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PK戦2試合を制した長野、讃岐との37位決定戦は何が分かれ目だったか

PK戦2試合を制した長野、讃岐との37位決定戦は何が分かれ目だったか

カマタマーレ讃岐とAC長野パルセイロのプレーオフラウンド第2戦は、120分を終えて0-0。PK戦を5-3で制した長野が37位、讃岐が38位で明治安田J2・J3百年構想リーグを終えた。

分かれ目は、長野が第1戦に続いて「得点できない時間」を我慢し切ったことだ。讃岐は第1戦で3得点を挙げた勢いを持ち込んだが、第2戦では83分に上野輝人が退場。そこから延長まで含めて、長野のCK12本、シュート12本を浴びながらも失点はしなかった。ただ、PK戦では長野が全員成功。最後は決定力よりも、試合を壊さずPK戦へ持ち込む耐久力と、キッカーの遂行力が順位を分けた。

  • 第1戦:讃岐 3-1 北九州、栃木SC 0-0 長野(PK3-5)
  • 第2戦:讃岐 0-0 長野(PK3-5)
  • 最終順位:長野37位、讃岐38位
  • 第2戦の主要スタッツ:讃岐8本、長野12本のシュート。CKは讃岐2本、長野12本
  • 大きな局面:讃岐は83分に上野輝人が2枚目の警告で退場
目次

まず結果整理:これは「合計スコア」ではなく順位決定の2試合

プレーオフラウンドは、同じ順位帯の4チームが第1戦を戦い、第2戦で勝者同士、敗者同士が順位を決める形式だった。讃岐と長野は第1戦でそれぞれ勝ち、第2戦の37-38位決定戦に進んだ。

試合カード結果意味
第1戦讃岐 vs 北九州讃岐 3-1 北九州讃岐が37-38位決定戦へ
第1戦栃木SC vs 長野栃木SC 0-0 長野(PK3-5)長野が37-38位決定戦へ
第2戦讃岐 vs 長野讃岐 0-0 長野(PK3-5)長野37位、讃岐38位

ここで注意したいのは、讃岐と長野の第2戦がホーム&アウェイの第2戦ではないことだ。第1戦の結果を合算して突破を争う形ではなく、第1戦を勝ち上がった2チームが最終順位を決める一発勝負だった。

だから第2戦では「何点差で勝つ必要があるか」ではなく、90分、延長、PK戦を含めてどちらが最後に上回るかが焦点になった。

讃岐は第1戦の得点力、第2戦は退場後の粘り

讃岐の2試合は、表情がかなり違った。

第1戦の北九州戦では、前半34分にイ・ギサン、前半47分に後藤優介が決めて2-0で折り返し。後半3分に西袋裕太に1点を返されたが、後半28分に石倉潤征が3点目を奪い、3-1で勝ち切った。

3-4-2-1をベースに、最終ラインのイ・ギサンが得点し、前線の後藤、シャドーや中盤の石倉も結果を出した。得点者のポジションが分散していた点は、讃岐にとって第2戦へ向けた明るい材料だった。

ただ、第2戦の長野戦では得点が止まった。

退場で試合の意味が変わった

長野戦の83分、上野輝人が2枚目の警告で退場した。スコアは0-0。そこから讃岐は、勝ちに行く時間帯から、まず耐える時間帯へ比重を移さざるを得なくなった。

公式記録では、第2戦のCKは讃岐2本、長野12本。シュートも讃岐8本に対して長野12本だった。数的不利の後は、長野が押し込む時間が増えたと見るのが自然だ。

それでも讃岐は120分で失点しなかった。大嶽直人監督のチームにとって、38位という結果だけで片づけるには惜しい内容でもある。特に延長まで守り切った部分は、来季以降の土台として残せる。

一方で、PK戦まで持ち込んだあとに3-5で敗れた事実も重い。粘りを順位につなげるには、90分のうちに1点を取り切る形、あるいはPK戦まで含めた勝負強さが必要になる。

