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サヴィオ不在の浦和は広島の両翼を止められるか――第2節を分ける「外側」の攻防

赤と紫の選手が埼玉スタジアムのピッチで向き合う試合イメージ。

サヴィオ不在の浦和は広島の両翼を止められるか――第2節を分ける「外側」の攻防

浦和レッズがホーム開幕戦で迎えるのは、開幕白星を挙げたサンフレッチェ広島だ。

この一戦の焦点は明確である。マテウス・サヴィオを出場停止で欠く浦和が、広島のウイングバックに押し込まれず、自分たちの攻撃時間を確保できるか。 浦和は第1節で3得点を奪った一方、4失点。広島は中野就斗らの攻撃参加を得点につなげ、無失点で滑り出した。

  • 浦和は開幕戦で早い時間に退場者を出し、10人で一時逆転しながら3-4で敗戦
  • 広島はジェフユナイテッド千葉を相手に2-0で勝利
  • 浦和のサヴィオは第2節出場停止
  • 注目点は、広島の左右の幅に対する浦和の守備と、その背後を狙う攻撃
目次

対戦条件――浦和12位、広島2位で迎えるホーム開幕戦

第1節の結果には差がついたが、浦和の攻撃力と広島の安定感が正面からぶつかるカードになった。

2026/27明治安田J1リーグ第2節は、2026年8月15日(土)19時に埼玉スタジアム2002でキックオフされる。Jリーグ公式の試合ページでは、浦和が12位、広島が2位。放送はDAZN、NHK BS、テレ玉が予定されている。

浦和は第1節、パナソニック スタジアム 吹田でガンバ大阪と対戦した。22分に退場者を出しながら、金子拓郎、小森飛絢、南野遥海が得点。一時は3-2と試合をひっくり返したが、最後は3-4で競り負けた。

広島はエディオンピースウイング広島でジェフユナイテッド千葉に2-0で勝利した。中野就斗と川村拓夢が得点し、新シーズンを白星で始めている。

両クラブの指揮官は、浦和が曺貴裁監督、広島がバルトシュ・ガウル監督。曺監督は2026年6月に浦和の監督へ就任し、運動量と前向きな守備を求めるチームづくりを進めている。広島もバルトシュ・ガウル監督の下で新シーズンに入った。

出場可否で確定している大きな材料は、浦和のマテウス・サヴィオが出場停止となることだ。

第1節が示した両チームの現在地

浦和は数的不利でも得点できる推進力を示し、広島はサイドの選手が仕上げに入る形を結果へ結びつけた。

浦和の3得点は「負けたから消える内容」ではない

浦和の開幕戦を評価する際、4失点だけを見ると守備の不安が先に立つ。しかし、22分から10人で戦った条件は切り分ける必要がある。

数的不利になった浦和は、守備だけに人数を割いて耐えるのではなく、前へ出る姿勢を保った。Jリーグ公式プレビューで笹修大は、西川周作や宮本優太を中心に選手同士が配置を確認し、冷静に試合へ入り直せたと振り返っている。

そこで3得点まで奪ったことは、曺監督の下で目指す運動量と攻撃への切り替えが、厳しい条件でも機能した証拠になる。一方で、終盤まで同じ強度を保てず再逆転を許したことも事実だ。

第2節で確認したいのは、11人の状態で守備の基準をそろえられるかである。退場という特殊事情がなくても相手を前進させてしまうなら、4失点は偶発的な数字では済まない。

広島はウイングバックが得点地点まで入った

広島の開幕戦では、右サイドを担う中野就斗が先制点を記録した。ウイングバックがタッチライン際で幅を取るだけでなく、ゴール前まで入って得点したことが重要だ。

反対側では東俊希がチャンスクリエイト総数6回を記録。開幕節終了時点でリーグトップの数字となっている。左右の選手が高い位置へ進めば、相手の最終ラインは横へ広げられ、中央や逆サイドに空間が生まれる。

