今治のシュートを勝利につなげるには――4試合連続無失点の札幌と向き合う第15節
前節、甲府の3倍以上のシュートを放ちながら、勝点1にとどまったFC今治。次に迎えるのは、4試合連続無失点で4連勝を重ねた北海道コンサドーレ札幌だ。今治は、この守備をどう崩すのか。
焦点は、シュートの本数に加え、札幌の守備が整うなかでどんなシュート機会を作れるかにある。相手に応じて布陣を変える今治と、状況に応じて守備の陣形を組む札幌。その対応の応酬が見どころになりそうだ。
- 開催は2026年11月3日、14:50キックオフ。会場はアシックス里山スタジアム。
- 今治の前節のシュート数は、攻撃の量を示す一方、決定機の質までは示していない。
- 札幌の4試合連続無失点を、攻守すべての優位と結び付けずに見たい。
対戦の前提――今治の攻撃量と札幌の無失点が向き合う
今治が前節に示したシュートの量と、札幌が積み重ねた無失点が、この対戦を考える出発点になる。
2026/27明治安田J2リーグ 第15節、FC今治対北海道コンサドーレ札幌は、11月3日にアシックス里山スタジアムで開催予定。開始時刻は14:50だ。
Jリーグ公式の対象試合ページに掲載されたプレビューによると、今治は前節の甲府戦で、試合全体を通じて相手の3倍以上のシュートを放った。ただし、結果として得た勝点は1だった。
一方、札幌は前節に湘南を下し、リーグ戦4連勝を達成。対象試合前の直近4試合は、すべて無失点だった。以上は11月2日確認時点の掲載内容に基づく。
この対比からは、今治が攻める回数を増やすだけで札幌を上回れる、という見通しは立てにくい。甲府戦で作れた攻撃機会を別の相手にも作れるか、さらに得点へ近づく形にできるかを分けて考える必要がありそうだ。
今治の課題――本数の先にあるシュート機会を作れるか
今治に期待したいのは、前節の攻撃量を足場にしつつ、札幌の守り方に合わせてゴールへ迫ることだ。
甲府戦の「相手の3倍以上」という数字には、今治がシュートまで持ち込んだ回数の多さが表れている。一方、枠内に飛んだ割合、打った位置、相手の寄せを受けた程度までは、この数字だけでは分からない。
したがって、勝ち切れなかった理由を決定力だけに求めるのは早いだろう。難しい体勢からのシュートが多かった場合と、十分な形を作りながら仕留め切れなかった場合では、次の試合で必要な改善も変わる。
相手に合わせる布陣を、ゴール前の形につなげたい
公式プレビューの執筆者・松本隆志氏は、今治の久保山由清監督について、相手の布陣に対応するためシステムを柔軟に変えていると記している。また、練習で好アピールをした選手の積極起用によって、チーム内の競争を促しているとも紹介している。
札幌戦では、その柔軟さが、ボールを前へ運ぶ段階からシュートまでつながるかに注目したい。配置を変えること自体より、受け手が相手の守備から離れ、次のプレーを選べる状態を作れるかが重要になりそうだ。
具体的には、次の違いを追うと今治の攻撃を捉えやすい。
- 打つ前の余裕:ボールを受けた選手が、すぐに相手の寄せを受けているか。
- ゴール前の選択肢:シュートを打つ選手のほかに、パスを受けられる味方がいるか。
- 攻撃の続き方:一度防がれたあと、札幌に陣形を整え直す時間を与えているか。
これらは今回の予想布陣を示すものではない。前節の本数を踏まえ、札幌を相手にシュートへ至る過程がどう変わるかを見るための着眼点だ。
札幌の強み――守る粘りを、試合の主導権へつなげられるか
札幌は無失点の継続が強みになる一方、攻撃を含めた試合運びまで盤石とは決め付けられない。
松本氏は公式プレビューで、札幌について、状況に応じてブロックを形成する守備の粘りを評価している。ブロックとは、複数の選手が距離を保って作る守備の陣形のことだ。同時に、攻撃陣が躍動する盤石の試合運びとまでは評価していない。
この見方を踏まえると、札幌の見どころは、今治の攻撃を防ぐことに加え、守ったあとに自分たちの攻撃へ移れるかになりそうだ。ボールを奪ってもすぐに失えば、今治に攻撃を繰り返す機会を与える可能性がある。
ただし、今治がシュートを重ねる展開になっても、それだけで札幌の守備が崩れたとは判断できないだろう。相手に打たせる場所を限定できているのか、それともゴール前で対応が後手に回っているのか。同じ被シュートでも、内容には違いがある。
今治の変更に、札幌はどう対応するか
今治のシステム運用と札幌の守備形成について、公式プレビューは双方に相手や状況への対応を認めている。
このため、今治が一度配置を変えれば攻略できる、という単純な対戦にはならない可能性がある。今治の選手が立つ場所を変えた際、札幌が誰を追い、どの空間を複数人で守るか。その対応を受けて、今治が次の受け手を作れるかが焦点になりそうだ。
札幌側から見れば、無失点を続けてきた守備を保ちながら、攻撃へ出る機会を作りたいところ。今治側から見れば、札幌に落ち着いて守り直される前に、次のプレーへ進めるかを見たい。
展望――札幌の実績を基準に、今治の攻撃の中身を見たい
試合前の見立てでは、札幌の守備の継続性を評価しつつ、今治が作るシュート機会の中身を勝負の焦点に置きたい。
札幌には、リーグ戦4連勝と4試合連続無失点という直近の実績がある。今治には、前節に相手の3倍以上のシュートを放った事実と、相手に応じてシステムを変える運用がある。前者だけで札幌の勝利を予想することも、後者だけで今治の得点増を見込むことも難しい。
今治がゴール前で余裕を持ってプレーできる場面を増やせれば、札幌の守備に異なる対応を迫れる可能性がある。反対に、札幌が今治のシュートを難しい位置や体勢に限定し、奪ったボールを攻撃へつなげられれば、今治は本数以外の打開策を問われそうだ。
なお、出場停止や負傷に伴う今回の起用制限については、11月2日時点で対象試合への影響を確定できる公式発表を確認できていない。予想先発は置かず、試合当日のメンバー発表を待ちたい。
冒頭の問いへの答えは、今治が札幌の守備に合わせて、打てる状況そのものを作れるかにある。11月3日14:50、最初のシュートが何本出るかとともに、その直前に誰がどこで自由になれたのかを追いたい。
参照リンク
- Jリーグ公式:FC今治 vs 北海道コンサドーレ札幌/2026/27明治安田J2リーグ 第15節・試合情報とプレビュー(2026年11月2日確認、公開・更新日時の記載は確認できず)
