松木玖生のデビュー弾とAT2発——日本、ウルグアイに3-1で再始動(キリンチャレンジカップ2026)
キックオフから11分。右ウイングバックに入った背番号19が、代表初出場の試合でネットを揺らした。日本サッカー協会(JFA)の公式記録によれば、2026年9月24日のキリンチャレンジカップ2026、キューアンドエースタジアムみやぎ(宮城)での日本代表対ウルグアイ代表は、日本が3-1で勝利。先制点は初招集の松木玖生だった。
前半42分にマキシミリアノ・アラウホに追いつかれ、1-1で折り返す。決着がついたのは後半アディショナルタイムで、90+1分に塩貝健人、90+6分に上田綺世。いずれも途中出場の選手だ。
この記事が追うのは一点に絞る。北中米ワールドカップを終えて再始動した森保ジャパンは、このウルグアイ戦の3-1から具体的に何を得たのか。スコアの内訳ではなく、誰をどこに置き、どのタイミングで何枚替えたのかを公式記録から追っていく。
この記事で分かること
- 公式記録で確定している日程・会場・スコア・得点者・先発メンバー・交代
- 初招集の松木玖生が右ウイングバックで先発した意味と、11分の先制点
- 42分の失点と、後半アディショナルタイムの2発をつないだ交代策
- ウルグアイ側の事情と、フォルラン監督および現地メディアの受け止め
- Jリーグとの接点、そして2026年9月25日時点で確定していない論点
公式記録が示す一戦の輪郭
まず動かない事実から固める。JFA公式の試合記録とJリーグ公式の試合データで確認できる範囲は次の通りだ。
| 大会 | キリンチャレンジカップ2026 |
|---|---|
| 日時 | 2026年9月24日(木)19:05キックオフ |
| 会場 | キューアンドエースタジアムみやぎ(宮城) |
| 入場者数 | 44,070人 |
| 天候 | 晴れ/気温21℃/湿度76% |
| スコア | 日本 3-1 ウルグアイ(前半 1-1) |
| 得点(日本) | 松木玖生 11分、塩貝健人 90+1分、上田綺世 90+6分 |
| 得点(ウルグアイ) | マキシミリアノ・アラウホ 42分 |
| 警告 | 伊藤洋輝 66分、瀬古歩夢 73分/ロドリゴ・ベンタンクール 75分、ホセ・マリア・ヒメネス 90+3分 |
| 監督 | 日本:森保一/ウルグアイ:ディエゴ・フォルラン |
両チームの先発
日本の先発は、GKに23早川友配…ではなく23早川友基。3バックは3瀬古歩夢、4板倉滉、21伊藤洋輝。中盤は24佐野海舟と28佐野航大が並び、両サイドに19松木玖生と13中村敬斗、前で8鈴木唯人と主将の10堂安律、最前線に11前田大然が入った。兄弟である佐野海舟と佐野航大が同じ先発リストに並んだのも、この試合の記録上の特徴だ。
ウルグアイは1サンティアゴ・メレがゴールを守り、4ロナルド・アラウホ、8ナイタン・ナンデス、16マティアス・オリベラ、25フアン・マヌエル・サナブリアが最終ラインに。6ロドリゴ・ベンタンクール、14ルーカス・トレイラ、18ブライアン・ロドリゲス、20マキシミリアノ・アラウホが中盤、前線は9ダルウィン・ヌニェスと21フェデリコ・ビニャス。バルセロナのロナルド・アラウホ、リバプールのヌニェスを含む構成で、テストマッチの相手として軽い顔ぶれではない。
ここがポイント: 3-1という数字は、90分のうち11分と90分台の2度、合計で数分間に凝縮して生まれている。残りの時間で何が起きていたかを見ないと、この試合は読めない。
初招集の松木玖生を、なぜ右ウイングバックに置いたのか
この試合で最も大きな変化は、Aマッチ初出場の選手を最初から右サイドの攻守両面を担うポジションに置いたことだ。
JFAが2026年9月17日に発表した9月・10月シリーズのメンバーで、初招集は3人。谷村海那(横浜F・マリノス)、中野就斗(サンフレッチェ広島)、そして松木玖生(サウサンプトンFC)である。その松木が、初戦でいきなり先発し、11分に得点した。
FC東京から欧州へ、そして代表へ
松木の経歴はJリーグを追ってきた読者にはなじみがある。Jリーグ公式サイトのニュースによれば、FC東京は2024年7月31日、松木のサウサンプトンFCへの完全移籍を発表した。2022年にプロキャリアを始め、2024シーズンはJ1リーグ18試合2得点を残してから海を渡った選手が、2年あまり後にA代表のデビュー戦でゴールを決めたことになる。
