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鳥取がPK戦で21位、岐阜はシュート26本でも届かず 21-22位決定戦レビュー

鳥取がPK戦で21位、岐阜はシュート26本でも届かず 21-22位決定戦レビュー

後半49分に川本梨誉が先制した岐阜は、試合を決め切るだけのシュート数とCK数を積み上げた。それでも鳥取は81分、三木直土の同点弾で延長とPK戦に引き戻し、最後はPK4-2で21位をつかんだ。

このカードはホームアンドアウェーの合計スコアで争う方式ではなく、21-24位決定戦の第2戦、つまり21位と22位を決める一発勝負だった。結果は1-1、延長でも決着せず、PK戦を制した鳥取が21位、岐阜が22位で明治安田J2・J3百年構想リーグを終えた。

  • 試合:明治安田J2・J3百年構想リーグ プレーオフラウンド第2戦 21-22位決定戦
  • 日時:2026年6月6日(土)15:03キックオフ
  • 会場:IAIスタジアム日本平
  • 結果:FC岐阜 1-1 ガイナーレ鳥取、PK 2-4
  • 得点:49分 川本梨誉、81分 三木直土
  • 第1戦:岐阜は群馬に1-0、鳥取は金沢に3-1で勝利
目次

何が起きたか:第1戦から第2戦までの流れ

まず、このプレーオフラウンドの位置づけを整理しておきたい。EAST-A、EAST-B、WEST-A、WEST-Bの各6位が21-24位決定戦に入り、岐阜と鳥取は第1戦を勝ち抜いて21-22位決定戦へ進んだ。

第1戦では、岐阜がアウェーでザスパ群馬に1-0で勝利。Jリーグ公式サマリーでは、26分の文仁柱のゴールを守り抜いた試合として整理されている。

鳥取はツエーゲン金沢に3-1で勝った。開始2分に矢島慎也が先制し、60分に星景虎、87分に小澤秀充が加点。先に試合を動かし、終盤にもう一度突き放した点で、鳥取の第1戦は第2戦の粘りにもつながる内容だった。

ラウンドカード結果意味
第1戦群馬 vs 岐阜0-1岐阜が21-22位決定戦へ
第1戦金沢 vs 鳥取1-3鳥取が21-22位決定戦へ
第2戦岐阜 vs 鳥取1-1、PK 2-4鳥取が21位、岐阜が22位

ここがポイント: 岐阜と鳥取の直接対決は「2試合合計」ではなく、第2戦の一発勝負。90分で1-1、延長でも動かず、PK戦で鳥取が上回った。

勝敗を分けたのは、岐阜の量と鳥取の耐久力

公式記録の数字だけを見ると、岐阜が押し込んだ時間の長さははっきり出ている。

  • シュート:岐阜26本、鳥取14本
  • CK:岐阜11本、鳥取2本
  • FK:岐阜9本、鳥取11本
  • スコア:1-1
  • PK戦:岐阜2、鳥取4

岐阜はシュート数で鳥取を大きく上回り、CKも11本を得た。特に川本梨誉の49分のゴールで先にリードしたことで、試合運びの主導権を握る条件は整っていた。

それでも、この試合の分岐点は追加点を取れなかったことにある。1点差のまま時間が進むと、鳥取には交代策と終盤の1プレーで試合を戻す余地が残る。81分の三木直土の同点弾は、その余地を現実に変えた場面だった。

岐阜:先制後の押し込みを勝利に変えられなかった

岐阜は49分、川本梨誉のゴールで先制した。第1戦で文仁柱の決勝点を守り切った流れを考えれば、同じように1点を勝利へ接続したかった試合だ。

ただし、第2戦は鳥取に14本のシュートを許している。岐阜の26本、11CKという攻撃量は評価できるが、試合を閉じる2点目が入らなければ、終盤に1本で追いつかれるリスクは消えない。

66分には川本梨誉と横山智也を下げ、ファビオ・アゼヴェドと生地慶充を投入。81分には荒木大吾、文仁柱に代えて泉澤仁、山谷侑士を入れた。交代で前線と中盤を動かしたが、同じ81分に鳥取がスコアを戻したことで、試合の重心は一気にPK戦を見据える展開へ傾いた。

鳥取:交代後も崩れず、同点弾まで待てた

鳥取は64分に矢島慎也、木内達也、本保奏希を下げ、藤田一途、東條敦輝、篠田大輝を投入した。さらに71分、80分、95分にも交代を使い、延長を含む長い試合を戦い切った。

注目すべきは、鳥取が先制を許してからも試合を投げなかった点だ。第1戦の金沢戦では開始2分に先制して主導権を握ったが、第2戦では逆に追う側になった。それでも81分の三木直土のゴールで追いつき、延長を無失点でしのいでPK戦に持ち込んだ。

