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パラグアイ代表は2026年W杯で何を武器にするのか 堅守と少数精鋭の攻撃から読むチーム紹介

パラグアイ代表は2026年W杯で何を武器にするのか 堅守と少数精鋭の攻撃から読むチーム紹介

パラグアイ代表を見るうえで最初に押さえたいのは、派手な大量得点ではなく、失点を抑えて試合を壊さない力でワールドカップに戻ってきたチームだという点だ。

南米予選は18試合で7勝7分4敗、14得点10失点。得点数は多くない。それでもグスタボ・アルファロ監督の下で守備の安定を取り戻し、16年ぶりの本大会出場を決めた。

  • 出場大会: 2026 FIFAワールドカップ
  • 所属組: グループD
  • 同組: アメリカ、パラグアイ、オーストラリア、トルコ
  • 予選成績: 18試合7勝7分4敗、14得点10失点
  • 監督: グスタボ・アルファロ
  • 注目軸: グスタボ・ゴメスを中心にした守備、フリオ・エンシソとミゲル・アルミロンの前進力
目次

南米予選で何が起きたか

パラグアイは、苦しい入りから本大会行きまで持ち直した。

APF(パラグアイサッカー協会)の公式まとめによると、予選全体の成績は18試合で7勝7分4敗。14得点10失点、得失点差は+4だった。最多得点者はアントニオ・サナブリアの4得点、最多出場は主将グスタボ・ゴメスとされている。

特に大きかったのは、2025年9月4日のエクアドル戦だ。パラグアイはホームで0-0と引き分け、この時点で勝ち点25に到達。APFはこの試合で「16年ぶり」のワールドカップ出場を決めたと発表している。

その後、最終節ではペルーに1-0で勝利。APFの試合記事では、78分にマティアス・ガラルサが決勝点を挙げ、パラグアイが予選を勝ち点28で終えたことが記録されている。

ここがポイント: パラグアイは南米予選を「攻撃力で押し切った」のではなく、10失点に抑える守備の粘りで突破した。

アルファロ体制の核は、まず守備から

グスタボ・アルファロ監督のチームは、相手にボールを持たれる時間を恐れない。大事なのは、中央を簡単に割らせないことと、奪った後に前線のタレントへ素早く届けることだ。

FIFAはアルファロ体制のパラグアイについて、就任後にチームを立て直した流れを紹介し、グスタボ・ゴメス、ミゲル・アルミロン、フリオ・エンシソらの存在に触れている。これはチームの輪郭をよく表している。

グスタボ・ゴメスが守備の基準を作る

主将グスタボ・ゴメスは、パラグアイの守備を読むうえで外せない選手だ。

FIFAの特集では、ゴメスがアルファロ監督のパラグアイで主将を務める存在として扱われている。単なるセンターバックではなく、ラインの高さ、空中戦、セットプレー時の存在感まで含めて、チームの基準点になっている。

パラグアイが1点差ゲームを拾えるのは、最終ラインが最後まで崩れにくいからだ。南米予選で10失点という数字は、ブラジル、アルゼンチン、ウルグアイ、コロンビア、エクアドルと同じ予選を戦ったうえでの結果であり、軽く扱えない。

得点力は課題だが、勝ち筋ははっきりしている

一方で、18試合14得点は本大会での不安材料でもある。

パラグアイが先制され、相手が引いてスペースを消したとき、攻撃の選択肢は限られやすい。エンシソやアルミロンの個の前進、ディエゴ・ゴメスの推進力、サナブリアのフィニッシュが機能すれば試合を動かせるが、チーム全体で何度も決定機を作り続けるタイプではない。

本大会で見るべき攻撃の焦点は、次の3つになる。

  • 奪った直後にエンシソやアルミロンへ前向きで渡せるか
  • サナブリア、アレックス・アルセ、ガブリエル・アバロスらの起用で前線の基準点をどう変えるか
  • セットプレーでゴメスやオマル・アルデレテの高さを得点に結びつけられるか

主力候補と役割を整理する

FIFAは2026年大会に向け、パラグアイが26人のメンバーを発表したと伝えている。ここでは、現時点でチーム紹介に欠かせない選手を役割別に見る。

守備の中心: グスタボ・ゴメス、オマル・アルデレテ

ゴメスは主将として守備の中心を担う。アルデレテは予選でも重要な得点に絡んでおり、チリ戦では決勝点、アルゼンチン戦でもゴールを記録した。

パラグアイの強さは、センターバックが守るだけでなく、セットプレーや二次攻撃で得点源にもなるところにある。オープンプレーで得点が伸びにくいチームだからこそ、守備陣の攻撃参加は大きな意味を持つ。

