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藤枝MYFC、2段階の夏季キャンプで何を積み上げたか 開幕前の現在地

夏空の下でトレーニングに取り組む藤枝MYFCをイメージした風景。

藤枝MYFC、2段階の夏季キャンプで何を積み上げたか 開幕前の現在地

藤枝MYFCの2026年夏季キャンプで注目したいのは、秋田県にかほ市で土台をつくり、沖縄県で特徴の異なる相手との実戦を重ねたことだ。

一次キャンプでは連日の2部練習を経てブラウブリッツ秋田に2-1で勝利。二次キャンプでは3試合日に、ザスパ群馬、FC町田ゼルビア、浦和レッズ、U-21浦和レッズ、FC琉球の5チームと対戦した。両キャンプを通じて確認できる実戦は6試合となる。

この記事で分かること

  • 一次・二次キャンプの日程と開催地
  • キャンプ中に行われた6試合の結果
  • 得点者の広がりと、結果を見る際の注意点
  • 矢村健の移籍を含む開幕前の注目点
目次

一次キャンプは「反復してから試す」6日間

にかほ市での一次キャンプは、連日の2部練習を一つの対外試合につなげる構成だった。

クラブ発表による実施概要は次の通り。

  • 期間:2026年6月30日(火)~7月5日(日)
  • 開催地:秋田県にかほ市
  • 練習会場:仁賀保グリーンフィールド
  • 6月30日:移動後、16時15分からトレーニング
  • 7月1日~3日:午前・午後の2部練習
  • 7月4日:ブラウブリッツ秋田とのプレシーズンマッチ
  • 7月5日:地元の小中学生を対象としたサッカー教室

3日間続けて午前と午後に練習し、その翌日に実戦を置いた。クラブは個々のメニューや戦術テーマを公表していないため、取り組みの中身までは断定できない。ただし、限られた期間で反復練習と対外試合を一続きにした日程だったことは確認できる。

秋田戦は3本を通じて2-1

7月4日の「Jリーグプレシーズンマッチ2026 inにかほ」は30分×3本で行われ、藤枝MYFCがブラウブリッツ秋田に2-1で勝利した。

  • 1本目:1-0(真鍋隼虎)
  • 2本目:0-0
  • 3本目:1-1(矢村健)

異なる時間帯に真鍋隼虎と矢村健が得点し、3本すべてで大崩れしなかった。通常の90分とは区切り方が異なるため公式戦と単純比較はできないものの、キャンプ終盤の実戦で勝ち切ったことは一つの成果だった。

一次キャンプは強化だけでなく、開催地との連携も明確だった。クラブは秋田県、にかほ市とキャンプ運営および地域活性化を目的とする協定を締結。最終日にはトップチームの全選手・スタッフが参加するサッカー教室を計画し、地元の小中学生100人を招待した。

二次キャンプは3試合日で5チームと対戦

沖縄での二次キャンプは、カテゴリーや編成の異なる5チームと対戦できた点に価値がある。

二次キャンプは7月17日から26日まで、沖縄県うるま市の具志川多種目球技場を主な練習拠点として実施された。公式スケジュールと試合結果で確認できる実戦日は7月18日、21日、25日の3日間。対戦相手は計5チームで、試合単位では5試合となる。

7月18日:同じ日に群馬、町田と対戦

最初の実戦日は、試合形式も相手も異なる2試合だった。

  • ザスパ群馬戦:30分×2本、2-0
  • 得点者:河本大雅、矢村健
  • FC町田ゼルビア戦:35分×2本、1-2
  • 得点者:沼田駿也

同日に複数のグループを動かしたとみられる日程だが、出場メンバーは公表されていない。したがって、結果だけから序列や主力組を決めつけることはできない。

一方、無失点で終えた群馬戦の後、町田戦では2本目に2失点した。どの配置や局面で失点したかは公表資料から分からないものの、勝利だけでなく、失点後の立て直しについても材料を得られる一日になった。

7月21日:浦和のトップとU-21で対照的な結果

浦和レッズとの実戦では、相手の編成によって結果が大きく分かれた。

  • U-21浦和レッズ戦:45分×1本、5-0
  • 得点者:芹生海翔、菊井悠介、金本毅騎、沼田駿也、楠本卓海
  • 浦和レッズ戦:45分×2本、0-2
  • 内訳:1本目0-2、2本目0-0

