今治の「取り返す」姿勢は勝利につながるか 甲府戦で問われる攻守の両立
失点しても、もう一度ゴールを目指す。その姿勢を勝利につなげられるかが、FC今治の焦点になる。10月31日のヴァンフォーレ甲府戦では、得点を求める今治と、繰り返す失点の修正に向き合う甲府の対抗関係に注目したい。
今治の久保山由清監督は、失点しても2点、3点を取りにいく姿勢が選手の前向きなプレーにつながると語っている。ただし、甲府にも前節に得点した内藤大和がいる。今治が攻める時間だけでなく、甲府に攻め返された場面をどうしのぐかまでが、この試合の見どころになりそうだ。
- 開催は2026年10月31日、14:05キックオフ。会場はアシックス里山スタジアム。
- 今治は攻撃への姿勢、甲府は失点の繰り返しに対する課題認識を示している。
- 注目は、甲府の得点源・内藤大和と、古巣戦を迎える今治の土屋巧。出場時の役割を追いたい。
同じ3勝2分8敗、失点の多さを抱える対戦
両者の勝敗成績は同じで、今季の失点の多さも共通している。
試合の開催情報は次のとおり。
- 大会:2026/27明治安田J2リーグ 第14節
- 対戦:FC今治 vs ヴァンフォーレ甲府
- 開催日:2026年10月31日(土)
- 開始時刻:14:05
- 会場:アシックス里山スタジアム
10月30日確認のJリーグ公式試合ページでは、対象試合前の今治は19位、甲府は20位。ともに13試合を戦い、3勝2分8敗となっている。同ページのプレビューによると、今季リーグ累計の失点数は甲府が最多、今治が2番目に多い。
今治は監督交代後に連勝した一方、直近のアウェイ2試合はいずれも敗れた。甲府も直近3試合で勝利がない。
この状況を踏まえると、今治の攻撃重視の姿勢を、すでに結果が出続けている解決策として評価することはできないだろう。甲府についても、守備の課題を認識していることと、実際に失点を減らせることは分けて見たい。今回は、その取り組みが試合の中でどう表れるかを確かめる一戦になりそうだ。
今治が得点を求める姿勢に、甲府はどう応えるか
中心となるのは、今治の攻撃への意欲が、甲府の守備修正を上回れるかという点だ。
Jリーグ公式プレビューで、今治の久保山由清監督は、失点しても2点、3点を取りにいく気持ちのほうが選手は前向きに躍動すると説明している。一方、甲府の渋谷洋樹監督は、毎試合同じような状況で失点しているとして、自身もその点を突き詰める必要があると述べた。
同プレビューの筆者・松本隆志氏は、渋谷監督が守備の課題に直接取り組むのに対し、久保山監督は攻撃面に焦点を当てていると評している。
この発言の違いから見ると、今治にとっては、失点を恐れて攻撃が止まらないかが注目点になりそうだ。ただ前へ人数をかけるだけでなく、相手ゴールを脅かすプレーまで持ち込めるか。甲府にとっては、その攻撃を受けたときに、課題とする失点の繰り返しを断てるかが問われるだろう。
ただし、渋谷監督の発言だけでは、修正対象がクロス対応なのか、中央の守備なのか、別の場面なのかまでは特定できない。特定の攻撃経路で今治が有利だと予想するより、甲府が今治の攻撃をどこで止め、次の攻撃へ移れるかを見るほうが、この対抗関係を捉えやすそうだ。
内藤大和の得点力が、今治の攻撃姿勢を試す
甲府を守る側としてだけ見ると、今治が向き合う難しさを見落としかねない。
甲府は前節のアウェイ大分戦で先制を許したが、後半に追いついた。逆転には至らなかったものの、内藤大和が得点している。公式プレビューでは、内藤の今季得点数は6とされている。
この直近の得点実績を踏まえると、今治が先に得点した場合でも、そのまま優位を保てるとは限らないだろう。甲府には前節、ビハインドから追いついた経過がある。今治の攻撃への姿勢を評価するには、自軍が何点取るかに加えて、甲府の得点機会をどれだけ抑えられるかも見ておきたい。
土屋巧は、出場時にどの役割を担うか
今治で注目したい土屋巧は、2025年に甲府でプレーした選手だ。開幕からコンディション不良で戦列を離れていたが、前々節の仙台戦で今治デビューを果たした。
松本氏は土屋を、守備で複数の役割を担う選手として紹介している。土屋自身も、甲府時代には内藤と一緒にいる時間が長かったと振り返っている。
出場するなら、古巣戦という背景に加え、今治が攻めるときにどの位置で相手の攻撃に備えるかを追いたい。もっとも、土屋が内藤を直接担当するかは起用次第だ。旧知の関係だけで、対人守備の優劣まで予想することはできない。
見立て――「取り返す」だけで終わらないために
今治の姿勢が勝利につながる条件は、得点を求め続けながら、甲府の次の得点も抑えることにありそうだ。
久保山監督の発言には、失点後も選手が前向きにプレーするための狙いがある。一方で、甲府には前節に追いついた経過と、今季6得点の内藤がいる。今治が得点する場面だけを追っていては、勝負の行方を十分には捉えられないだろう。
観戦では、次の三つを続けて見ると、両者の狙いが伝わりやすそうだ。
- 今治は、甲府に攻撃を止められたあとも、再びゴールに迫れるか。
- 甲府は、守ったあとに内藤らの得点機会をつくれるか。
- 得点が動いたあと、追う側の攻撃とリードする側の対応がどう変わるか。
先発や出場可否、具体的な守備修正の内容は、ここで断定できない。試合当日のメンバー発表を確認したうえで、今治が攻めに出た直後の甲府の攻撃まで追いたい。そこに、「取り返す」姿勢を勝利へつなげるための課題が表れるのではないか。