中盤の接続役: ディエゴ・ゴメス、アンドレス・クバス、マティアス・ガラルサ

ディエゴ・ゴメスは、前へ運ぶ力を持つ中盤のキーマンだ。ブラジル戦で決勝点を挙げ、パラグアイが強豪相手に勝ち切る象徴的な場面を作った。

アンドレス・クバスは守備時のバランス、ガラルサは最終節ペルー戦の決勝点で存在感を示した。中盤が相手の前進を止め、奪った後に急がずつなげるかどうかで、パラグアイの試合は大きく変わる。

攻撃の出口: フリオ・エンシソ、ミゲル・アルミロン、アントニオ・サナブリア

FIFAのチーム紹介でも、フリオ・エンシソは注目選手として取り上げられている。狭い局面で前を向ける選手が少ないチームにとって、エンシソの一瞬の加速やシュートは貴重だ。

アルミロンは左利きの推進力で、守備から攻撃へ切り替わる局面の出口になれる。サナブリアは予選最多の4得点。派手な連続得点ではなく、限られたチャンスをどう仕留めるかがパラグアイの攻撃を左右する。

グループDでの見どころ

FIFAの大会ページによると、パラグアイはグループDでアメリカ、オーストラリア、トルコと同組に入っている。

初戦は開催国アメリカとの対戦だ。これはパラグアイにとって、守備型のチームとして大会に入るには分かりやすい試金石になる。相手の勢いを受け止め、前半を崩れずに進められれば、試合はパラグアイの得意なロースコアの展開に近づく。

オーストラリア、トルコとの試合では、相手も強度と球際を前面に出してくる可能性が高い。パラグアイが勝ち点を積むには、単に守るだけでなく、セットプレーやカウンターで先にスコアを動かす必要がある。

グループDでの注目点は、次の通りだ。

  • アメリカ戦で開催国の圧力をどこまで受け流せるか
  • オーストラリア戦で空中戦とセカンドボールを制御できるか
  • トルコ戦で個の技術を持つ相手に中央を割らせないか
  • 先制された試合で攻撃の枚数を増やしたとき、守備の安定を保てるか

日本の読者が見るべきポイント

パラグアイは、日本代表と同じアジア勢ではない。ただし、日本の読者にとって参考になる要素は多い。

特に見るべきなのは、中堅国がワールドカップで勝ち点を取りに行く現実的な設計だ。ボール保持率や攻撃回数で上回れない相手にも、守備ブロック、セットプレー、数少ないタレントの突破で試合を成立させる。これは日本代表が本大会で対戦する可能性のある相手を読むうえでも重要な視点になる。

日本代表が近年積み上げてきた前線からの圧力、サイドの崩し、交代カードの厚みは、こうした相手に対してどこまで効くのか。パラグアイのようなチームは、その答えを考える材料になる。

日本目線でのチェックポイントは明確だ。

  • 低いブロックを相手に、中央とサイドのどちらから崩すべきか
  • セットプレー守備で大型センターバックをどう抑えるか
  • 先に失点しないため、カウンター対応をどこまで準備するか
  • 個のタレントを消す守備と、チーム全体の前進を止める守備をどう両立するか

パラグアイ代表の強みと不安材料

最後に、2026年大会でのパラグアイを短く整理する。

強みははっきりしている。

  • 南米予選18試合10失点の守備安定感
  • ゴメスを中心にした空中戦とセットプレーの強さ
  • エンシソ、アルミロン、ディエゴ・ゴメスによる前進力
  • アルファロ監督の下で結果を出したチームの継続性

一方で、不安材料も隠せない。

  • 18試合14得点という攻撃の迫力不足
  • 先制された試合で主導権を握り返せるか
  • 守備に時間を使う試合が続いたとき、前線の孤立をどう防ぐか
  • グループDの各試合で、相手の異なる強みに対応し続けられるか

パラグアイは、優勝候補として語るチームではない。しかし、対戦相手から見ればかなり厄介だ。試合を荒らさず、失点を抑え、ひとつのセットプレーやカウンターで勝ち点を奪う。

本大会で最初に見るべきは、アメリカ戦の入り方だ。そこでパラグアイがどれだけ落ち着いて守り、前線のタレントへボールを届けられるか。16年ぶりに戻ってきたアルビロハの現在地は、その90分でかなり見えてくる。

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