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清水の天皇杯初戦、FC大阪の速攻を封じる鍵は「先制点」と攻守の切り替え

清水の天皇杯初戦、FC大阪の速攻を封じる鍵は「先制点」と攻守の切り替え

リーグ戦で2試合連続無得点の清水エスパルスが、天皇杯初戦で迎えるのは、守備から速くゴールへ向かうFC大阪だ。

この試合で問われるのは、清水がボールを持ちながら先制し、FC大阪のカウンターとセットプレーを封じられるか。攻め急いで背後を空ければ番狂わせの筋書きが生まれるが、相手を動かしてから仕留められれば、地力を結果へ結び付けられる。

  • 8月26日(水)19時、IAIスタジアム日本平でキックオフ
  • 清水は直近のJ1リーグ2試合でいずれも0-1
  • FC大阪は天皇杯1回戦で奈良クラブに4-1で勝利
  • 最大の警戒点は、FC大阪の速攻、サイド攻撃、セットプレー
目次

対戦の前提――清水はJ1の地力を結果に変えたい

清水には主導権を握る力だけでなく、得点まで完結させる仕事が求められる。

天皇杯 JFA 第106回全日本サッカー選手権大会2回戦、清水エスパルス対FC大阪は、2026年8月26日(水)19時からIAIスタジアム日本平で行われる。清水はJ1クラブとして2回戦から登場し、FC大阪は大阪府代表として1回戦を突破した。

両チームの監督は、清水が吉田孝行監督、FC大阪が藪田光教監督。8月24日時点のJFA大会登録メンバーには、清水の北川航也、ジャーメイン良、オ・セフン、カピシャーバらが名を連ねている。

直近の公式戦は対照的だ。

  • 清水はJ1開幕戦で名古屋グランパスに1-0で勝利した後、横浜F・マリノス、セレッソ大阪にともに0-1で敗戦。3試合を終えて1勝2敗、1得点2失点の15位
  • FC大阪は天皇杯1回戦で奈良クラブに4-1で勝利。続くJ3第3節ではFC琉球と2-2で引き分け、リーグでは1勝2分けの7位

清水は守備を大きく崩されているわけではない。一方、リーグ3試合で1得点という数字は、ボールを前進させた後の精度が課題であることを示す。

この試合を対象とする新たな出場停止や負傷離脱については、2026年8月24日時点で公式発表を確認できていない。ただし、最終的な出場可否とメンバー構成は試合当日の発表を待つ必要がある。

最大の攻防――清水の押し込み対FC大阪の速攻

清水が最も避けたいのは、人数をかけた攻撃を奪われ、そのまま少ないパスでゴール前まで運ばれる展開だ。

JFAのチーム紹介で、藪田監督はFC大阪の特徴として、良い守備からのカウンター、サイド攻撃、中央のコンビネーション、セットプレーを挙げている。これは清水にとって明確な警告になる。

清水が長くボールを保持すれば、両サイドの選手が高い位置を取る時間も増える。そこで中央へのパスを奪われると、戻る守備が整う前にFC大阪の前線と向き合うことになる。

清水側の対策として考えられるのは、次の3点だ。

  • 攻撃時にもセンターバックと中盤の選手を適切に残し、ボールを失った直後の中央突破を止める
  • 相手を片側へ寄せた後にサイドを変え、無理な縦パスを減らす
  • クロスを上げる局面では、こぼれ球を回収できる配置を先に作る

速く攻めることと、急いで攻めることは違う。FC大阪が守備ブロックを整えているのに、清水が中央へ難しいパスを差し込み続ければ、相手の狙いに近づいてしまう。

ここがポイント: 清水はボール保持率ではなく、失った直後に相手の前進を止められる配置を作れているかで主導権を測りたい。

FC大阪の交代策とセットプレーを軽視できない

FC大阪は先発だけでなく、試合途中から投入される選手にも得点を変える力がある。

天皇杯1回戦の奈良クラブ戦では、FC大阪が前半を1-1で折り返した後、後半から出場したヴィニシウス・ソウザが55分と68分に連続得点。69分から入った長野星輝も75分にゴールを奪い、4-1で勝利した。

