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大宮5-1甲府、シュート数で下回った側が大勝した理由 枠内7本で5得点、50分までに3点【J2第8節】

雨のスタジアムでゴールを喜ぶオレンジのユニフォームの選手たち

大宮5-1甲府、シュート数で下回った側が大勝した理由 枠内7本で5得点、50分までに3点【J2第8節】

シュートを多く打ったのはヴァンフォーレ甲府でした。14本対11本です。それでもスコアボードには RB大宮アルディージャ 5-1 ヴァンフォーレ甲府 と並びました。

この試合で問うべきなのは「シュートで上回った甲府が、なぜ4点差で敗れたのか」の1点です。

先に答えを書くと、差を生んだのは枠内シュートの質と、点を取った時間帯でした。大宮は枠内7本から5得点。しかも前半に2点を挙げ、後半開始直後にもPKで3点目を加えて、甲府がハーフタイムに打った手が効く前に試合の大勢を決めています。

この試合の要点

  • 明治安田J2リーグ 2026 第8節、2026年9月26日、NACK5スタジアム大宮で開催
  • 大宮が5-1で勝利。カルリーニョス ジュニオが40分と50分に2得点
  • シュート数は大宮11本・甲府14本で甲府が上回ったが、枠内は大宮7本・甲府5本
  • ボール支配率は大宮58%、パス成功率は大宮80%と、ボールを持つ時間でも大宮が優位
  • 公式チームスタッツの警告数は大宮2、甲府0
  • 甲府は86分にヴァンフォーレ甲府の内藤 大和が1点を返した

この記事で分かること

  1. 公式記録で確認できる得点・交代・警告の全体像
  2. 「シュート数で負けて大差で勝つ」が起きた3つの要因
  3. 同じ数字から読める別の見方と、甲府側に残った材料

目次

試合の事実:5得点は前半2点、後半3点

まず公式記録で確認できる事実を固めます。結論から言えば、大宮の5得点のうち3点は前半28分から後半開始直後の50分までに入っていました。

開催条件

  • 大会:明治安田J2リーグ 2026 第8節
  • 開催日:2026年9月26日
  • 会場:NACK5スタジアム大宮(大宮のホーム)
  • 入場者数:9,653人
  • 天候:曇りのち雨、気温18.5℃、湿度90%

雨を含む湿度の高いピッチ条件だったことは、ボールを扱う両チームに等しく影響する前提条件として押さえておきます。

得点経過

  • 28分:カプリーニ(RB大宮アルディージャ)1-0
  • 40分:カルリーニョス ジュニオ(RB大宮アルディージャ)2-0
  • 50分:カルリーニョス ジュニオ(RB大宮アルディージャ)3-0 ※PK
  • 83分:泉 柊椰(RB大宮アルディージャ)4-0
  • 86分:内藤 大和(ヴァンフォーレ甲府)4-1
  • 90+3分:小林 柚希(RB大宮アルディージャ)5-1

交代

交代は両チームとも試合の流れと結びついています。時系列で並べます。

ヴァンフォーレ甲府

  • 後半開始時(46分):山本 英臣 → 小林 岩魚
  • 59分:黒川 淳史 → 平塚 悠知
  • 59分:和田 拓也 → 水野 颯太
  • 59分:佐藤 和弘 → スタチオーリ ミケーレ
  • 80分:村上 千歩 → 熊倉 弘達

RB大宮アルディージャ

  • 56分:豊川 雄太 → カウアン ディニース
  • 72分:カプリーニ → 小林 柚希
  • 72分:カルリーニョス ジュニオ → マギー ジェラニー 蓮
  • 72分:加藤 玄 → 中山 昂大
  • 82分:木寺 優直 → 杉本 健勇

なお、甲府の小林 岩魚と、大宮で90+3分に得点した小林 柚希は別の選手です。

警告・退場

  • 警告:豊川 雄太(RB大宮アルディージャ)29分
  • 警告:中山 昂大(RB大宮アルディージャ)85分

退場者は出ていません。甲府に警告はありませんでした。公式チームスタッツの警告数は大宮2、甲府0です。なお、公式の試合経過には73分にRB大宮アルディージャの川原 元樹(GKコーチ)への警告も記載されていますが、選手ではないためチームスタッツの警告数には含まれていません。