右ウイングバックという配置の含意
3バックの外側に置かれるウイングバックは、攻撃では幅を取って高い位置まで出ていき、守備では最終ラインに吸収される。本来ボランチやインサイドハーフでプレーしてきた選手をここに起用したことは、サイドで守る仕事と中央へ入り込む動きを兼ねられるかを見たかったためと考えられる。11分の得点がその位置からの前進で生まれている点は、テストとして最低限の回答が出たことを意味する。
一方で、この1試合で定位置が決まる話ではない。松木は後半18分(63分)に伊東純也と交代しており、90分を通した右サイドの守備負担を検証する形にはなっていない。
42分の失点と、アディショナルタイムの2発
この試合の緊張関係はここにある。先制した側が前半のうちに追いつかれ、それでも終了間際に2点を取って勝った。同じ90分の中で、崩れかけた流れと押し切った流れが同居している。
前半:1-1で折り返した意味
公式記録上、42分にマキシミリアノ・アラウホが決めて1-1。ハーフタイムのスコアは1-1である。先制後の約30分をどう使ったかが問われる時間帯で、南米の強豪相手に一度は同点に戻された。ここは勝利の内容として都合よく省略できない部分だ。
後半:三段階の交代
Jリーグ公式の試合データに記録された日本の交代は、きれいに三段階に分かれている。
- 後半18分(63分)に4人同時 — 堂安律→久保建英、佐野航大→鎌田大地、前田大然→上田綺世、松木玖生→伊東純也
- 後半32分(77分)に2人 — 佐野海舟→田中碧、鈴木唯人→相馬勇紀
- 後半38分(83分)に1人 — 中村敬斗→塩貝健人
63分の4枚替えで前線と中盤の担い手を一度に入れ替え、77分にさらに2枚、83分に前線へ塩貝を足した。交代枠を小刻みに温存せず、前から圧力をかけ続ける人を切らさない使い方だったと考えられる。その最後の1枚が90+1分に決め、さらに63分投入の上田が90+6分に追加点を挙げた。
森保監督は試合後、松木と塩貝について「みんなが良いチャレンジをしよう、ボールに向かってプレーしようという姿勢を、厳しい戦いの中で表現してくれました。ゴールを奪うという、若手らしいギラギラしたところを見せてくれたと思います」と語ったと、サッカーキングが2026年9月24日に伝えている。同記事によれば、上田の追加点については「ストライカーとして日本を背負っていることを結果で示してくれた」と評した。
誰が決めたのか、という補助線
塩貝健人はJFA公式メンバー表ではVfLヴォルフスブルク所属。サッカーキングは2026年1月20日、塩貝がオランダのNECからヴォルフスブルクへ完全移籍したと報じている。上田綺世はJFA公式メンバー表でLOSCリール所属。終盤の2点がいずれも欧州クラブで出場機会を争う途中出場組から出たことは、ベンチの層という観点で読み取れる材料になる。
ウルグアイ側の事情と、現地の受け止め
勝った側の評価だけで一戦を閉じると、相手の状態を見落とす。
JFA公式の試合記録では、ウルグアイの監督はディエゴ・フォルラン。ゲキサカは2026年9月24日、暫定監督としての初陣だったフォルランが「こういった難しい試合になることは、始まる前から分かっていた」「アディショナルタイムで日本がチャンスを生かして得点を決めたことは残念だった」と語り、長い移動がパフォーマンスに影響したと指摘したと伝えている。
ウルグアイの交代も、公式記録では後半に集中している。
- 66分 — ロナルド・アラウホ→ホセ・マリア・ヒメネス、ブライアン・ロドリゲス→ロドリゴ・サラサール、フェデリコ・ビニャス→ジョルジアン・デ・アラスカエタ
- 79分 — ロドリゴ・ベンタンクール→ファクンド・ベルナル、フアン・マヌエル・サナブリア→ホアキン・ピケレス
- 83分 — マキシミリアノ・アラウホ→ファクンド・ペリストリ
現地メディアとファンの温度差
サッカーダイジェストWebは2026年9月24日、ウルグアイの地元メディア『Ovacion』が試合を「終始互角だった」と評し、スコアについて「試合内容よりはるかに大差がついた」と伝えたと報じている。同記事はあわせて、ウルグアイのファンから「W杯から何も改善されていない」「ゲームプランが見えない」といった不満の投稿があったことも紹介している。