ただし、両翼が同時に上がれば背後は空く。広島にとっては、攻撃参加の回数を増やしながら、ボールを失った直後に浦和の速い攻撃を止められるかが課題になる。

最大の攻防――広島の幅に浦和はどう対応するか

広島が外側で浦和を押し下げれば優位に立ち、浦和がその背後へ先に走れれば試合は一気に開く。

広島の攻撃では、ウイングバックが高い位置を取り、相手のサイド守備を後退させる。浦和のワイド選手が深く戻れば、前線との距離が広がり、ボールを奪ってもカウンターへ移りにくくなる。

特に注意したいのが、片側で相手を引きつけてから逆側へ送るクロスだ。Jリーグ公式プレビューは、ファーサイドへのクロスを浦和の弱点として挙げ、中野のクロスやゴール前への進入を注目点にしている。

観戦時は、ボールだけでなく逆サイドを見ると狙いが分かりやすい。

  • 広島が右から攻める場面で、中野が逆側のゴール前へ入るか
  • 浦和のサイドバックとワイド選手が、誰を受け渡すか
  • クロスが上がる前に、浦和の中央がボール保持者へ圧力をかけられるか
  • クリア後のこぼれ球を、どちらの中盤が回収するか

浦和が押し込まれる時間を減らすには、守る位置を下げるだけでは足りない。広島のウイングバックが上がった背後へ、南野遥海やオナイウ阿道らが走る形を作れれば、相手も攻撃参加のタイミングを慎重に選ばざるを得なくなる。

サヴィオ不在で変わる浦和の左サイド

浦和の難題は、サヴィオの代役探しではなく、左サイド全体の役割をどう組み直すかにある。

サヴィオはボールを受けて前を向き、周囲の選手を使いながら攻撃を進められる。彼が不在なら、同じ仕事を一人に置き換えるだけでは攻撃の接続が弱くなる可能性がある。

Jリーグ公式プレビューでは、左ウイングの候補として肥田野蓮治、オナイウ阿道、南野遥海が挙げられている。ただし、誰が先発するかは確定していない。

肥田野蓮治が出る場合

肥田野は公式プレビューで、自身の特長として個での打開、スピード、左足のシュートを挙げた。起用された場合は、中野との縦の勝負が大きな見どころになる。

中野が高い位置へ出た直後に肥田野へボールが入れば、浦和は広いスペースで速さを生かせるかもしれない。一方、守備時には中野の攻撃参加を追う仕事も求められる。前へ出る力と戻る力の両方が必要な役割だ。

南野遥海やオナイウ阿道が入る場合

南野はG大阪との開幕戦で得点している。ゴールへ向かう動きを優先するなら、サイドに張り続けるより、中野の背後から中央へ斜めに入る形が考えられる。

オナイウを置く場合は、相手を背負ってボールを収め、後方の選手が押し上げる時間を作る選択肢になる。浦和が広島のプレスを一度外し、前線に基準点を置けるかという観点で意味がある。

どの選手を選んでも、サヴィオとまったく同じ攻撃にはならない。むしろ、選ばれた選手の強みに合わせて攻め方を絞れるかが曺監督の判断ポイントになる。

広島の中央と浦和の前向きな守備

サイド攻防の前提を作るのは、中央で広島に自由な配球を許すかどうかだ。

広島が中盤で前を向けば、ウイングバックへ正確なタイミングでボールを届けられる。浦和は前線から追うだけでなく、後方が連動してパスコースを狭めなければならない。

開幕戦で浦和の宮本優太は総スプリント回数18回、デュエル勝利総数5回を記録した。渡邊凌磨も総スプリント17回、チャンスクリエイト2回。人数が少ない中でも、守備範囲を広く保ちながら攻撃へ関与した。

