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小川航基が6分で覆した均衡――町田2-1川崎、シュート12対9と交代策を読む

小川航基が6分で覆した均衡――町田2-1川崎、シュート12対9と交代策を読む

小川航基が6分で覆した均衡――町田2-1川崎、シュート12対9と交代策を読む

59分、川崎フロンターレは三浦颯太のクロスを脇坂泰斗が仕留め、先制に成功した。だが、FC町田ゼルビアは途中出場の小川航基が75分と81分に連続得点。わずか6分で試合をひっくり返した。

Jリーグ公式のシュート数は町田12本、川崎9本だった。町田が勝ち切った理由を、交代選手の2得点とセットプレー、主要スタッツの関係から確認する。

この記事で分かることは次の3点だ。

  • 町田が2-1の逆転勝利を収めるまでの公式記録
  • シュート12対9と枠内5対2が示す攻撃の違い
  • 小川航基、中村帆高らの投入が川崎の守備に与えた影響
目次

試合結果と公式記録

町田は先制を許しながら、後半の交代策から2得点を挙げ、開幕5試合無敗で首位に立った。

2026年9月2日、町田GIONスタジアムで2026/27明治安田J1リーグ第5節が行われ、FC町田ゼルビアが川崎フロンターレに2-1で勝利した。前半は0-0。全得点が後半に生まれた。

  • 大会:2026/27明治安田J1リーグ 第5節
  • 開催日:2026年9月2日
  • キックオフ:19時00分
  • 会場:町田GIONスタジアム
  • 入場者数:9,021人
  • 結果:FC町田ゼルビア 2-1 川崎フロンターレ
  • 得点:59分 脇坂泰斗(川崎)、75分 小川航基(町田)、81分 小川航基(町田)
  • 警告・退場:両チームともなし

先発メンバー

町田は黒田剛監督、川崎は長谷部茂利監督が指揮を執った。両クラブの公式選手・スタッフページと公式試合記録で、登録上の所属、役職、背番号を確認できる。

FC町田ゼルビア

  • GK:谷晃生
  • DF:岡村大八、菊池ダビド流帆、昌子源
  • MF:望月ヘンリー海輝、前寛之、下田北斗、明本考浩
  • FW:西村拓真、相馬勇紀、テテ・イェンギ

川崎フロンターレ

  • GK:スベンド・ブローダーセン
  • DF:山原怜音、ペドロ・ホマーノ、谷口栄斗、三浦颯太
  • MF:橘田健人、山本悠樹、伊藤達哉、脇坂泰斗、マルシーニョ
  • FW:デリキ・ラセルダ

交代

町田は60分に小川航基を投入。続いて66分に松尾佑介、ネタ・ラヴィ、中村帆高を送り出し、前線と右サイドの構成を大きく変えた。88分には白崎凌兵が入った。

川崎は64分に持山匡佑と佐々木旭、78分に紺野和也、88分に河原創と大関友翔を投入した。

交代時刻を整理すると、町田の変化が得点より先に始まっていたことが分かる。

  • 町田:60分 小川航基、66分 松尾佑介、ネタ・ラヴィ、中村帆高、88分 白崎凌兵
  • 川崎:64分 持山匡佑、佐々木旭、78分 紺野和也、88分 河原創、大関友翔

主要スタッツでは町田がシュートと枠内で上回った

町田はシュート総数と枠内シュート数で上回り、CKと交代選手の働きを得点へつなげた。

Jリーグ公式試合ページのJ-STATSでは、シュート数は町田12本、川崎9本だった。別の公式記録表には町田9本、川崎9本と記載されており集計基準に差があるため、本記事の主要比較はJリーグ公式試合ページの値へ統一する。

主な数字は以下の通りだ。

  • シュート:町田12本、川崎9本
  • 枠内シュート:町田5本、川崎2本
  • ボール支配率:町田53%、川崎47%
  • パス成功率:町田81%、川崎82%
  • コーナーキック:町田6本、川崎2本
  • フリーキック:町田10本、川崎13本
  • 走行距離:町田112.4km、川崎108.7km
  • スプリント:町田95回、川崎91回

ここで目を引くのは、町田のCKが川崎の3倍だったことだ。CKの本数だけで優勢を断定することはできないが、町田は6本のうち1本を同点ゴールに変えた。川崎はシュート数とCKで下回り、セットプレーから失点している。

ここがポイント: 町田はシュート12対9、枠内5対2と上回り、小川を60分に投入してから21分間に2得点した。終盤にセットプレーと右サイドから異なる得点経路を作った。

川崎の先制はパスワークが町田の守備を動かした

川崎は左から中央、右へとボールをつなぎ、町田の守備を横に動かして先制点を作った。

59分、マルシーニョのスルーパスがペナルティーエリア内の三浦颯太につながり、三浦が中央へ折り返した。脇坂泰斗はそのクロスを右足でゴール左下へ決めた。

この得点では、マルシーニョが左側から内側へパスを通し、三浦が逆側からゴール前へ入っている。一つのサイドだけで完結せず、町田の守備を横断する形だった。脇坂もボールを受けに下がるのではなく、最後にペナルティーエリア中央へ現れた。

川崎にとって問題だったのは、その後だ。脇坂はクラブ公式の試合後コメントで、町田の交代によって選手の特徴が変わり、対応に苦しんだと振り返っている。また、相手陣でプレーする時間を作れず、フレッシュな選手の力を受ける展開になったことを改善点に挙げた。

先制点までは川崎の狙いが機能した。しかし、リード後に同じ攻撃を続けて町田を後退させることはできなかった。1点を守る時間が長くなったことで、町田の交代策が作用する余地を残したと考えられる。