U-21浦和戦では5人が1点ずつを記録した。特定の得点者だけに偏らず、複数の選手がゴールに関与した点は前向きな材料だ。

ただし、浦和のトップチームとの90分では無得点に終わった。2本目を0-0で抑えた一方、最初の45分に喫した2失点を取り戻せなかった。開幕後に先行された場合、どこから得点を生み出すのか。この試合は、その課題を残した結果でもある。

7月25日:FC琉球戦は4本で5得点

キャンプ終盤のFC琉球戦は45分×4本という長い形式で行われ、藤枝MYFCが5-1で勝利した。

  • 1本目:0-0
  • 2本目:2-0
  • 3本目:2-1
  • 4本目:1-0

得点者は非公開だが、180分を通じて3本で得点し、失点は1点に抑えた。選手を広く起用しやすい長時間の実戦で、後半の3本すべてに得点があったことは、チーム全体の稼働を確かめるうえで意味がある。

得点の分散は好材料、ただし攻撃力の証明とは別

公開された得点者を見る限り、複数の選手に得点機会が広がったことが今回の収穫だ。

秋田戦から浦和戦までにクラブが公表した得点者は、真鍋隼虎、矢村健、河本大雅、沼田駿也、芹生海翔、菊井悠介、金本毅騎、楠本卓海の8人。FC琉球戦の5得点は得点者非公開のため、この人数には含めていない。

この分散が重要なのは、リーグ戦で一人が抑えられたときにも別の得点経路を持てる可能性が生まれるからだ。特に沼田は町田戦とU-21浦和戦で得点し、異なる相手との実戦で名前を残した。

もっとも、キャンプ中の試合は時間、選手交代、相手の編成が統一されていない。総得点を足して他クラブや公式戦の攻撃力と比較するのは適切ではない。評価すべきなのは大量得点そのものより、複数の選手がゴールを経験した状態で開幕準備へ移れたことだろう。

ここがポイント: 夏季キャンプの結果は順位表には残らない。見るべきなのは勝敗だけでなく、誰が得点し、異なる相手に対して無得点や失点がどこで生じたかである。

キャンプ中に変わった前線の競争条件

矢村健の移籍により、キャンプで確認された得点力をそのまま開幕へ持ち越せないことが大きな変化となった。

矢村は一次キャンプのブラウブリッツ秋田戦、二次キャンプ最初の実戦となったザスパ群馬戦で得点した。しかし藤枝MYFCは7月20日、同選手がジェフユナイテッド市原・千葉へ完全移籍すると発表した。

つまり、キャンプ序盤の得点者が途中でチームを離れた。これは残った選手にとって出場機会が広がる一方、前線の役割分担を再調整する必要が生じたことを意味する。

注目したいのは次の3点だ。

  • 真鍋隼虎や河本大雅ら、実戦で得点した選手が公式戦でもフィニッシュに関われるか
  • 町田戦とU-21浦和戦で得点した沼田駿也が継続してゴール前へ入れるか
  • 浦和トップチーム戦のように先行された展開で、誰が攻撃の基準点になるか

出場時間や配置は公表されていないため、キャンプの得点数だけで開幕先発を予測することはできない。それでも、矢村の移籍発表後に行われたFC琉球戦で5得点した事実は、チームが別の形で得点を重ねた材料として押さえておきたい。

開幕後に確かめたい3つの答え

キャンプの成果は、8月8日のベガルタ仙台戦から始まるJ2リーグで試される。

藤枝MYFCの開幕3試合は次の予定だ。

  • 第1節:8月8日(土)18時30分、ベガルタ仙台戦(藤枝総合運動公園サッカー場)
  • 第2節:8月15日(土)18時30分、いわきFC戦(藤枝総合運動公園サッカー場)
  • 第3節:8月22日(土)19時、アルビレックス新潟戦(デンカビッグスワンスタジアム)

最初の2試合をホームで戦える。そこで見るべきなのは、キャンプの勝敗を再現できるかではない。

  • 得点者が公式戦でも複数に分散するか
  • 先制された展開で攻撃の形を変えられるか
  • 矢村移籍後の前線で、得点と連係を誰が担うか

にかほ市で反復し、沖縄では3試合日にわたって5チームと対戦した。次に必要なのは、開幕戦の90分で使う形を絞り込み、ベガルタ仙台の守備をどう崩すかという具体的な答えである。

キャンプや公式戦の日程は変更される場合があるため、来場前には藤枝MYFC公式サイトの最新情報を確認してほしい。

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