長野は2試合連続のPK勝ち、無失点で37位を取り切った

長野のプレーオフラウンドは、派手な勝ち方ではなかった。第1戦の栃木SC戦は0-0からPK5-3。第2戦の讃岐戦も0-0からPK5-3。2試合で流れの中から得点はなかったが、失点もゼロだった。

これは評価が分かれる結果だ。

攻撃面では、120分を2試合続けて無得点に終わったことは課題として残る。特に第2戦ではCK12本を得ながら、スコアを動かせなかった。セットプレーの数をゴールに変えられなかった点は、次の改善ポイントになる。

ただし、順位決定戦として見れば長野は勝ち切った。小林伸二監督のチームは、第1戦で栃木SCを無失点に抑え、第2戦でも讃岐を無失点に抑えた。PK戦では第1戦、第2戦ともに5本を決めている。

ここがポイント: 長野は「点を取れなかった」のではなく、「点を取れない試合を負け試合にしなかった」。この違いが37位と38位を分けた。

交代策は前線と中盤を先に動かした

第2戦の長野は55分に樋口叶、吉澤柊を下げ、野嶋圭人と進昂平を投入。65分には古賀俊太郎に代えて吉田桂介、73分には近藤貴司と藤川虎太朗を下げて忽那喬司、伊藤恵亮を入れた。

動かしたのは、主に前線と中盤だ。長野はスコアが動かない中でも、早めに攻撃側のカードを切った。結果として流れの中で得点は奪えなかったが、延長まで相手陣に圧をかけ続ける構図は作った。

その積み重ねが、讃岐の退場後にCK数の差として表れた。

勝敗を分けた3つの要素

第2戦単体で見ると、0-0のままPK戦に入った試合だ。しかし、細かく見ると差はあった。

1. セットプレーの回数は長野が大きく上回った

第2戦のCKは讃岐2本、長野12本。長野はゴール前に運ぶ回数を確保した。

ただし、12本のCKを得ながら無得点だった点は、長野の課題でもある。37位を取ったことは事実だが、来季に向けては「押し込む」から「仕留める」への変換が必要になる。

2. 讃岐は退場後に守備の集中を切らさなかった

上野の退場は83分。通常なら、終盤から延長にかけて数的不利のチームが崩れても不思議ではない。

讃岐はそこで崩れなかった。今村勇介を中心に、最終ラインと中盤が耐え、PK戦まで試合を運んだ。結果は敗戦だが、退場後の守備対応は評価できる。

3. PK戦の再現性は長野が上だった

長野は第1戦でPK5-3、第2戦でもPK5-3。偶然だけで2試合続けて全員成功とは言いにくい。

PK戦は運の要素も大きい。それでも、キッカーの選定、順番、心理的な準備まで含めて、長野は2試合続けて同じ勝ち方を成立させた。短期決戦では、この部分が順位に直結する。

両チームに残った課題と、次に見るべきポイント

このプレーオフラウンドは特別大会の最終順位を決める場だった。だから、この結果がそのまま通常リーグの力関係を示すわけではない。それでも、次に見るべき材料ははっきり残った。

讃岐の注目点は、得点パターンの継続だ。

第1戦ではイ・ギサン、後藤優介、石倉潤征が得点し、複数のレーンからゴールを取れた。第2戦では無得点に終わったが、退場前までにどれだけ決定機を作れていたか、そして来季に同じ形を増やせるかが焦点になる。

長野の注目点は、無失点の土台に得点力をどう乗せるかだ。

2試合連続無失点は明確な成果。だが、2試合連続0-0でもあった。CK12本を得た第2戦のような試合で1点を取れるようになれば、PK戦に頼らず順位を動かせる。

最後に整理すると、次の3点がこの2試合の持ち帰りになる。

  • 讃岐:第1戦の3得点は前向きな材料。ただし第2戦は退場前に仕留め切れなかった
  • 長野:2試合連続の無失点とPK全成功で37位。守備と準備力は示した
  • 共通課題:短期決戦でセットプレーを得点に変える精度が、次の順位争いを左右する

長野は「耐えて勝つ」形を結果にした。讃岐は「耐えたが勝ち切れなかった」。この差を、次の公式戦でどちらが先に修正するか。見るべきポイントはそこにある。

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