MENU

讃岐が金沢に3―1で逆転勝ち 枠内シュート6本ずつの差はどこでついたか

ピッチの白線際に置かれたサッカーボールとスタジアムのイメージ。

讃岐が金沢に3―1で逆転勝ち 枠内シュート6本ずつの差はどこでついたか

開始2分、ツエーゲン金沢の榊原 杏太が先制した。しかし、前半をリードして終えたのはカマタマーレ讃岐だった。26分に牧山 晃政、43分に有田 朱里が得点し、後半には途中出場の上野 輝人が追加点。讃岐が3―1で勝利した。

枠内シュートは両チームとも6本。何が勝敗を分けたのか。記録から浮かぶのは、讃岐が前半のうちに先制点を取り返して逆転し、後半の交代後にリードを広げたことだ。ただし、得点差をそのまま決定機の質や試合全体の優劣に置き換えることはできない。

  • 金沢は2分に先制したが、讃岐が前半に2得点して逆転。
  • 讃岐は62分に入った上野が67分に得点し、2点差に広げた。
  • シュート数、保持率、パス成功率は金沢が上回った。得点差とは異なる数字の並びにも注目したい。
目次

試合結果と得点経過――讃岐が前半で逆転

讃岐は開始直後の失点を前半のうちに覆し、後半にも得点を重ねた。

2026年10月21日、四国化成MEGLIOスタジアムで行われた明治安田J3リーグ 2026/27 第12節は、カマタマーレ讃岐がツエーゲン金沢に3―1で勝利した。Jリーグ公式試合記録による得点経過は次の通り。

  • 2分:榊原 杏太(金沢)。金沢が0―1と先制。
  • 26分:牧山 晃政(讃岐)。1―1の同点。
  • 43分:有田 朱里(讃岐)。讃岐が2―1と逆転。
  • 67分:上野 輝人(讃岐)。3―1にリードを拡大。

この流れを踏まえると、讃岐の勝利は「先に得点して逃げ切った試合」とは区別して評価する必要がある。金沢が先制する展開に対し、牧山が同点に戻し、有田が前半終了前にスコアをひっくり返した。讃岐にとっては、この2得点が勝利の土台になったと考えられる。

一方、金沢も序盤に得点を記録している。最終スコアだけから、立ち上がりから攻撃が機能しなかったと評するのは適切ではないだろう。課題として重いのは、先制した試合を前半のうちに逆転された点だ。

枠内6本ずつでも3―1――本数と得点差は一致しなかった

全試合のスタッツでは、讃岐が攻撃の量で金沢を上回ったわけではない。

項目 カマタマーレ讃岐(ホーム) ツエーゲン金沢(アウェイ)
シュート 14 15
枠内シュート 6 6
ボール支配率 47% 53%
パス成功率 60% 67%
コーナーキック 0 3

シュートは讃岐14本、金沢15本。枠内シュートはともに6本だった。ボール保持率は讃岐47%、金沢53%、パス成功率は讃岐60%、金沢67%。コーナーキックも讃岐0本に対し、金沢は3本を記録した。

讃岐の得点を評価するうえで、本数だけでは足りない

讃岐は金沢よりシュートが1本少なく、枠内シュートは同数だったが、得点では2点上回った。

この比較からは、讃岐がより多く打つことで勝ったという説明よりも、記録したシュートを得点に結び付けた点に勝利の特徴があったと考えられる。牧山、有田、上野という3人が、同点、逆転、追加点をそれぞれ担ったことも、その具体的な中身だ。

ただし、枠内シュート6本は「同じ質の決定機が6回あった」という意味ではない。ゴールまでの距離、相手の寄せ、シュートのコースなどで、得点のしやすさは変わる。今回の本数だけで、讃岐のシュート技術が優れていた、あるいは金沢の守備対応に問題があったと原因を絞ることはできない。

金沢の保持率とパス成功率をどう読むか

金沢は保持率とパス成功率で讃岐を上回り、シュートも15本を記録した。

この数字は、金沢の敗戦を「ボールを持てず、シュートも打てなかった試合」と説明することへの反証になる。一方で、ボールを持った場所やパスの行き先までは示していないため、金沢がゴール前でも優位だったとまでは判断できない。