つまり、現地の論調は一枚岩ではない。メディアは「内容は互角」、ファンの一部は「内容も悪い」と評しており、評価が割れている。日本側から見れば、相手が新体制の初戦で、長距離移動直後だったという条件も同時に存在する。この勝利をどの重みで受け取るかは、そこを含めて判断する必要がある。
Jリーグとの接点
Jリーグを主戦場に見ている読者にとって、この試合には3つの具体的な接点がある。
- ゴールマウスは鹿島アントラーズの早川友基 — JFA公式記録では、GKに背番号23の早川が先発。招集メンバーには鈴木彩艶(アストン・ビラ)、小久保玲央ブライアン(シントトロイデンVV)も入っていたなかで、国内クラブの守護神が南米の強豪との90分を託された。
- 国内組の招集 — JFA公式メンバー表では、中野就斗(サンフレッチェ広島)、相馬勇紀(FC町田ゼルビア)、熊坂光希(柏レイソル)、谷村海那(横浜F・マリノス)が名を連ねる。相馬は後半32分から出場した。
- J1からの移籍組がスコアに関与 — 松木はFC東京から、佐野海舟はJ1経由で欧州へ渡った選手だ。J1で出場時間を積んだ選手が代表の先発ラインに複数並んでいる構図は、育成と輸出の流れを追う視点では見逃せない。
中野就斗については、2026年9月25日時点で公式記録上このウルグアイ戦の出場を確認できていない。初招集組の起用が28日以降にどう配分されるかは、次の試合の記録を待つ部分だ。
この一戦から読み取れること、まだ確定していないこと
冒頭の問いに戻る。森保ジャパンがこのウルグアイ戦で得たのは、「初招集の選手を重要ポジションに先発させても試合が壊れなかった」という確認と、「途中出場の攻撃陣が終盤に点を取れた」という実例である。逆に、前半に一度追いつかれた事実は、守備の安定という意味では宿題として残った。
ワールドカップ本大会での立ち位置も忘れずに置いておきたい。JFA公式の2026年試合記録によれば、日本はグループステージでオランダに2-2、チュニジアに4-0、スウェーデンに1-1、そして6月30日のブラジル戦を1-2で落として大会を終えている。本大会後の再始動シリーズは、そのブラジル戦で足りなかったものを埋める作業の初日という位置づけになる。
2026年9月25日時点で公式に確定していない論点
- 松木玖生の右ウイングバック起用を継続するかどうか(次戦の先発は未発表)
- 3バックとウイングバックの組み合わせを主戦システムとして固定するのか
- キリンカップサッカー2026の10月5日の対戦相手(10月1日のパナマ対ニュージーランドの結果次第とJFAが公表)
次に見るべき日程(JFA公式発表)
- 9月28日(月)19:25 キリンチャレンジカップ2026 vs ベネズエラ代表/エディオンピースウイング広島
- 10月1日(木)19:10 キリンカップサッカー2026 vs エクアドル代表/横浜国際総合競技場
- 10月5日(月)19:30 キリンカップサッカー2026 vs パナマ代表またはニュージーランド代表/国立競技場
4日後の広島で、森保監督が松木をもう一度右サイドに置くのか、それとも中央に戻すのか。ここが、この3-1を一夜の結果として終わらせるかどうかの分かれ目になる。
参照リンク
- JFA公式:キリンチャレンジカップ2026 スタメン/試合結果(SAMURAI BLUE vs ウルグアイ/2026年9月24日)
- JFA公式:キリンチャレンジカップ2026 招集メンバー/スタッフ
- JFA公式:SAMURAI BLUE メンバー・スケジュール発表(2026年9月17日)
- JFA公式:SAMURAI BLUE 2026年 試合日程・結果
- Jリーグ公式:日本 vs ウルグアイ 試合結果・データ(代表親善試合/2026年9月24日)
- Jリーグ公式:MF松木がサウサンプトンFCに完全移籍【FC東京】(2024年7月31日)
- サッカーキング:森保一監督、初ゴールの松木玖生&塩貝健人に喜び「ギラギラしたところを見せてくれた」(2026年9月24日)
- ゲキサカ:後半アディショナルタイムの連続失点で敗れたウルグアイのフォルラン監督「終盤で失点したことは残念」(2026年9月24日)
- サッカーダイジェストWeb:「日本に勝てない時代だ」森保Jに1-3敗戦…ウルグアイのファンは憤慨!(2026年9月24日)
- ESPN:Japan 3-1 Uruguay Final Score(2026年9月24日)



