讃岐、松本に1―0勝利 シュート6対9を分けた河上将平の一撃
シュート数で下回ったカマタマーレ讃岐は、どこで松本山雅FCとの差をつけたのか。2026年11月3日、屋島レクザムフィールドで行われた明治安田J3リーグ2026第15節は、讃岐が1―0で勝利した。64分に河上将平が挙げた唯一の得点と、松本に得点を許さなかったことが結果を分けた。
讃岐のシュートは6本、松本は9本。ただし、枠内シュートは4対5と差が縮まる。攻撃の本数では松本、得点という成果では讃岐という試合を、数字と交代のタイミングから振り返る。
- 讃岐は64分の河上将平の得点で勝利。
- 松本はシュートとコーナーキックで上回ったが、無得点に終わった。
- 讃岐の3人の交代後に決勝点が生まれ、松本は失点後に5人を入れ替えた。
試合結果と主要データ――松本の本数が得点には結びつかなかった
公式記録の数字では、松本がシュート数とコーナーキック数で讃岐を上回った。
- 大会:明治安田J3リーグ2026 第15節
- 開催日:2026年11月3日
- 会場:屋島レクザムフィールド
- 結果:カマタマーレ讃岐 1―0 松本山雅FC
- 得点:64分 河上将平(カマタマーレ讃岐)
シュートは讃岐6本、松本9本、枠内シュートは讃岐4本、松本5本だった。コーナーキックは讃岐4本に対し、松本が9本を記録した。Jリーグ公式試合記録
この組み合わせからは、松本が多くのシュートやセットプレーの機会を得ながら、スコアを動かせなかった点が浮かぶ。一方、讃岐は少ないシュート数で勝利を手にした。ただし、本数の比較だけで、松本が試合全体を支配していたとまでは判断できない。
勝敗を分けたのは、シュートの量と得点の間にあった差
讃岐の勝利を考えるうえでは、シュート数の差と枠内シュート数の差を分けて読む必要がある。
シュート3本差に対し、枠内は1本差
シュート総数では松本が3本多かったが、枠内シュートの差は1本だった。讃岐も6本のうち4本を枠内に送っている。
讃岐が攻撃の本数で後れを取りながらも、枠内に届くシュートを残していた点は評価できそうだ。少なくとも、シュート6対9という数字だけから想像するほど、枠内に飛ばした本数には開きがなかった。
ただし、枠内シュートは、そのまま決定機の数を意味しない。正面へのシュートと、ゴールに近い位置からの厳しい一撃では、同じ1本でも得点への近さが異なる。今回の数値だけでは、シュート位置や相手守備の圧力まで比べられないため、讃岐の方が良質な決定機を多く作ったと断定することもできない。
松本の枠内5本を、讃岐は失点につなげさせなかった
松本は枠内シュート5本を記録したが、得点はなかった。讃岐は河上の1得点を最終的な得点差にした。
讃岐にとっては、得点した攻撃と同時に、相手の枠内シュートがゴールに結びつかなかったことも勝利の重要な側面と考えられる。ただし、この数字だけで特定の選手の好守や、守備組織の完成度に理由を絞ることはできない。松本のシュートの難度や精度も含めて検討すべき部分だ。
松本の側から見ると、シュートを9本まで積み上げたことは攻撃の成果として残る。その一方で、さらに本数を増やせば解決したのか、それとも最後のシュートの条件を改善する必要があったのかは、分けて考える必要があるだろう。
コーナーキック9本も「決定機9回」ではない
コーナーキック数は松本9本、讃岐4本だった。松本には、セットプレーからゴール前へボールを入れる機会が讃岐より多くあった。
それでも、この差を攻撃の質の差に置き換えることはできない。コーナーキックで味方が先にボールに触れたか、シュートまで進めたかによって、相手に与える脅威は変わる。9本という数字は松本が得た機会の多さを示す一方、その機会をどれほど得点に近づけたかまでは説明しない。
讃岐の無失点を評価する際も同様だ。コーナーキックを多く与えたことと、そこから失点しなかったことは別々に捉えたい。
交代と決勝点――讃岐が先に動き、松本は失点後に5人を投入
交代の時刻を追うと、讃岐は均衡している間に3人を入れ替え、松本は追う立場になってから交代を行った。
讃岐は58分と61分に交代、64分に河上が得点
讃岐は得点前に、次の交代を行った。
- 58分:米澤令衣に代えて上野輝人、村上悠緋に代えて後藤優介。
- 61分:牧山晃政に代えて有田朱里。
その後、64分に河上将平が得点した。
交代で入った選手がピッチにいる時間帯に試合が動いたことは、讃岐の起用を振り返るうえで注目点になる。ただし、交代と得点が近い時刻に起きたことだけを根拠に、投入された選手が得点を生んだとは言えない。得点への直接関与や配置の変化を示す材料がなければ、ここで確認できるのは出来事の順序までだ。
松本は69分に3人、78分に2人を交代
松本の交代はいずれも失点後だった。
- 69分:金子翔太に代えて井上愛簾、北爪健吾に代えて佐相壱明、藤枝康佑に代えてウェリントン。
- 78分:村上陽斗に代えて安永玲央、澤崎凌大に代えて田中想来。
追いつく必要がある時間帯に、松本は5人を入れ替えた。ただし、試合全体のシュート9本、枠内5本という数字を、交代後の攻撃の成果として扱うことはできない。交代前後でシュートがどう変わったかを示す数値ではないためだ。
讃岐は90+2分、得点者の河上将平に代えて岡英輝、淺田彗潤に代えて森川裕基を投入した。その後もスコアは変わらず、1―0で試合を終えた。
讃岐は1点を勝利に結びつけ、松本は機会を得点に変えられなかった
この試合の差は、攻撃の回数そのものより、讃岐が1得点を挙げ、松本に得点を許さなかったところにある。
讃岐については、シュート数で下回っても枠内シュートの差は小さく、河上の得点を勝利に結びつけた点を評価できそうだ。ただし、この1試合から、少ないシュートで勝つ形が安定して再現できるとは判断できない。
松本については、シュートとコーナーキックを多く記録した事実が残る。攻撃の機会を得たことまで否定する必要はない一方、無得点という結果からは、その機会をゴールに変える局面を見直す必要があると考えられる。
両チームの攻守をさらに評価するなら、焦点は次の3点になる。
- 讃岐の枠内シュート4本は、どの位置、どの状況から放たれたのか。
- 松本の枠内シュート5本を得点に至らせなかった要因は何か。
- 松本のコーナーキック9本は、シュートやこぼれ球への対応にどうつながったのか。
本数では松本が上回り、得点では讃岐が上回った。 その隔たりを具体化する鍵は、各シュートの位置と難度、そしてゴール前で両チームが何をできたかにある。










