、誰がどこで受けて、誰が背後へ走るのかが試合ごとに少しずつ違う。これでは、攻撃の型が太くなりにくいです。

ボールを持てず、持っても決め切れない

5月1日更新のJリーグ公式スタッツで、滋賀の平均ボール支配率は43.5%で40クラブ中36位。1試合平均パス数は398.7回で28位です。

この並びは興味深いです。極端にボールを捨てるチームではない一方、主導権を握る時間も長くない。つまり、

  • 自分たちで完全に押し込む型ではない
  • かといって割り切ってカウンター一本に寄せてもいない

という中間の苦しさがあります。

この状態で決定率まで低いと、少ない好機を外した瞬間に試合の主導権が相手へ傾きやすい。4連敗は、その弱点が連戦の中で連続して表面化した結果と見るほうが自然です。

それでも悲観しすぎる段階ではない

苦しい数字は並びますが、今季の滋賀には「完全に戦えていない」と切って捨てられない材料もあります。

3月8日にはロアッソ熊本に1-0で勝ち、3月29日にはWEST-B首位を独走するテゲバジャーロ宮崎にも1-0で勝っています。相手が強いから必ず壊れるチームではありません。守り切る展開、少ない得点を守る展開は作れていました。

つまり、問題は土台の守備強度がゼロということではなく、

  • 先に失点した試合での反発力
  • 攻撃の形を継続して出すこと
  • 連戦でも崩れにくい先発の軸を作ること

この3点に絞られてきます。

次の3試合で見るべきポイント

5月10日はホームで鹿児島、5月13日は延期されていた鳥取戦、5月17日は北九州戦です。順位を見ても、ここは流れを変える区間になります。

鹿児島戦で問われること

鹿児島は5月6日時点でWEST-Bの3位。3月15日の前回対戦では滋賀が0-1で敗れ、シュート数でも18対7と押し込まれました。再戦では、ただ耐えるだけでは足りません。

見るべきなのは次の3点です。

  • 前線の1トップや2列目を固定し、攻撃の受け手を明確にできるか
  • 先発3バックとGKの組み合わせをどこまで絞るか
  • 先制された場合でも、後半に押し返す形を作れるか

連敗を止めるための現実的な処方箋

派手な改善より、まず必要なのは整理です。

  • 中盤で誰が前向きに受けるのかを固定する
  • サイドで運ぶ役と中で仕留める役を分ける
  • 交代で流れを変えるより、先発から同じ形を繰り返せるようにする

和田治雄監督の下で、この連戦を通じてどこまで“型”を残せるか。そこが参入初年度の評価軸になります。

結局、これは何の連敗なのか

結論をもう一度はっきり書くと、今の4連敗は「Jリーグ参入の洗礼」ではあります。ただし本質は、名前負けでも経験負けでもありません。得点の細さ、布陣の揺れ、追う展開での反発不足。この3つが重なった連敗です。

逆に言えば、修正点は見えています。鹿児島戦からの3試合で先発の軸と得点パターンを整理できれば、滋賀はまだ残れる。そこで変わらなければ、連敗は一時的な不振ではなく、シーズンの構造問題として重くなります。

最後に見るべき点を絞るなら、この3つです。

  • 誰を軸に点を取るのか
  • 3バックとGKの組み合わせを固められるか
  • 先制された試合でも勝点を拾えるようになるか

5月10日の鹿児島戦は、ただの次節ではありません。滋賀が「参入初年度の苦戦」を抜け出せるか、それとも課題が固定化するかを測る90分になります。

参照リンク

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次