支配率43%でも栃木シティが3得点|鳥栖戦を動かした「枠内9本」と後半4分間
サガン鳥栖が57%のボール支配率と17本のシュートを記録した一方、栃木シティは43%、16本。それでも勝ったのは栃木シティだった。
枠内シュート数の差が、栃木シティ勝利の一因になったと考えられる。栃木シティは9本を枠内に飛ばし、後半56分からの4分間で試合をひっくり返した。
- 最終スコア:サガン鳥栖 1-3 栃木シティ
- 鳥栖:シュート17本、枠内4本、支配率57%
- 栃木シティ:シュート16本、枠内9本、支配率43%
- 分析上の転機:トクマック・グェンが56分、60分に連続得点
試合結果と公式記録
2026年8月22日19時00分、2026/27明治安田J2リーグ第3節が駅前不動産スタジアムで行われ、今矢直城監督率いる栃木シティが、小菊昭雄監督率いるサガン鳥栖に3-1で勝利した。入場者数は8,243人。警告、退場は両チームともなかった。
得点経過
- 14分:阿部海大(サガン鳥栖)
- 56分:トクマック・グェン(栃木シティ)
- 60分:トクマック・グェン(栃木シティ)
- 85分:加藤丈(栃木シティ)
鳥栖は14分、右サイドのFKから西澤健太が送ったボールを阿部海大が左足で決めた。前半を1-0で終えたが、後半に栃木シティが3得点を重ねた。
先発と交代
鳥栖の先発は泉森涼太、長澤シヴァタファリ、吉田真那斗、小川大空、阿部海大、櫻井辰徳、西澤健太、玄理吾、豊田歩、吉田篤志、小池裕太。58分に中原輝、65分に芳野凱斗と合戸晴矢、78分に田中雄大とパク・ホミンが投入された。
栃木シティの先発はキム・ジンヒョン、マテイ・ヨニッチ、照山颯人、奥井諒、佐藤喜生、森俊貴、ペドロ・アウグスト、西谷和希、髙橋利樹、塩浜遼、トクマック・グェン。65分に升掛友護、83分に加藤丈、88分に加藤大と山下敬大が入った。
数字が示す決定的な差
両チームのシュート総数は1本差にすぎない。しかし、枠内シュートでは栃木シティが9対4と大きく上回った。
- 鳥栖:17本中4本が枠内(公式値からの単純計算で約24%)
- 栃木シティ:16本中9本が枠内(公式値からの単純計算で約56%)
- パス成功率:鳥栖84%、栃木シティ74%
- CK:鳥栖10本、栃木シティ3本
鳥栖はボールを保持し、CKも10本獲得した。敵陣へ運ぶ回数は確保していた一方、17本のうち13本は枠を捉えられなかった。
栃木シティは保持率とパス成功率で下回ったが、攻撃がシュートに至った際の質で優位に立った。ボールを長く持つことより、最後にゴールへ向けて打ち切ることが結果につながった試合と読み取れる。
4分間で変わった試合の主導権
前半終了時点では鳥栖が1点をリードしていた。ただし、シュート数は鳥栖7本、栃木シティ4本ながら、枠内は鳥栖2本、栃木シティ3本。栃木シティは点を取れなくても、すでにゴールを脅かしていた。
後半56分、トクマック・グェンが同点弾を決める。さらに60分、吉田篤志のスルーパスから小池裕太が関わった攻撃のこぼれ球を、再びトクマック・グェンが仕留めた。
公式記録上4分間で1-0から1-2。鳥栖がリードを生かして進める展開は、ここで消えた。
交代直後の一撃が勝負を終わらせた
鳥栖は65分と78分に交代枠を使ったが、同点には届かなかった。
対する栃木シティは83分、森俊貴に代えて加藤丈を投入。その2分後、小池裕太のシュートを泉森涼太が防いだこぼれ球を加藤丈が決め、1-3とした。
これは単なる逃げ切りではない。鳥栖が前へ出る時間帯でも栃木シティは追加点につながる攻撃を残し、途中出場選手が仕上げた。83分に投入された加藤が85分に得点したという時系列は確認できるが、交代の具体的な狙いまでは公式記録だけで断定できない。
第3節終了時点で見えた両チームの課題
この結果、栃木シティは2勝1敗、勝点6で4位。3試合で8得点を記録した。鳥栖は1勝1分1敗、勝点4で10位となった。
鳥栖に必要なのは、保持や進入をシュート精度へつなげることだ。17本のシュートと10本のCKは攻撃機会を作れた証拠だが、枠内4本では優位を得点へ変えにくい。
栃木シティは、保持率43%でも9本を枠内へ飛ばした攻撃の鋭さが強みとして表れた。一方で前半に先制を許し、鳥栖に17本のシュートを打たれた点は、今後も確認したい部分になる。
この試合は、栃木シティがボール保持では下回った一方、枠内シュート数で9対4と上回り、56分と60分の連続得点で逆転したことが勝利の一因になったと整理できる。 次に見るべき数字は総シュート数ではない。鳥栖が枠内率を高められるか、栃木シティが9本の枠内シュートを継続して作れるかだ。