J3第3節のFC琉球戦では、久保吏久斗が51分に得点。さらに夏川大和が後半開始から出場し、1-2の後半アディショナルタイムにヘディングで同点ゴールを決めた。

この2試合が示すのは、FC大阪が試合中に前線の組み合わせを変えながら得点を生み出していることだ。清水が先制しても、終盤まで警戒は解けない。

セットプレーも同様だ。FC大阪は大阪サッカー選手権大会決勝で、木匠貴大の先制点を含む3得点を挙げた。FC大阪公式が8月3日に掲載した大阪サッカー選手権大会決勝後のコメントで、藪田監督は今季もセットプレーを強みにしたい考えを示している。

清水には、不要なファウルを避けることに加え、CKやロングスローに続く二次攻撃まで守り切る集中力が必要になる。

清水の注目選手――中央とサイドをどうつなぐか

清水の焦点は、誰が出るか以上に、前線へどのように良い状態でボールを届けるかにある。

北川航也とジャーメイン良

北川航也とジャーメイン良は、ともにJFAの大会登録メンバーに入っている。起用された場合、ゴール前で待つだけでなく、中盤へ下りてパスを受ける動きや、相手センターバックを引き出す役割が重要になる。

清水が中央で数的優位を作れれば、FC大阪の守備ライン前に受け手が生まれる。そこから前を向ければ、サイドへの展開とペナルティーエリアへの侵入をつなぎやすい。

カピシャーバ

カピシャーバが出場する場合、左サイドで相手を押し下げる推進力が期待される。ただし、縦へ仕掛ける選手を孤立させてはならない。近くの味方が内側を走り、守備者の判断を増やせるかが重要だ。

清水がサイドで一対一を作り、深い位置から折り返せれば、相手が構えた状態での単純なクロスよりも得点機を作りやすくなる。

FC大阪の注目選手――後半のヴィニシウス・ソウザに注意

清水が最も警戒すべきなのは、試合の流れが落ち着いた後に入ってくる新しい推進力だ。

ヴィニシウス・ソウザは奈良クラブ戦で途中出場から2得点を記録した。清水の守備陣にとっては、前半から出場する選手への対応だけでなく、交代後に変わるスピードやゴール前の強度への適応が欠かせない。

久保吏久斗はFC琉球戦で得点し、夏川大和は試合終了間際に同点弾を決めた。FC大阪には、異なる時間帯に結果を出した選手がいる。清水が攻め込みながら追加点を奪えずにいると、交代選手の一撃が試合を難しくする可能性がある。

勝敗を分ける3つの分岐

清水が先制し、試合の速度を自分たちで選べるかが最大の分岐点になる。

1. 清水が早い時間に先制した場合

FC大阪は前へ出る必要が生じ、守備ラインの間に空間が生まれやすくなる。清水は無理に2点目を急がず、相手の前進を外へ誘導しながら追加点の機会を待てる。

2. 0-0が長く続いた場合

清水には焦りが生まれ、FC大阪には「一度の速攻やセットプレーで決められる」という手応えが残る。清水が最も冷静さを必要とする展開だ。交代で攻撃の形を変えつつ、守備の人数まで削らない判断が求められる。

3. FC大阪が先制した場合

FC大阪は守備の基準をはっきりさせ、カウンターへ人数を残しやすくなる。清水はクロスの本数だけを増やすのではなく、中央で相手を引き付けてからサイドを使う必要がある。

見立て――清水の勝利には「先制後の管理」まで必要

清水が勝ち上がるための鍵は、前半から圧力をかけて先制し、得点後も攻守の距離を崩さないことだ。

戦力層とホーム開催を踏まえれば、清水がボールを握る時間は長くなる可能性がある。ただし、それだけで安全な試合にはならない。直近2試合で無得点の清水に対し、FC大阪は天皇杯1回戦で後半に3得点を挙げ、直近のリーグ戦でも終了間際に追い付いている。

清水が見るべきポイントは明快だ。

  • 相手陣内で失った直後、最初の縦パスを止められるか
  • 単純なクロスではなく、深い位置からの折り返しを増やせるか
  • セットプレーのこぼれ球まで回収できるか
  • 先制後も受け身にならず、2点目を狙える配置を保てるか

天皇杯ではカテゴリー差が90分の保証にはならない。清水がその差を示すには、派手な攻め合いよりも、FC大阪の得意な展開を一つずつ消す必要がある。最初の得点と、その直後の10分間をどう戦うか。そこが日本平で最初に確認したい勝負どころだ。

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