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新潟は苦難?成長中?上位進出のカギは?

新潟は苦難?成長中?上位進出のカギは?

4月12日の高知ユナイテッドSC戦は、開始4分に奥村仁が先制しながら、前半のうちに2点を返されて1-2で敗れた。苦しい結果だが、現在のアルビレックス新潟を「失速」とだけ見るのは早い。

結論から言えば、上位進出のカギは先制後の試合管理と、4-4-2で前線まで届く攻撃の再現性にある。WEST-Aグループ4位、首位徳島ヴォルティスとは勝点8差。まだ追う位置にはいるが、次の数試合で内容を勝点に変えられなければ、上位との差は重くなる。

  • 直近の高知戦は1-2敗戦。新潟はシュート4本、高知は16本
  • 10試合終了時点で新潟は4位、勝点16、得失点差0
  • 3位高知、2位カターレ富山とは勝点5差
  • 次は4月18日、ホームでFC今治戦。ここからデンカビッグスワンでの連戦が続く
目次

いま新潟に起きていること

新潟は勝てないだけのチームではない。むしろ序盤戦を見ると、勝ち切った試合と、勝点を落とした試合の差がはっきり出ている。

クラブ公式の日程・結果では、第1節の愛媛FC戦を1-0で勝ち、第3節のカマタマーレ讃岐戦は3-0、第4節のFC今治戦は2-0で勝利している。一方で、第2節の徳島戦は0-4、第7節の富山戦は2-3、そして第10節の高知戦は1-2だった。

つまり、新潟は相手を完封できる試合もあるが、上位や勢いのある相手に対しては、失点が一気に勝点を削っている。

ここがポイント: 新潟の課題は「点が取れない」だけではない。リードした後、相手の圧力を受けた時間帯に、ボールを前へ逃がす形と守備の距離感を保てるかが問われている。

高知戦が示した苦しさ

高知戦の数字はかなり重い。新潟は奥村仁の4分のゴールで先制したが、32分に小林大智、35分に濱託巳に決められた。試合全体のシュート数は新潟4本、高知16本。CKも新潟2本、高知7本だった。

4-4-2の前線が孤立した時間

公式の試合ページでは、新潟の布陣は4-4-2。小野裕二と笠井佳祐が前線に入り、白井永地、奥村仁、シマブクカズヨシ、大西悠介が中盤を構成した。

この形自体が悪いわけではない。4-4-2は守備の基準を作りやすく、前線2枚で相手のビルドアップに圧力をかけられる。ただし、高知戦ではシュート4本に終わった。先制後に相手が押し返してきた時間帯で、2トップへ安定してボールを入れ、二次攻撃につなげる回数が足りなかったと読める。

特に気になるのは、前半32分、35分と短時間で失点したことだ。先制してから30分ほどはリードを持っていたが、試合の流れが変わったところで踏みとどまれなかった。

シュート数の差は偶然ではない

1点差の敗戦でも、シュート4対16という差は見逃せない。高知が多くの攻撃機会を作った一方、新潟は奥村の得点後、相手ゴールへ向かう回数を増やせなかった。

この差は、単にフィニッシュの精度だけでは説明しにくい。中盤から前線へ運ぶルート、サイドで押し上げた後のクロスや折り返し、セカンドボール回収の位置。そのどこかで高知に上回られたから、数字が開いた。

成長の材料はどこにあるか

苦難の材料はある。それでも、新潟には成長と呼べる土台も残っている。

Football LABのチーム内ランキングを見ると、攻撃面では奥村仁、白井永地、小野裕二、マテウス・モラエス、若月大和が上位に並ぶ。ゴール数ではマテウス・モラエスが4得点でチームトップ。シュート数も15本で最も多い。

これは重要だ。新潟は特定の1人だけにすべてを預けているわけではなく、前線と中盤に攻撃の入口を複数持っている。

上位進出に必要な3つの修正

高知戦後の新潟に必要なのは、大きな作り直しではなく、勝点を取り切るための整理だ。

  • 先制後の15分を整える
    リード直後に無理に押し込むのか、いったんボール保持で相手を走らせるのか。チーム全体で判断をそろえたい。

  • 4-4-2の出口を増やす
    2トップへの縦パスだけでなく、サイドハーフ、SB、ボランチを経由して前進する回数を増やせれば、相手の圧力を受け流しやすくなる。

  • マテウス・モラエスへの供給を安定させる
    チーム最多4得点、最多15シュートの選手をどう生かすか。先発、途中起用を問わず、彼がシュートに入る形を試合ごとに作れるかが得点力に直結する。

船越優蔵監督の「進化」はどこで測るべきか

船越優蔵監督は、2025年12月の就任発表でチームを「進化」させることを掲げた。現役時代に新潟でプレーし、育成年代の代表チームも率いてきた指揮官にとって、今季はクラブを立て直すシーズンでもある。

ただ、進化は言葉だけでは測れない。今の新潟で見るべきなのは、次のような具体的な変化だ。

  • 失点後に配置が崩れず、次の5分で相手の連続攻撃を止められるか
  • 奥村仁や白井永地が前を向く回数を増やせるか
  • 若月大和、小野裕二、マテウス・モラエスら前線の特徴を試合展開に応じて使い分けられるか
  • 佐藤海宏、藤原奏哉、舩木翔ら最終ラインと中盤の距離を保てるか

高知戦のように相手に16本のシュートを許す試合が続けば、上位との差は縮まらない。逆に、押し込まれた時間帯でもシュート数を抑え、前線に出口を作れるなら、4位から上を狙う現実味は戻ってくる。

今後の連戦で見るべきポイント

新潟は4月18日にホームでFC今治、4月25日にホームでFC大阪、4月29日にアウェイでカターレ富山と戦う。5月3日にはホームで讃岐、5月6日にはホームで首位徳島を迎える。

この日程は厳しいが、見方を変えれば上位との差を直接詰める機会でもある。

特に富山戦と徳島戦は、順位表の意味が大きい。4月12日時点で富山は勝点21、徳島は勝点24。新潟が勝点16のまま足踏みすれば遠ざかるが、直接対決で勝てば空気は変わる。

次の今治戦は「内容」より勝点

第4節では新潟が今治に2-0で勝っている。だからこそ、4月18日の再戦は難しい。相手は修正してくるし、新潟は高知戦の敗戦を引きずらないことが先になる。

ここで必要なのは、きれいな勝ち方よりも、試合を荒らさず勝点3を取ることだ。

  • 前半の失点を避ける
  • 先制したら、追加点を狙いながらも相手のカウンターを消す
  • 交代選手が入った後も4-4-2の距離感を崩さない
  • マテウス・モラエス、若月大和、小野裕二の誰に決定機を作るかを明確にする

新潟は苦難の中にいる。ただし、成長の余地もはっきり見えている。上位進出のカギは、理念を語ることではなく、先制後の30分、失点後の5分、そして前線にボールを届ける1本目のパスを変えることにある。

次の今治戦で、その修正がピッチに出るか。そこが新潟の現在地を測る最初のチェックポイントになる。

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