この粘りは偶然ではない。鳥取は地域リーグラウンド最終節でも大分と0-0からPK戦を制しており、今大会でPK戦を戦う文脈をすでに持っていた。90分で勝ち切る派手さより、決着の方法が変わっても崩れない試合耐性が21位につながった。

起用と注目選手:ゴールに直結した2人と、試合を動かした交代

この試合で名前を外せないのは、得点者の川本梨誉と三木直土だ。どちらも単なる得点者ではなく、両チームの試合計画を象徴する存在になった。

川本梨誉は岐阜の攻撃量を結果に変えた

FC岐阜公式のマッチデープログラムでは、川本梨誉がチーム内得点ランキングで7得点と紹介されていた。第2戦の49分の先制点は、その数字が大事な場面でも機能したことを示すゴールだった。

岐阜にとって惜しかったのは、川本のゴールが「勝ち越しの始まり」ではなく「唯一の得点」にとどまったことだ。川本を66分に下げた後、岐阜は追加点を奪えず、試合は鳥取が同点に追いつく形へ進んだ。

三木直土は鳥取をPK戦へ連れていった

鳥取側では三木直土の81分の同点弾がすべてを変えた。FC岐阜公式のマッチデープログラムでは、鳥取の得点ランキングで三木直土、星景虎が4得点、矢島慎也が3得点と紹介されており、三木は鳥取の得点源の一人としてこの試合に入っていた。

1点を追う終盤に三木が決めたことで、鳥取は90分負けを回避した。PK戦で勝った結果だけを見ると最後のキックに目が行きやすいが、PK戦に到達する入口を作ったのは三木のゴールだった。

矢島慎也の交代後に、鳥取は別の形で持ちこたえた

鳥取は64分に矢島慎也を下げた。第1戦の金沢戦で開始2分に先制点を決めた矢島は、鳥取の攻撃に方向を与える選手として扱うべき存在だ。

その矢島を早めに交代した後でも、鳥取は試合を失わなかった。ここは大きい。中心選手がピッチを離れた後に、藤田一途、東條敦輝、篠田大輝ら交代選手を含めて、チームとして試合を延命できたからだ。

監督コメントよりも、公式記録が語る試合の構造

本稿では、確認できた公式記録とクラブ公式情報をもとに整理している。試合後コメントの直接引用は行わず、起用とデータから見える構図を分けて読む。

岐阜を率いる石丸清隆監督は、FC岐阜公式の契約更新リリースで、明治安田J2・J3百年構想リーグと2026/27シーズンの明治安田J3リーグも引き続き指揮を執ると発表されている。鳥取はJリーグ公式クラブページで林健太郎監督体制と確認できる。

両監督の采配で見えた違いは、次の3点だ。

  • 岐阜は先制後も攻撃枚数を入れ替え、2点目を狙う流れを作った
  • 鳥取は64分の3枚替えを含め、追う展開で試合を長くする選択を取った
  • 延長まで進んだ後、鳥取はPK戦まで崩れず、最後の勝負で上回った

コメントの言葉を借りなくても、公式記録の交代時間とスコア推移はかなり雄弁だ。岐阜は「勝てる数字」を作った。鳥取は「負けない時間」を作った。勝敗はそこからPK戦で決まった。

次に見るべきポイント:2026/27シーズンのJ3で何を持ち越すか

このプレーオフで順位は確定した。鳥取は21位、岐阜は22位。百年構想リーグそのものはここで終わるが、両クラブにとって本番は2026/27シーズンの明治安田J3リーグへ続く。

岐阜の課題は明確だ。26本のシュート、11本のCKを作った試合で、1点止まりだった。押し込める時間帯を作れるなら、次はそこから複数得点に変える精度が必要になる。

鳥取は逆に、劣勢でも終盤に試合を戻す粘りを持ち帰れる。第1戦では先制して勝ち切り、第2戦では追いついてPK戦で勝った。勝ち方が一つではなかった点は、長いリーグ戦に向けた材料になる。

今後の注目点は、次の3つだ。

  • 岐阜は川本梨誉、文仁柱ら得点に絡む選手を軸に、決定機の質をどう上げるか
  • 鳥取は三木直土、矢島慎也、星景虎らの得点源を、J3の長期戦でどう組み合わせるか
  • 両チームとも、90分で決め切る試合とPK戦まで見据える試合をどう切り分けるか

1-1、PK2-4という結果は、単なる接戦ではない。岐阜には「量を勝利に変える課題」が残り、鳥取には「粘って勝ち切る型」が残った。次に両者を見るときは、シュート数よりも、リード後とビハインド後の10分間に注目したい。

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