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柏対名古屋、保持率上位同士の焦点は右と左――久保藤次郎と小屋松知哉の起用に注目

夜のサッカースタジアムで黄色と赤のユニフォームの選手がサイドで競り合うイメージ。

柏対名古屋、保持率上位同士の焦点は右と左――久保藤次郎と小屋松知哉の起用に注目

柏の右サイドから仕掛ける久保藤次郎と、名古屋の左サイドでの働きが期待される小屋松知哉。その起用が実現すれば、同じ側の攻防が試合の見どころになりそうだ。ともにボール保持率でリーグ上位に立つ両チームが、サイドで相手を外し、ゴールへ進めるかを注目点に挙げたい。

2026/27明治安田J1リーグ 第10節、柏レイソル対名古屋グランパスは、10月17日19:00に三協フロンテア柏スタジアムでキックオフを迎える。順位差だけで柏がボールを握り続ける展開を想定すると、名古屋の持つパスと保持の実績を見落とす可能性がある。

この記事では、次の3点から対戦を展望する。

  • 両チームの保持率とパス数から、順位差だけでは説明できない部分を読む。
  • 柏の右を担う候補・久保の突破と得点実績を押さえる。
  • 名古屋の小屋松の起用によって、同じサイドの攻防がどう変わり得るかを考える。
目次

対戦の前提――同じ保持志向でも、ここまでの結果には差がある

両チームにはボールを保持してパスを重ねた実績がある一方、勝敗の積み重ねには差がある。

  • 大会:2026/27明治安田J1リーグ 第10節
  • 対戦:柏レイソル対名古屋グランパス
  • 開催日時:2026年10月17日(土)19:00
  • 会場:三協フロンテア柏スタジアム

Jリーグ公式の試合ページが掲載する対象試合前までの平均ボール保持率は、柏が57.3%でリーグ2位、名古屋が55.7%で3位。1試合平均パス数は柏611.8本で1位、名古屋544.7本で4位となっている。これらの数値の集計基準日は、掲載情報では明示されていない。

この比較からは、名古屋を最初から守る側に置くよりも、互いにボールを持とうとする時間帯がどう入れ替わるかを見る方が、試合の輪郭をつかみやすいと考える。ただし、保持率はそれぞれが過去の対戦相手との試合で積み上げた平均であり、この一戦の保持配分を予告する数字ではない。

また、パス数の多さだけでは、相手ゴールにどこまで迫ったかは判断できない。今回も、自陣で回す時間と、相手を動かして前進する時間を分けて見る必要がありそうだ。

サイドが焦点になる理由――同じ配置なら、目の前の相手を外せるか

両チームが同じ配置で向き合うなら、サイドで相手の対応を一つ越えるプレーが重要になりそうだ。

Jリーグ公式のプレビューを執筆した藤井圭は、両チームが同じフォーメーションを採用していることから、ミラーゲームになる可能性が高いと展望している。その場合、サイドで相手をはがして優位に立つことを論点に挙げた。

ミラーゲームとは、同じ形の配置同士で向き合う対戦を指す。今回もその形になれば、近い位置の選手同士が対応しやすくなり、パスをつなぐだけでは前へ進めない場面が出てくる可能性がある。

そこで注目したいのが、サイドの選手が相手を外した後の変化だ。突破を止めるために中央の守備者が外へ動けば、内側の味方へ渡す選択肢が生まれるかもしれない。反対に、サイドで前進を止められれば、ボールを持っていても後方へ戻す時間が増える可能性がある。

見るべきなのは、単にドリブルを仕掛けた回数ではないだろう。

  • 相手を外した後、前へパスを通せるか。
  • 守備側は一人で対応できるか、味方の援護が必要になるか。
  • 援護に動いた選手の内側を、攻撃側が使えるか。

こうした連続した動きが見えれば、保持率だけでは分からない攻撃の手応えを読み取れそうだ。

柏の右――久保藤次郎には突破の試行数と得点実績がある

柏の右サイドを具体的な見どころにする材料は、久保のドリブルと直近の得点にある。

久保は対象試合前までにドリブル総数41回でリーグ3位タイを記録し、今季リーグ戦では3得点を挙げている。前節の神戸戦では柏の3点目、続くポートFC戦では先制点を決め、公式戦2試合連続で得点した。