主要スタッツ:シュートは甲府、それ以外は大宮

数字を並べると、この試合の「ねじれ」がはっきり見えます。シュート数とコーナーキックは甲府が上回り、枠内シュート、支配率、パス成功率は大宮が上回りました。

項目 RB大宮アルディージャ(ホーム) ヴァンフォーレ甲府(アウェイ)
シュート 11 14
枠内シュート 7 5
ボール支配率 58% 42%
パス成功率 80% 68%
コーナーキック 2 4

整理すると次のとおりです。

  • 甲府が上回った項目:シュート(14本対11本)、コーナーキック(4本対2本)
  • 大宮が上回った項目:枠内シュート(7本対5本)、ボール支配率(58%対42%)、パス成功率(80%対68%)

支配率の差は16ポイント、パス成功率の差は12ポイントです。ボールを持つ時間でも、つなぐ精度でも大宮が上回りながら、シュートの本数だけは甲府が多かった。この組み合わせが、次の要因分析の出発点になります。


勝敗を分けた3つの要因

結論は「甲府が本数で押し込もうとしたのに対し、大宮は少ない本数を枠に飛ばし、しかも試合の分岐点となる時間帯に決めきった」という対抗関係です。以下、3つに分けて見ていきます。

要因1:枠内7本で5得点、枠内5本で1得点

この試合の差はほぼこの一行に集約されます。

公式記録の数字から計算すると、次のようになります。

  • 大宮:シュート11本のうち枠内7本、得点5。枠内シュートの約7割がゴールになった
  • 甲府:シュート14本のうち枠内5本、得点1。枠内シュートのうちゴールは1本

甲府は放ったシュートの約3分の1しか枠に飛ばせていません。大宮は11本中7本、6割強を枠内に収めています。

ここから考えられるのは、大宮は少ない本数を枠内に収め、甲府は打てる場面では打ったものの枠内は5本にとどまったという構図です。なお、大宮の5得点のうち1点(50分)はPKです。ただし、シュートの位置やxG(ゴール期待値)といった指標は公式記録に含まれていないため、どの程度「質の差」だったのか、どこまでが相手GKや決定機での個人差だったのかは、この数字だけでは切り分けられません。

それでも、枠内シュート数と得点数の両方で大宮が上回っている以上、「甲府はチャンスを作れたが運がなかった」とだけ片付けるのは数字と合いません。枠に飛ばす段階ですでに差が出ていました。

要因2:後半開始直後の3点目が、甲府の修正を空振りさせた

大宮は前半に2点、後半立ち上がりに3点目を挙げました。この3点目が持つ意味は、甲府の交代時刻と並べると見えてきます。

後半開始と同時に、ヴァンフォーレ甲府の小林 岩魚が山本 英臣に代わって入りました。2点を追う状況でハーフタイムに動いたことは、記録から確認できる事実です。ところが50分にRB大宮アルディージャのカルリーニョス ジュニオがPKでこの日2点目を決めました。これで3-0になりました。

59分にはヴァンフォーレ甲府の平塚 悠知が黒川 淳史に代わって入りました。同じ59分にヴァンフォーレ甲府の水野 颯太が和田 拓也に代わって入りました。同じく59分にヴァンフォーレ甲府のスタチオーリ ミケーレが佐藤 和弘に代わって入りました。甲府は後半開始から約14分で計4枚を使ったことになります。

この時系列から考えられるのは、甲府の交代が「2点差を詰めるための手」として準備されていたとしても、実際には3点差を追う状況で使われることになった、という点です。交代の狙いそのものは公式記録からは分かりません。ただ、ハーフタイムの修正が効く前に失点したことで、甲府は試合を立て直す時間を大きく失いました。

逆に大宮側から見ると、前半終盤の2点目と後半立ち上がりの3点目で点差を広げたことが、甲府の交代策を3点差を追う状況に変えました。

要因3:大宮はボールを持ち、甲府は少ない保持で本数を稼いだ

3つ目は戦い方の違いです。

大宮のボール支配率は58%、パス成功率は80%。甲府は42%、68%でした。甲府はボールを持つ時間が短い中で、大宮より3本多い14本のシュートを打っています。

この組み合わせからは、2通りの読み方ができます。

  • 甲府側の見方:ボールを奪ってから早いタイミングでゴールへ向かい、保持時間の少なさを本数で補おうとした
  • 大宮側の見方:ボールを保持する時間を長く取り、シュートに至る回数は抑えめでも、枠に飛ばせる場面を選んで打った