町田の逆転を生んだ二つの異なる攻め方

町田はセットプレーで追いつき、右サイドからの速い展開で逆転した。小川航基の決定力だけでなく、得点経路を変えたことが重要だった。

1点目は相馬勇紀のCKと小川航基のニアへの動き

75分、町田は右CKを獲得した。相馬勇紀が右足で入れたボールに、小川航基がペナルティーエリア中央から頭で合わせた。

小川は60分にテテ・イェンギとの交代で入っていた。投入から15分での同点弾である。町田は先発のセンターフォワードを入れ替えながら、前線の高さを失わず、相馬のキックを得点へ結び付けた。

川崎の三浦はクラブ公式コメントで、セットプレーから流れを渡し、町田の強みを出させてしまったと振り返った。シュート数で3本上回った町田が、止まった状態から始まるCKを得点にした意味は大きい。川崎が構えて守れる局面ではなく、マークと落下点への対応を一度で合わせなければならない局面だったからだ。

2点目は中村帆高が右サイドで作った時間

81分の逆転弾は、1点目とは異なる形だった。松尾佑介から右の中村帆高へボールが渡り、中村が前進して中央へ供給。小川が右足で仕留めた。

中村は66分に菊池ダビド流帆と交代していた。公式記録では同じ66分に松尾佑介とネタ・ラヴィも投入されている。中村は81分に右サイドを前進してクロスを送り、小川の逆転ゴールをアシストした。

この変更により、町田は右側にフレッシュな推進力を得た。中村が縦へ運び、小川が中央でフィニッシュする。CKで追いついたあとも同じ方法を繰り返さず、流れの中から逆転した点に交代策の厚みが表れている。

小川航基の2得点が示した「枠内で終える」価値

小川は途中出場で3本のシュートを放ち、そのうち2本を得点にした。町田の12本を勝利へ変換した中心は、この決定力だった。

公式記録によると、小川のシュートは3本。そのうち1本を頭、もう1本を右足で決めた。異なる供給方法に対応し、出場から21分間で試合を反転させている。

公式記録では、小川は75分にヘディング、81分に右足で得点した。町田が異なる供給経路を使い、途中出場の小川がいずれも枠内へ収めたことは確認できる。

この2得点に共通するのは、ボールの出どころと味方の動きに合わせて、小川がゴール前でフィニッシュ地点を選んだことだと考えられる。

川崎はなぜ9本のシュートを追加点に変えられなかったのか

川崎の課題はシュートまで行けなかったことではなく、先制後に町田陣内で攻撃を続けられなかったことにあったと考えられる。

川崎は前半に5本、後半に4本のシュートを記録した。川崎の9本に対して町田は12本だった。シュート数では町田が3本上回ったが、川崎も先制点を含む攻撃機会を作っていた。

ただし、得点した59分以降は町田が交代を重ねた。川崎も64分に2人を替えたが、先制点を奪ったマルシーニョも同じタイミングで退いている。その後、町田は66分の3枚替えで前進する力を追加した。

この試合の構図を分けると、次のようになる。

  • 川崎はパス交換から町田の守備を横に動かし、脇坂が中央で仕留めた
  • 町田は小川を先に入れ、失点後も予定していた前線の基準点を維持した
  • 町田は中村の投入で右サイドの前進手段を増やした
  • 同点後は試合が開き、小川が再びゴール前の空間を使った

川崎は先制までの形を作れていたため、全面的に攻撃が機能しなかったわけではない。それでも、脇坂が語ったように、相手陣でボールを持って町田の交代選手を守備へ回す時間を増やせなかった。この点が、得点数に差がついた背景の一つだと考えられる。

勝点と順位への影響

町田は勝点を13へ伸ばして首位に浮上し、川崎は勝点6の11位となった。

Jリーグ公式順位表は9月2日更新時点で、町田を5試合4勝1分け、15得点4失点の首位としている。得失点差はプラス11。開幕から無敗を維持したうえ、リーグ単独最多の15得点を記録している。

川崎は5試合1勝3分け1敗、9得点8失点。第4節で初勝利を挙げたあと、第5節でシーズン初黒星を喫した。得点は毎試合平均にすると1点を上回る一方、5試合中4試合で勝点3を逃している。

両クラブの次戦は9月6日に予定されている。

  • 町田:第6節、アウェイで名古屋グランパス戦
  • 川崎:第6節、MUFGスタジアムで清水エスパルス戦

町田が次戦でも再現したいのは、先発だけで試合を完結させず、交代選手によって攻撃経路を増やすことだ。川崎が修正すべきなのは、先制後に自陣へ押し込まれたときの逃げ道である。追加点を狙う前進と、相手の交代選手を自陣から遠ざける保持をどう両立するかが次の注目点になる。

結論:勝敗を分けたのは交代後に増えた町田の得点経路

町田が勝った大きな要因は、小川航基の決定力を生かす経路を二つ用意できたことだったと考えられる。

相馬勇紀のCKからヘディングで同点。中村帆高の右サイドからの供給を右足で決めて逆転。町田は12本のシュートのうち、終盤にセットプレーと流れの中の攻撃を使い分けて2点を奪った。

一方の川崎は、マルシーニョ、三浦颯太、脇坂泰斗が連動した先制点に明確な質があった。だからこそ、次に問われるのは先制後の15分だ。9月6日の清水戦では、リード時にも相手陣でプレーする時間を保てるか。その一点が、第5節の惜敗を次へつなげられるかを測る具体的な基準になる。

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