藤井圭は、久保がこの試合で右ウイングバックとして先発すると予想している。これは事前の起用予想であり、先発が確定したという意味ではない。

その位置で出場すれば、久保が幅を取ってボールを受け、目の前の相手へ仕掛けられるかが柏の前進を考える手掛かりになりそうだ。さらに、サイドでのプレーに加え、ゴール前へ関わる機会を作れるかにも注目したい。

ただし、ドリブル41回は成功数や成功率を示していない。直近の得点についても、右からのドリブル突破が得点を生んだとは確認できない。突破の試行数と得点実績は、それぞれ別の長所として見るのが適切だろう。

柏は直前のAFCチャンピオンズリーグElite 2026/27リーグステージ第2節で、ポートFCに5対1で勝利した。5得点はいずれも前半に挙げている。

藤井圭は、この試合で古賀太陽ら複数の主力を休ませられたことを、中2日で迎える名古屋戦に向けた収穫と評価している。

早い時間に得点を重ねた直前の試合とは異なり、今回は名古屋も保持とパスの実績を持つ。柏には、攻撃がすぐに実らない時間にも、サイドで仕掛ける条件を作り続けられるかが問われそうだ。

名古屋の左――小屋松知哉の起用が攻守の関係を変えるか

小屋松が左サイドを担えば、柏の右は攻撃の起点であると同時に、名古屋の前進へ対応する場所にもなりそうだ。

小屋松は10月14日のJリーグ ヤマザキビスケット ルヴァンカップ1stラウンド3回戦・岡山戦で、今季2度目の先発出場を果たした。

藤井圭は、小屋松に左サイドの突破と豊富な運動量による貢献を期待している。ただし、この期待は柏戦での先発や出場位置を保証するものではない。

仮に久保が柏の右、小屋松が名古屋の左で起用されれば、両者が同じ側で向き合う場面が生まれる可能性がある。名古屋が左から前へ運べれば、柏の右側の選手は守備へ戻る必要が生じ、久保が高い位置で仕掛ける機会にも影響するかもしれない。

逆に、柏が右から押し込む時間を長くできれば、名古屋の左側には自陣で対応する場面が増える可能性がある。この攻守の行き来こそ、両者の起用が実現した際に確かめたいポイントだ。

久保にはドリブル総数と得点の具体的な記録がある一方、小屋松についてここで挙げられる直近の材料は先発出場の事実と、藤井圭が示した期待である。したがって、個人同士の優劣まで予測することは避けたい。小屋松の先発実績だけから、90分間の出場や今回の突破の成功を見込むこともできない。

見立て――ボールを持つ量より、サイドから前へ進めるか

この一戦は、保持率の数字そのものより、サイドで相手を動かして前進できるかに注目したい。

柏57.3%、名古屋55.7%という保持率と、両チームのリーグ上位の平均パス数は、双方にボールを扱う実績があることを示している。そこに藤井圭のミラーゲームの展望を重ねると、サイドで相手を外すプレーを争点に置く理由が見えてくる。

柏では久保の突破の試行数と直近の得点、名古屋では小屋松の出場実績と左サイドでの貢献への期待が、その争点を具体化する。ただし、2人の起用位置が異なれば、直接の対抗関係という見方は組み直す必要がある。

出場停止については、10月13日付のJリーグ公式発表に柏・名古屋の選手は掲載されていない。ただし、この掲載状況だけで全選手の出場を保証するものではない。負傷や当日の判断もあるため、最終的な出場者と配置は先発発表で確かめたい。

キックオフ前後の注目点は、次の3つに絞れる。

  • 配置:久保が柏の右、小屋松が名古屋の左を担うか。
  • 前進:サイドで相手を外した後、中央やゴール前へつなげられるか。
  • 切り替え:攻撃が止まった直後、同じサイドから相手に進まれないか。

まずは両チームの先発と立ち位置。そのうえで、柏の右と名古屋の左のどちらが、相手を自陣へ戻らせるプレーを作れるかを追いたい。

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