讃岐、ホーム初勝利へセットプレーの攻守が焦点 熊本戦で問われるリードの守り方
FKから得点しながら、最後はセットプレーで逆転を許した。カマタマーレ讃岐の前節は、同じ局面が得点源にも失点の入口にもなった試合だった。
熊本戦で問われるのは、セットプレーで生んだ好機を、勝利につながる得点差として残せるか。波本頼をターゲットにする攻撃への期待と、自陣で相手に得点を許さない守備を、一緒に見たい。
明治安田J3リーグ 2026/27 第11節、カマタマーレ讃岐対ロアッソ熊本は、10月18日14:00、四国化成MEGLIOスタジアムでキックオフを迎える。
- 讃岐は前節、2点を先行したものの、終了間際のセットプレーから逆転を許した。
- 波本頼はFKに頭で合わせてJリーグ初ゴール。今回も攻守で注目したい存在だ。
- 熊本は前節、シュート数で相手を上回りながら無得点。讃岐にはセットプレー以外の攻撃への対応も求められそうだ。
対戦の前提――両チームとも前節の敗戦から再出発
両チームの前節は、讃岐がリードを守れず、熊本がシュート数を得点に結び付けられなかった試合だった。
開催条件は次のとおり。
- 大会・節: 明治安田J3リーグ 2026/27 第11節
- 開催日: 2026年10月18日
- 開始時刻: 14:00
- 対戦: カマタマーレ讃岐 vs ロアッソ熊本
- 会場: 四国化成MEGLIOスタジアム
Jリーグ公式の見どころによると、讃岐は前節、アウェイで相模原と対戦。31分に波本頼、40分に田尾佳祐が得点し、2点を先行した。しかし、前半終了間際の3分間に相模原の島川俊郎から2失点。後半アディショナルタイムにはセットプレーから逆転ゴールを許し、その直後に試合が終了した。
一方の熊本は、ホームで愛媛に0対2で敗れた。試合全体のシュート数では愛媛を上回ったが、得点は挙げられなかった。
この経過からは、讃岐の課題を得点不足だけで説明することも、熊本の敗戦を攻撃機会の少なさだけで説明することも難しい。今回の対戦では、讃岐が先行した後の対応と、熊本がシュートに至った攻撃をどう得点へ変えるかが、互いに関わる論点になりそうだ。
讃岐の攻撃――波本頼を狙うFKに熊本はどう対応するか
讃岐のセットプレーには、前節に得点へ結び付いた具体的な形がある。
波本は相模原戦でFKに頭で合わせ、Jリーグ初ゴールを記録した。Jリーグ公式の見どころを執筆した大森一氏も、波本にセットプレーのターゲットとして期待を寄せている。
波本が出場し、同様の役割を担うなら、讃岐にはその高さを使ってゴールを狙う選択肢が考えられる。熊本側から見ると、ボールへの対応に加え、狙われる選手を自由にさせないことが、この対抗関係の出発点になりそうだ。
ただし、前節の得点がそのまま今回の優位を意味するわけではない。本稿では熊本のセットプレー守備の方式や強弱を比較評価せず、波本の出場も前提にしない。ここで期待できるのは、讃岐に一つの得点手段が見えていることまでだ。
最初に触れた後、攻撃を続けられるか
観戦では、波本が競り合う瞬間に加え、跳ね返されたボールへの反応にも注目したい。
熊本が最初のボールを防いだ場合、讃岐が拾ってもう一度攻められるのか、それとも熊本がボールを確保して前へ運べるのか。セットプレーの成否を、最初のヘディングだけで判断しない見方が役立ちそうだ。
これは両チームの得意不得意を断定するものではない。前節に示した得点手段を、今回の相手に対してどこまで機能させられるかを確かめるポイントになる。
讃岐の守備――最後の失点と、前半の2失点を分けて考える
讃岐の改善点は、終了間際のセットプレーだけには絞れない。
相模原戦では、後半アディショナルタイムの失点より前に、前半終了間際の3分間で2点のリードがなくなっている。前半に追い付かれ、最後に逆転されたという順序を押さえる必要がある。
最後のセットプレーを防ぐことは重要だが、それだけで前節全体の課題を説明するのは難しい。前半の2失点が同じ原因だったか、守備の配置や個々の対応に何が起きていたかも、得失点の経過だけからは判断できない。
熊本戦で讃岐が先行した場合は、得点後も相手の攻撃を切り、次のプレーに備えられるかを見たい。特に前後半の終了に近づく時間帯は、前節との違いが表れる観戦ポイントになりそうだ。
大森氏は波本について、最終ラインで声を出す選手としても注目している。
その評価を踏まえると、波本が出場した場合は、攻撃時のターゲットとしてだけでなく、守る局面で周囲とどう連係するかにも目を向けたい。ただし、声を出すことと失点を防げることは同義ではない。実際の位置取りや相手への対応まで見る必要がありそうだ。
熊本の攻撃――シュート数の優位をどう得点に変えるか
熊本にとっての焦点は、前節に相手を上回ったシュート数を、今回は得点につなげられるかにある。
愛媛戦では試合全体のシュート数で上回りながら、結果は0対2だった。この記録から分かるのは、シュートの本数と得点が一致しなかったことだ。枠内シュートや決定機の数、どの時間帯に多く打ったかまでは分からない。
したがって、熊本が試合を通して圧倒していた、あるいは最後の決定力だけに問題があった、とまでは言い切れない。讃岐戦では本数に加え、どこから、どれほど相手の圧力を受けた状態で打てているかを見たい。
讃岐側にも、セットプレーを守れば十分という見立ては置けない。熊本の攻撃を特定の形に限定せず、シュートに至るまでの対応と、ゴール前での対応を続けることが求められそうだ。
GK佐藤史騎の言葉が示す、日常からの見直し
熊本のGK佐藤史騎は前節の試合後、日頃の練習から厳しい声をかけ合う必要があると述べている。
この発言は、特定の戦術変更や先発変更を示すものではない。それでも、試合中の一つのプレーに限らず、日常の取り組みから改善しようとする問題意識は読み取れる。讃岐戦では、失敗したプレーの直後に次の対応へ移れるかも注目点になりそうだ。
展望――セットプレーで得た得点差を残せるか
讃岐の勝利への足掛かりは、前節に得た得点の形を生かしながら、失点した局面で同じ結果を繰り返さないことにありそうだ。
FKから波本が得点した事実は、攻撃への期待を支える。一方で、前半終了間際の連続失点と、後半アディショナルタイムのセットプレー失点は、得点後も守り続ける必要を示している。攻撃の期待と守備の課題は、片方だけでは捉えきれない。
熊本には、讃岐のターゲットへの対応と、自分たちのシュートを得点に変える課題がある。セットプレーの強弱を直接比較できる材料はなく、勝敗やスコアを一方向に予測できる根拠は十分ではない。先発や選手の出場可否によっても、実際の噛み合わせは変わる。
キックオフ後は、次の3点を追いたい。
- 讃岐のFK: 波本が出場した場合、ターゲットとして関われるか。防がれた後も攻撃を続けられるか。
- 熊本のシュート: 本数だけでなく、相手の圧力を外して打てる場面が増えるか。
- 讃岐が先行した後: 前後半の終了間際まで、ゴール前とセットプレーへの対応を続けられるか。
讃岐の得点場面が生まれたら、その次の守備にも目を向けたい。リードを得るところから残すところへ進めるかが、この試合の問いへの答えになりそうだ。