第2節では、その運動量を緊急対応ではなく組織的な守備へ変換できるかが問われる。

  • 前線が広島のパス方向を限定する
  • 中盤が縦パスの受け手へ寄せる
  • 最終ラインが押し上げ、選手間の距離を縮める
  • 奪った直後は、広島のウイングバックの背後を使う

この連鎖が一つでも遅れると、広島は中央から外側へ展開しやすくなる。逆に浦和が中央で奪えれば、広島の守備陣形が整う前にゴールへ進める。

注目選手と観戦ポイント

得点者だけでなく、相手の立ち位置を動かす選手を見ると試合の構造が分かる。

浦和レッズ:渡邊凌磨

渡邊は開幕節でチャンスクリエイト2回を記録した。サヴィオ不在の試合では、ボールを前へ運び、ワイドの選手と中央をつなぐ役割の重要度が増す。

見るべきなのは、渡邊がボールを持った回数だけではない。広島の中盤の脇で前を向けるか、左サイドへ寄って数的な助けを作るか、奪われた直後に中央を締められるか。この三つが浦和の攻守をつなぐ。

浦和レッズ:南野遥海

南野は開幕戦で得点した。第2節で先発するか、どの位置で起用されるかは確定していないが、出場した場合は広島守備陣の背後へ入る動きに注目したい。

足元で受けるだけでなく、相手がボールへ寄った瞬間にゴール方向へ走れるか。そこが広島の高い位置取りへのけん制になる。

サンフレッチェ広島:中野就斗

中野は千葉戦で先制点を挙げた。浦和戦では守備者として相手の左サイドを止めながら、自らも高い位置へ出る二重の役割を担う。

中野が浦和のワイド選手を自陣へ押し戻せば広島が主導権を握りやすい。反対に背後を繰り返し使われれば、攻撃参加を抑えざるを得なくなる。この駆け引きが試合全体の高さを決める。

サンフレッチェ広島:東俊希

東は開幕節で6回のチャンスクリエイトを記録した。左だけに注目が集まると、逆側から東が配球やクロスに関与する。

浦和がボールサイドへ寄せた後、東へ展開されるまでに守備陣形をスライドできるか。東が余裕を持って前を向く回数が増えれば、広島の攻撃時間も長くなる可能性が高い。

試合展開の見立て

広島がボールを動かして幅を使い、浦和が奪った直後の速さで対抗する展開を予想する。

序盤はホームの浦和が前から圧力をかけ、開幕戦で示した積極性を持ち込む可能性がある。そこで広島が中央のプレスを外せれば、両ウイングバックを高い位置へ進められる。

浦和はサヴィオ不在のため、長くボールを保持する局面よりも、奪った直後に少ない手数で前進する局面で強みを出しやすいかもしれない。広島の中野や東が上がった背後を使えれば、開幕戦で3得点した前線の勢いを生かせる。

一方、広島が浦和の最初の圧力を越え、ファーサイドまでボールを運ぶ回数を増やせば、試合を優位に進める可能性がある。中野のゴール前への進入と東のチャンスメークは、すでに第1節で結果と数字に表れた形だ。

勝敗予想を一方へ大きく傾ける材料はまだ少ない。広島には開幕戦を無失点で終えた安定感があり、浦和には10人でも3得点した爆発力がある。分岐点は、浦和が広島のウイングバックを守備に戻す攻撃を作れるかどうかになる。

観戦時にまず確認したいのは次の3点だ。

  • 中野と東の平均的な立ち位置が、浦和陣内まで上がっているか
  • 浦和の左サイドで誰が起用され、サヴィオ不在の役割をどう分担するか
  • 浦和がボールを奪った直後、広島のサイド背後へ最初のパスを出せるか

広島の両翼が前を向き続けるなら、浦和はホームでも守勢に回る。浦和がその背後を突いて中野と東を下げれば、試合の流れは反転する。最初の15分で両ウイングバックが立つ位置が、この一戦の展開を読む最初の手掛かりになる。

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