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松本の前線プレスか、滋賀のパスワークか――J3第2節を分ける「最初の1点」

松本の前線プレスと滋賀のパスワークがぶつかる試合を表現したイメージ。

松本の前線プレスか、滋賀のパスワークか――J3第2節を分ける「最初の1点」

松本山雅FCが高い位置でボールを奪って先手を取るのか。それとも、レイラック滋賀FCがその圧力を外し、J3初得点への道を開くのか。

この試合の核心は、両チームが開幕節で残した攻撃課題をどちらが先に解消するかにある。松本は高知ユナイテッドSC戦で無失点ながら0-0。滋賀はFC岐阜戦の前半を0-0で折り返したものの、後半に3失点して敗れた。

この記事で分かることは次の3点だ。

  • 第2節の開催条件と開幕節終了時の順位
  • 松本の前線プレスと滋賀のパスワークの噛み合わせ
  • 勝敗を左右しそうな先制点、GK起用、試合終盤の管理
目次

対戦の前提――松本は9位、滋賀は18位から第2節へ

松本はホーム開幕戦で今季初勝利を狙い、滋賀はJ3初得点と初勝点を目指す。

  • 大会:2026/27明治安田J3リーグ 第2節
  • 対戦:松本山雅FC vs レイラック滋賀FC
  • 日時:2026年8月16日(日)19時キックオフ
  • 会場:サンプロ アルウィン
  • 放送:DAZN
  • 松本:9位、勝点1、1試合0勝1分0敗、得失点差0
  • 滋賀:18位、勝点0、1試合0勝0分1敗、得失点差マイナス3

松本は石﨑信弘監督、滋賀は角田誠監督が指揮を執る。Jリーグ公式のクラブページでは、両監督の所属と役職がそれぞれ確認できる。

松本は8月8日の開幕節で高知と0-0で引き分けた。公式記録ではシュート12本、枠内シュート3本、ボール支配率45%。無失点で勝点を持ち帰った一方、得点には届かなかった。

滋賀は8月9日のFC岐阜戦に0-3で敗れた。前半は無失点だったが、50分、84分、90分に失点。公式記録ではシュート11本、枠内シュート0本、ボール支配率42%だった。ボールを持つ時間だけでなく、最後にシュートを枠へ運ぶ質が課題として残った。

最大の焦点――松本の前線プレスを滋賀が外せるか

松本が敵陣で奪えば短い距離で決定機を作れるが、滋賀が一列目を越えれば松本の背後に前進する余地が生まれる。

Jリーグ公式プレビューは、石﨑監督の松本について、高い位置から圧力を掛け、奪った後は手数をかけずにゴールを目指すスタイルを紹介している。高知戦では34分、FW井上愛簾がボールを奪った流れからGKとの1対1まで進んだ。

この形を再現できるかが松本の第一の注目点だ。滋賀が自陣から短いパスで組み立てる場面では、松本の前線にボール奪取の機会が生まれる。奪った直後に前を向ければ、整う前の滋賀守備へ少ない手数で迫れる可能性がある。

一方、滋賀にとって重要なのはMF中村健人を含む中盤が圧力の出口になれるかどうかだ。最初の寄せをパスで外せれば、松本の中盤や最終ラインは前向きに走る滋賀の選手へ対応する必要が出てくる。

ここがポイント: 松本は「高い位置で奪った回数」だけでなく、奪った直後の最初のパスを決定機につなげられるか。滋賀はボール保持率ではなく、松本の一列目を越えて前進できた回数を見たい。

松本の課題――無失点を勝利へ変える最後の精度

松本は守備の土台を保ちながら、決定機を得点へ変える必要がある。

高知戦では新加入3選手が先発し、FW井上愛簾、MF松村厳、MF樋口大輝らが起用された。井上は前述の1対1を作り、樋口とMF安永玲央はJリーグ公式の集計でそれぞれ2回のチャンスクリエイトを記録している。

ここで問われるのは、攻撃の回数を単純に増やすことではない。松本が前線プレスから滋賀を押し込んでも、中央に人数を集めるだけではシュートコースが狭くなる可能性がある。