コーナーキックの3本も同様だ。金沢にセットプレーの機会があったことは分かるが、その機会がどれほど危険だったかは別の問題になる。讃岐の0本も、セットプレー全般を使わなかったことを意味するものではない。

また、これらはすべて全試合の数字だ。金沢が先制後に主導権を握ったのか、逆転された後にボールを持つ時間が増えたのかを、この集計から切り分けることはできない。得点経過と全試合値を重ねる際には、この違いを残しておきたい。

62分の投入、67分の追加点――交代選手がスコアを動かした

讃岐の交代で最も明確な成果として記録に残ったのは、途中出場した上野の得点だ。

讃岐は後半開始時に後藤 優介に代えて宮﨑 慎を投入。62分には禹 相皓に代わって上野 輝人が入った。金沢は63分、土佐 陸翼に代えて白輪地 敬大、鈴木 遼に代えて四宮 悠成を送り出した。その後、67分に上野が得点し、讃岐が3―1とした。

両チームが選手を入れ替えた直後に、讃岐の交代選手が得点を記録した。この順序から、上野の投入は得点という形で結果につながったと評価できるだろう。2―1から3―1への変化は、金沢が追い付くために必要な得点を1点から2点へ増やした。

ただし、金沢の交代が失点を招いたという因果関係までは読み取れない。交代前後の配置や得点に至るプレーが分からなければ、誰の投入によって、どの場所に変化が生まれたのかは説明できないためだ。

追加点後の交代記録

3―1となった後にも、両チームは交代を行っている。

  • 78分・金沢:榊原 杏太に代えて嶋田 慎太郎、宮崎 海冬に代えて大谷 駿斗。
  • 79分・讃岐:牧山 晃政に代えて森川 裕基、淺田 彗潤に代えて河上 将平。
  • 88分・両チーム:讃岐は有田 朱里に代えて佐野 竜眞、金沢は寺阪 尚悟に代えてブワニカ 啓太。

この後に得点は記録されず、試合は3―1で終了した。

交代の時刻とスコアは確認できるものの、それぞれを守備固めや攻撃強化と決め付けることは避けたい。ここで結果に直結する材料として挙げられるのは、追加点を記録した上野の働きだ。

警告記録だけで勝敗の転機は説明できない

警告の時刻は確認できるが、それを失点や得点の原因に結び付ける材料はない。

記録された警告は選手2件と監督1件の計3件だった。

  • 前半27分:警告・大嶽 直人監督(カマタマーレ讃岐)。
  • 前半42分:警告・林田 魁斗(カマタマーレ讃岐)。
  • 後半16分(61分):警告・高嶋 修也(カマタマーレ讃岐)。

林田への警告の翌分には有田の逆転点が、高嶋への警告の後には上野の投入と追加点が記録されている。ただし、時間が近いことと、プレーに影響したことは別だ。警告によって対応が変わったといった説明を加えるより、得点と交代の記録を軸に振り返る方が、この試合の輪郭を捉えやすいだろう。

勝敗を分けたのは、前半の逆転と後半の加点

この試合で結果を分けた局面は、讃岐が前半にリードを奪い返し、後半にもう1点を加えた場面だったと考えられる。

金沢は先制し、シュート数、保持率、パス成功率でも讃岐を上回った。それでも得点は1点にとどまり、讃岐は3点を記録した。枠内シュートが同数だったことは、この得点差を攻撃回数の差だけでは説明できないと示している。

讃岐について評価したいのは、失点後に牧山と有田がスコアを動かし、交代出場の上野も得点したことだ。一方の金沢は、先制と15本のシュートを記録した攻撃を過小評価せず、追加点につながらなかった場面と3失点の中身を分けて検討する必要があるだろう。

さらに踏み込むなら、焦点は次の3点に絞られる。

  • 讃岐の同点点と逆転点は、どのような形でシュートに至ったのか。
  • 上野の追加点に、途中出場後の動きや周囲との関係がどう表れたのか。
  • 金沢の枠内シュート6本は、どれほど得点に近い機会だったのか。

3―1は讃岐の得点の成果を示す一方、試合全体の支配を証明する数字ではない。 前半の逆転と67分の追加点を起点に各場面を見直すことが、同じ枠内6本から生まれた差をさらに理解する手掛かりになる。

参照リンク

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次