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清水、保持率52%でも枠内シュート0本 京都に0―2、7本のシュートが示す課題

スタジアムのピッチでオレンジと紫のユニフォームとサッカーボールが並ぶイメージ。

清水、保持率52%でも枠内シュート0本 京都に0―2、7本のシュートが示す課題

清水エスパルスはボール保持率で京都サンガF.C.を上回りながら、なぜ0―2で敗れたのか。数字に最も大きく表れた違いは、シュートを枠内へ届けた本数だった。清水はシュート7本で枠内0本、京都は8本で枠内7本を記録した。

2026年10月31日、サンガスタジアム by KYOCERAで行われた2026/27明治安田J1リーグ第13節。清水はラファエル エリアスに前半9分と前半45+5分に得点を許し、前半のうちに2点を追う展開となった。

清水側からこの敗戦を捉えるなら、焦点は保持できたボールを、枠内へのシュートにつなげられなかったことにあると考えられる。ただし、枠内0本という結果と、その原因は分けて考えたい。

  • シュート総数は京都8本、清水7本。枠内シュートは京都7本、清水0本だった。
  • 清水は保持率52%、パス成功率73%で、いずれも京都を上回った。
  • 京都の2得点はともに前半。清水は後半も得点を返せなかった。
目次

試合の結果と主要データ――差が大きかったのは枠内シュート

シュート総数の差は1本だったが、枠内に届いた本数には7本の開きがあった。

  • 大会:2026/27明治安田J1リーグ 第13節
  • 開催日:2026年10月31日
  • 会場:サンガスタジアム by KYOCERA
  • 結果:京都サンガF.C. 2―0 清水エスパルス
  • 得点:前半9分、前半45+5分/ともにラファエル エリアス(京都サンガF.C.)
項目 京都サンガF.C.(ホーム) 清水エスパルス(アウェイ)
シュート 8 7
枠内シュート 7 0
ボール支配率 48% 52%
パス成功率 68% 73%
コーナーキック 6 6

清水のボール保持率は52%、京都は48%。パス成功率も清水73%、京都68%だった。CKは双方6本で、清水のシュート数は7本、京都は8本。枠内シュートは清水0本、京都7本だった。Jリーグ公式試合記録

この対照からは、清水がボールを持つ時間を確保したことと、相手ゴールを脅かした度合いを、同じものとして評価できないことが分かる。保持率やパス成功率の上回りを、そのまま攻撃の優位と受け取るのは難しい。

「決め切れなかった」だけでは捉えにくい敗戦

清水の課題は、得点の有無だけでなく、7本のシュートが枠内の記録につながらなかった点にあると考えられる。

総数が近くても、シュートの到達結果は違った

京都は8本のシュートのうち7本が枠内だった。一方、清水は7本を放ったが、枠内シュートは0本だった。

この数字を見る限り、清水の敗戦を「京都よりシュートを大幅に打てなかった」と整理するのは適切ではないだろう。むしろ、シュートまで進んだ攻撃を、どのような形で終えたかが重要な検討点になる。

ただし、枠内シュート数は決定機の数ではない。枠外に終わったシュートにも好機はあり得るし、枠内に飛んだだけで得点の可能性が高かったとは限らない。今回の数字だけで、清水の7本すべてを低い質の攻撃と評価することもできない。

清水に必要な検証は、シュートを打った位置、打つ瞬間の相手との距離、そこまでのパスや運び方に及ぶはずだ。フィニッシュ自体の問題だったのか、打つ前に選択肢を狭められていたのかで、改善すべきプレーは変わってくる。

京都の勝利を、清水の不振だけで説明しない

京都は保持率48%で、枠内シュート7本と2得点を記録した。ラファエル エリアスがその2得点を挙げた。

清水側からは攻撃の課題に目が向くが、京都が清水より少ない保持率でもシュートを枠内へ届けた点は評価すべきだろう。少なくとも、この試合の京都はボールを持った割合だけでは測れない成果を残したと考えられる。

一方、これだけで京都のカウンターが機能した、清水の特定の守備配置が崩された、とまでは判断できない。枠内7本という結果を認めることと、その戦術的な理由を特定することは別の作業になる。

前半の2失点が、清水に追う時間を残した

得点経過で重要なのは、清水が前半9分から追う側となり、前半終了間際に2点差がついたことだ。

ラファエル エリアスは前半9分に先制し、前半45+5分に追加点を挙げた。京都はこの2得点によるリードを保って試合を終えた。

清水にとっては、0―1で折り返す場合と比べ、同点にするまでに必要な得点が増えた形だ。前半終了間際の追加失点は、後半の追い上げを考えるうえで重い出来事だったと考えられる。

ただし、試合全体の保持率52%を根拠に、清水が失点前から主導権を握っていたとは言えない。追う展開となった後にボールを持つ時間が増えた可能性もあり、時間帯別の内訳なしに、保持率と得点経過の因果関係を決めることはできない。

清水は交代を重ねたが、得点には届かなかった

清水は前半14分に蓮川 壮大に代えてパク スンウクを投入した。後半には次の交代を行った。

  • 後半13分:カピシャーバに代えて藤井 智也、松崎 快に代えて平戸 太貴
  • 後半35分:ジャーメイン 良に代えて井上 健太、小泉 慶に代えて嶋本 悠大

京都は後半8分にマルコ トゥーリオから加藤 拓己へ交代。後半20分にはアレックス ソウザから奥川 雅也、福岡 慎平から諸岡 裕人へ交代し、後半31分にはラファエル エリアスから長沢 駿、尹 星俊から志知 孝明へ交代した。

この経過から確認できるのは、両チームが選手を入れ替えた後もスコアが動かなかったことまでだ。清水の交代が攻撃を改善しなかったと断じたり、京都の交代が無失点をもたらしたと評価したりするには、交代前後のプレーをさらに見る必要がある。

保持率とパス成功率の上回りを、どう受け止めるか

清水の数字には京都を上回る項目もあるが、それをそのまま収穫とするには、ゴールへ近づいた中身の検証が必要だろう。

清水は保持率52%、パス成功率73%を記録し、CKも京都と同じ6本だった。

このため、清水の攻撃全体を「何もできなかった」と片付けるのも粗い評価になる。一方で、パス成功率はどこでパスを通したかを示さず、CKの本数もそこから生まれた好機の質までは表さない。ボールをつなげたことと、相手守備を崩せたことの間には、まだ確認すべきプレーがある。

清水側で次に掘り下げたいのは、次の3点だ。

  • シュート直前の状況:十分な体勢で打てたのか、相手の対応によって難しい選択になったのか。
  • パスが通った場所:安全な位置での成功が多かったのか、ゴールに近い場所へ進めていたのか。
  • CKからの攻撃:6本のCKが、どのようなシュートや攻撃の継続につながったのか。

冒頭の問いへの答えは、保持率よりも、シュートを枠内へ届けた本数に結果との違いが表れた、というものになる。清水は7本で枠内0本、京都は8本で枠内7本。そして京都は前半に2得点を挙げた。

清水が持ち帰るべき課題は、単に「もっとボールを持つ」ことではないだろう。7本をどこから、どのような体勢で打ったのか。そこを詰めることが、保持率52%を得点につなげるための具体的な出発点になる。

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