有効になりそうなのは、次の使い分けだ。

  • 奪った直後は井上ら前線へ素早く縦につける
  • 滋賀が中央を固めたら、樋口らが外側から前進して守備を広げる
  • クロス一辺倒にせず、折り返しやペナルティーエリア手前への戻しを混ぜる

これは予想される選択肢であり、先発や配置は試合開始前まで確定しない。ただし、開幕節で無失点と決定機創出を両立した松本にとって、全面的な作り直しよりもフィニッシュまでの一手を整えることが現実的な改善点になる。

滋賀の課題――退場後の3失点をどう切り分けるか

滋賀は0-3という結果だけで守備全体を評価せず、数的不利になる前と後を分けて考える必要がある。

FC岐阜戦ではGK本吉勇貴が前半44分に退場し、滋賀は前半終了間際にフィールドプレーヤーを一人下げてGK櫛引政敏を投入した。3失点はいずれも数的不利となった後半に生まれている。

したがって、11人で戦った時間帯に前半を0-0で終えた点は軽視できない。一方で、枠内シュート0本だった攻撃には明確な改善が要る。松本のプレスを外すことに成功しても、前進後の選択が横パスに偏れば得点には近づかない。

滋賀が狙いたい展開は次のようになる。

  • 中村健人らが中央で松本の寄せを引きつける
  • 外側または前線へのパスでプレスの背後へ進む
  • 相手守備が戻り切る前にシュートかラストパスを選ぶ

開幕節で先発したFW日野友貴や、途中出場したFW人見拓哉らの起用は確定していない。誰が出る場合でも、前線の選手がパスの受け手になるだけでなく、背後へ走って松本の最終ラインを下げられるかが重要になる。

注目マッチアップ――井上愛簾と滋賀の中央守備

井上が前向きにボールを持つ回数を、滋賀がどこまで減らせるかが先制点に直結しそうだ。

松本の井上は高知戦で先発し、前線からの守備によって自ら決定機を作った。滋賀がゴール前へ運ぶ途中でボールを失えば、井上の速さを松本のショートカウンターに生かされる可能性がある。

滋賀はFC岐阜戦でDF西山大雅、小泉隆斗、MF白石智之らを先発に起用した。ただし、第2節の先発と最終ラインの組み合わせは未確定だ。中央の守備者だけで井上を見るのではなく、パスを出す選手へ中盤が圧力を掛け、前向きのボールを入れさせない連係が求められる。

反対に滋賀が松本のプレスを越えれば、松本の攻撃参加した選手の背後を使える可能性もある。このマッチアップは井上対DFの一対一にとどまらず、どちらが相手を前向きに走らせるかというチーム全体の競争になる。

試合の見立て――松本優位でも、先制できなければ接戦へ

松本が前半に先制すれば主導権を握りやすいが、滋賀が無失点の時間を延ばせば試合は難しくなる。

松本にはホーム開催、開幕節無失点、前線プレスから決定機を作った実績という材料がある。滋賀には開幕節の前半を11人で無失点に抑えた事実があり、0-3のスコアだけで早い時間から崩れると決めつけることはできない。

本記事では、松本が敵陣でボールを奪う回数を増やし、優勢に進める展開を予想する。ただし、開幕節と同様に決定機を逃せば、滋賀がパスをつなぐ時間と反撃の機会は増えるだろう。勝敗予想を一方へ固定できるほど、1試合分のデータに大きな差はない。

見るべきポイントは明確だ。

  • 松本が前線で奪った直後、3本以内のパスでシュートへ進めるか
  • 滋賀の中盤が松本の一列目を越え、前線を走らせられるか
  • 滋賀が枠内シュートを記録し、松本に後退を強いられるか
  • 先制できない時間帯に、両監督が交代で攻撃の形を変えられるか

8月15日時点で、第2節の先発メンバーと両クラブの個別の負傷者に関する確定情報は確認できていない。また、開幕節で退場した本吉勇貴の第2節における出場可否についても、同日時点で本試合を対象とするJリーグの処分発表を確認できていない。

冒頭の問いへの答えは、松本が前線プレスを得点まで完結できるかが第一の分岐点であり、滋賀がその圧力を越えれば試合は互角に近づく、となる。キックオフ後はボール保持率より、最初のプレスを越えた先でどちらが先に枠内シュートを打つかを追いたい。

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