どちらの戦い方を両チームが意図していたかは、記録だけでは断定できません。言えるのは、結果として甲府の「本数」は大宮の「枠内率」に届かなかったということです。

パス成功率は大宮80%、甲府68%で12ポイントの差がありました。ただし、この差がどの局面で生まれたのかは公式スタッツだけでは分かりません。


別の読み方:5-1は試合内容をそのまま映しているか

結論から言えば、スコアほどの一方的な内容だったとは数字からは言い切れません。大宮の完勝である一方、甲府にも数字上の手応えは残っています。

甲府が攻め手を失っていたわけではない

  • シュート14本は大宮より多い
  • コーナーキックも4本対2本で甲府が上回った
  • 4点差になった後の86分に、内藤 大和が1点を返している

特に終盤は、RB大宮アルディージャの泉 柊椰が83分に4点目を決めました。86分にはヴァンフォーレ甲府の内藤 大和が1点を返しました。90+3分にはRB大宮アルディージャの小林 柚希が5点目を決めました。終盤までスコアが動いたことは、得点経過から読み取れます。

大宮の警告2枚をどう見るか

勝った大宮が警告2枚、敗れた甲府が0枚という数字も目を引きます(公式チームスタッツ)。

RB大宮アルディージャの豊川 雄太は29分に警告を受けました。56分にはRB大宮アルディージャのカウアン ディニースが豊川 雄太に代わって入りました。72分にはRB大宮アルディージャの中山 昂大が加藤 玄に代わって入りました。RB大宮アルディージャの中山 昂大は85分に警告を受けました。

カード管理の意図があったかどうかは記録からは分かりません。警告の場面の詳細も公式記録からは判断できないため、ここでは事実の確認にとどめます。


大宮の交代策:途中出場の選手が最後の一点を決めた

大宮のベンチワークについても、記録から確認できる結果は明確です。72分の3枚替えで投入されたRB大宮アルディージャの小林 柚希が、90+3分に5点目を決めました。

72分にはRB大宮アルディージャの小林 柚希がカプリーニに代わって入りました。同じ72分にRB大宮アルディージャのマギー ジェラニー 蓮がカルリーニョス ジュニオに代わって入りました。この日得点していた2人をそろって下げた形です。

得点者2人を同時に下げた後も、大宮は2点を加えています。前線の顔ぶれが入れ替わってもゴールが続いた点は、この試合の大宮の厚みを示す材料と考えられます。

一方で、交代後にはヴァンフォーレ甲府の内藤 大和に1点を返されています。5点を奪った試合でも、選手が入れ替わった終盤の守備は課題として残ったと見ることもできます。


この試合が示すもの

冒頭の問いに戻ります。シュートで上回った甲府が、なぜ4点差で敗れたのか。

答えは2つです。ひとつは、枠内シュート7本で5得点という大宮の決定力。もうひとつは、前半終盤と後半立ち上がりという、甲府がハーフタイムに修正をかける直前と直後に大宮が追加点を奪ったことです。甲府の交代策は、3点差を追う状況で使われることになりました。

第8節はシーズン序盤の一戦で、この1試合だけで両チームの力関係を決めつけることはできません。それでも、数字が示した課題は両チームではっきりしています。

今後の注目点

  • 甲府:14本のシュートを、どれだけ枠内に飛ばせるようになるか。本数を打てる形は持っているだけに、枠内率の改善がそのまま得点に直結する
  • 甲府:後半立ち上がりの失点を防げるか。ハーフタイムの修正が効く前に失点した流れを繰り返さないことが、交代策を生かす前提になる
  • 大宮:枠内率の高さを次の試合でも再現できるか。ただし5得点のうち1点はPKで、枠内率の高さがどこまで再現できるかは次の試合以降で確かめる必要がある
  • 大宮:点差がついた後の守備と警告の管理。85分の警告と86分の失点を含め、終盤の過ごし方は振り返りの対象になる

参照リンク

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