MENU

新潟がPK戦で札幌を下し7位確定、120分無得点の順位決定戦を読む

新潟がPK戦で7位確定、札幌は120分無得点の重さを残した

アルビレックス新潟と北海道コンサドーレ札幌のプレーオフラウンド最終戦は、120分を終えて0-0。最後はPK戦で新潟が5-4と上回り、明治安田J2・J3百年構想リーグの7位を確定させた。

この試合の核心は、スコアレスのまま進んだこと自体にある。新潟はシュート17本、CK7本と押し込む時間を作りながら決め切れず、札幌は守り切ってPK戦まで持ち込んだものの、攻撃面ではシュート7本にとどまった。

  • 試合: アルビレックス新潟 0-0 北海道コンサドーレ札幌
  • PK戦: 新潟 5-4 札幌
  • 日時: 2026年6月6日(土)14:03キックオフ
  • 会場: デンカビッグスワンスタジアム
  • 位置づけ: プレーオフラウンド第2戦、7-8位決定戦
  • 最終順位: 新潟が7位、札幌が8位
目次

まず整理したい2試合の流れ

このカードは、ホームアンドアウェイの同一対戦ではない。第1戦の結果を受けて、新潟と札幌が7-8位決定戦でぶつかった構図だ。

新潟は5月30日の第1戦で鹿児島ユナイテッドFCに0-1で敗戦。札幌は5月31日にブラウブリッツ秋田と1-1で120分を終え、PK戦4-5で敗れた。

つまり両チームとも、5-8位決定戦の初戦で勝ち上がれず、最終戦は「7位か8位か」を決める試合になった。

ここがポイント: 新潟vs札幌には第1戦との合計スコアや突破条件はなく、単独の順位決定戦として行われた。勝った新潟が7位、敗れた札幌が8位で大会を終えた。

流れを短く並べると、こうなる。

  • 新潟: 地域リーグラウンドWEST-A 2位からプレーオフへ
  • 札幌: 地域リーグラウンドEAST-B 2位からプレーオフへ
  • 第1戦: 新潟は鹿児島に0-1、札幌は秋田にPK戦で敗戦
  • 第2戦: 新潟と札幌が7-8位決定戦で対戦
  • 結果: 0-0、PK5-4で新潟が勝利

勝敗を分けたのは「押し込んだ時間」と「PK戦の最後」

90分、延長前後半を含めても得点は動かなかった。ただし、試合の圧力は均等ではない。

Jリーグ公式記録では、シュート数は新潟17本、札幌7本。CKも新潟7本、札幌4本だった。数字だけで勝敗を語るのは危ういが、少なくとも新潟のほうがゴール前に迫る回数を作ったことは記録に出ている。

新潟は主導権を結果に変え切れなかった

新潟にとって、勝利はしたが内容面の課題も残る試合だった。0-0のままPK戦まで進んだ以上、17本のシュートをどう得点へ結びつけるかは、次のリーグ戦へ持ち越される。

一方で、船越優蔵監督のチームは最後まで守備を崩さなかった。鹿児島戦では0-1で敗れたが、札幌戦では120分を無失点で終えた。失点しないままPK戦に入れたことが、最終的に7位を拾う土台になった。

札幌は耐えたが、攻撃の出口が細かった

札幌は川井健太監督の下で、秋田戦に続いて長い試合を戦った。秋田戦は1-1からPK戦、今回も0-0からPK戦。2試合連続で120分級の消耗戦になった。

守備面では、デンカビッグスワンで新潟を無得点に抑えた事実は大きい。だが、攻撃ではシュート7本。新潟の圧力を受ける時間が長く、ゴールへ向かう回数を増やせなかった。

試合中の交代では、札幌が56分に原康介からスパチョーク、68分に堀米悠斗から長谷川竜也へ動いた。さらに79分、91分にも複数の交代を入れている。変化は加えたが、スコアを動かすところまでは届かなかった。

交代策が示した両チームの狙い

この試合は、得点者がいないぶん、交代のタイミングが試合の読みどころになった。

新潟は74分に笠井佳祐から島村拓弥、延長に入って大西悠介から大竹優心、若月大和から森璃太、藤原優大から森昂大と動いた。長い試合になる中で、前線とサイド、守備の強度を保つための入れ替えだったと見ていい。

札幌は後半から延長にかけて、スパチョーク、長谷川竜也、キングロード・サフォ、佐藤陽成、岡田大和、大﨑玲央を投入した。攻撃の形を変えながら、最後まで1点を探した。

ただ、結果として両チームとも流れの中からは得点できなかった。ここに、この順位決定戦の一番の示唆がある。

  • 新潟: 押し込む回数は作れたが、決定機の質と仕上げに課題
  • 札幌: 無失点で耐えたが、敵陣での厚みとシュート数に課題
  • 共通点: 120分を戦える守備の集中は見せた
  • 差: PK戦で最後に新潟が上回った

監督・クラブ事情から見る今後の意味

新潟は6月1日に船越優蔵監督の2026/27シーズン続投を発表している。つまり、この札幌戦は半年間の締めくくりであると同時に、次のシーズンへ向けた確認の場でもあった。

勝って終えたことは小さくない。特に、120分無失点で終えた守備の安定は残せる材料だ。一方で、0-0のままPK戦へ進んだ攻撃面は、J2で上位を狙うなら改善が必要になる。

札幌は川井健太監督体制で、EAST-B 2位からプレーオフへ進んだ。最終順位は8位だが、秋田戦と新潟戦の2試合で、どちらも120分を戦った。守備の粘りは示した一方、勝ち切るための1点をどう作るかがはっきり残った。

特に札幌は、PK戦まで持ち込んだ2試合をどちらも落とした。これは精神論ではなく、試合を90分以内に決め切る攻撃設計、交代後の役割整理、セットプレーの精度まで含めて検証すべき材料になる。

次に見るべきポイント

プレーオフラウンドは終わった。ここからは、2026/27シーズンへ向けて何を持ち帰るかが重要になる。

新潟の注目点は、押し込んだ試合をどう勝ち切るか。17本のシュートを放った試合で0点に終わった事実は、偶然だけでは片づけにくい。船越監督の続投が決まっているからこそ、守備の土台を崩さずに、最後の局面をどう整えるかが焦点になる。

札幌の注目点は、耐える試合から勝つ試合へどう進むか。新潟を無得点に抑えた守備は評価できる。ただ、シュート7本では相手を押し返す時間が限られる。川井監督のチームが次に必要とするのは、ボールを持った後に相手の守備ラインを動かし、ゴール前へ人数をかける再現性だ。

最後に、この試合から見える実務的な宿題を整理しておきたい。

  • 新潟は、シュート数を得点へ変える前線の連係とセットプレー精度
  • 札幌は、押し込まれた時間帯から前進する出口作り
  • 両チームとも、延長戦を前提にしない90分以内の勝ち筋
  • 2026/27シーズン開幕までに、主力の起用法と交代後の役割をどこまで固定できるか

7位と8位の差は、PK戦の1本だった。ただし、次のリーグ戦で差になるのはそこだけではない。新潟は「押し込んで決める」、札幌は「耐えてから前へ出る」。この最終戦で残った課題は、そのまま次のシーズンの初期テーマになる。

参照リンク

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次