3発快勝で2連勝のセレッソ大阪、眠れる獅子は遂に目を覚ましたか!?
セレッソ大阪は4月18日の明治安田J1百年構想リーグ 地域リーグラウンドWEST第11節で京都サンガF.C.に3-0で勝利した。結論から言えば、目を覚ました可能性はかなり高い。ただし、本物かどうかは次の広島戦で決まる。
18分のチアゴ・アンドラーデ、66分の本間至恩、90+6分の櫻川ソロモン。得点者の並びを見るだけでも、この勝利が単なる一発回答ではなく、前線の役割整理と交代カードの厚みを伴ったものだったことが分かる。
- C大阪は京都に3-0で完勝し、リーグ戦2連勝
- チアゴ・アンドラーデは大阪ダービーに続く2試合連続ゴール
- 本間至恩はC大阪加入後の公式戦初ゴール
- 守備は2試合連続クリーンシート
- 次節は4月25日、敵地でサンフレッチェ広島戦
何が起きたか。ハナサカ初陣で3発完勝
新名称「YANMAR HANASAKA STADIUM」での初公式戦。C大阪は序盤こそ京都に押し込まれる時間を作られたが、最初の決定機をゴールに変えた。
18分、右サイドで奪い返した流れからペナルティエリアへ入り、柴山昌也の折り返しにチアゴ・アンドラーデが合わせて先制。前節の大阪ダービーでも決勝点を決めたチアゴが、今度は試合の流れを早い段階でC大阪側に引き寄せた。
後半の追加点も意味が大きい。66分、石渡ネルソンのスルーパスに本間至恩が抜け出し、GKをかわして2点目。本間にとっては2025年3月の加入後、公式戦初ゴールだった。
最後は90+6分、櫻川ソロモンがセットプレーの二次攻撃から3点目。先発、若手、途中出場のストライカーがそれぞれ得点に絡んだことで、攻撃の出口が一つではないことを示した。
眠れる獅子が動き出した理由
今回の3-0で最も見逃せないのは、得点数そのものよりも「奪ってから前へ出る形」が連続して結果になった点だ。
チアゴ中央起用が前線を整理した
C大阪公式の前節レビューでは、G大阪戦でチアゴ・アンドラーデを1トップに置き、中島元彦をトップ下、柴山昌也を右、阪田澪哉を左に配した新布陣が紹介されていた。名古屋戦の0-3から立て直すための変更だったが、その流れが京都戦にもつながった。
チアゴを中央に置くと、相手センターバックは背後を気にせざるを得ない。そこで柴山が中へ入り、石渡ネルソンが前向きにボールを持てる場面が増えれば、C大阪は長く保持しなくてもゴールへ近づける。
京都戦の先制点は、まさにその形だった。右サイドで奪い、短いパスでエリア内に入り、チアゴが仕留める。C大阪の攻撃は、保持率よりも「奪った後の数秒」に強みが出始めている。
石渡ネルソンの縦パスが試合を決めた
2点目は石渡ネルソンのプレーが象徴的だった。敵陣中央でボールを持ち、DFラインの背後へ本間を走らせる。派手な崩しではないが、相手のスローイン後の隙を逃さず、一気にゴールへ向かった。
この一本が大きいのは、本間の初得点を生んだだけではない。C大阪が中盤で奪ったボールを、横や後ろではなく前へ刺せるチームになりつつあることを示したからだ。
クリーンシートが攻撃を支えている
3得点の裏で、守備も2試合連続の無失点。スポニチは、井上黎生人のシュートブロックなど守備陣の粘りにも触れている。
攻撃的な選手の名前が並ぶ勝利ほど、守備の安定は見落とされやすい。しかし、C大阪が今後もショートカウンターを武器にするなら、奪い切る守備と、押し込まれた時間をゼロで耐える力は欠かせない。
京都側から見えたC大阪の怖さ
京都の曺貴裁監督は試合前から、C大阪がボールを奪ってからシュートへ持ち込む精度を警戒していたと報じられている。実際、この試合ではその警戒ポイントを突かれた。
京都は28分に18歳の酒井滉生を下げて奥川雅也を投入。早い時間帯の交代は、京都が流れを変えようとした証拠でもある。ただ、C大阪は前半を1-0で折り返し、後半に追加点を奪った。
ここがポイント: 京都が悪かっただけではなく、C大阪が相手の修正前後で得点の形を変えられたことに価値がある。
報道の見方を整理すると、この勝利の評価軸は次の3つに絞れる。
- 攻撃面: チアゴ中央起用と柴山、本間、石渡の関係性が得点に直結した
- 守備面: 2試合連続無失点で、前がかりな展開を支える土台ができた
- 試合運び: 先制後に守り切るだけでなく、66分と90+6分に追加点を取った
まだ「完全復活」と言い切れない理由
3-0は文句なしのスコアだが、これだけでC大阪が完全に上昇軌道へ入ったと断定するのは早い。
理由ははっきりしている。前々節の名古屋戦では0-3で敗れており、チームはまだ不安定な時期を抜け切ったばかりだからだ。大阪ダービーと京都戦の連勝で空気は変わったが、次に問われるのは再現性である。
特に見るべき点は次の通り。
- チアゴ・アンドラーデの中央起用を広島相手にも継続するのか
- 本間至恩を先発で使うのか、流れを変える切り札として残すのか
- 石渡ネルソンが強度の高い相手にも前向きのパスを入れられるか
- 2試合連続無失点の守備が、敵地でも崩れないか
C大阪は京都戦で、攻撃のスイッチ役、背後を取る選手、仕留める選手の分担をかなり明確にした。だからこそ、次に相手が対策してきた時にどう上回るかが重要になる。
次の広島戦が本当の試金石になる
C大阪は4月25日に敵地でサンフレッチェ広島と対戦する。京都戦の勝利で勢いは生まれた。だが、眠れる獅子が本当に起きたと言えるのは、同じ形を連戦の中で再現してからだ。
京都戦で確認できた前向きな材料は多い。
- チアゴ・アンドラーデが2戦連発で前線の軸になった
- 本間至恩の初ゴールで2列目の競争が強まった
- 石渡ネルソンの縦パスが得点に直結した
- 櫻川ソロモンが終盤に結果を残した
- 守備陣が2試合連続でゼロに抑えた
C大阪はようやく、勝ち方に輪郭を持ち始めた。次に見るべきは、広島戦で同じ熱量を保てるか、そして先制できなかった時にも崩れずに勝ち筋を作れるか。そこを越えれば、「目を覚ましたか?」という問いは「目を覚ました」と言い切れる段階に入る。
