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長崎は広島の切り替えを越えられるか マテウスジェズスの起点と左足が焦点

ボールを収めるオレンジの攻撃選手と対応する紫の守備選手を描いたイメージ。

長崎は広島の切り替えを越えられるか マテウスジェズスの起点と左足が焦点

ボールを奪った直後、前線への一本を収めてシュートまで運べるか。V・ファーレン長崎がサンフレッチェ広島に挑む一戦では、マテウスジェズスを起点に、広島が守備を整える前後で攻撃を続けられるかが焦点になりそうだ。

広島の素早い守備への切り替えに対し、長崎には速く前へ運ぶ道と、前線でボールを収めて味方の攻め上がりを待つ道がある。後者を担う候補がマテウスジェズス。一方、広島では、前に出る強さと背後を補う動きを評価される荒木隼人の対応に注目したい。

試合は2026年10月21日、2026/27明治安田J1リーグ 第11節。PEACE STADIUM Connected by SoftBankで19:00にキックオフする。

  • 長崎の突破口:奪ったボールを収め、攻撃を一度で終わらせないこと。
  • 広島の対抗策:素早い守備への切り替えと、その先の起点への対応。
  • ゴール前の焦点:マテウスジェズスが起点役から左足のフィニッシュへ移れるか。
目次

対戦の前提――広島の攻守の実績を、長崎がどう崩すか

広島のリーグ戦10試合で25得点・6失点という実績を踏まえると、長崎には守備だけでなく、限られた攻撃をシュートへつなぐ工夫も求められそうだ。

Jリーグ公式の対象試合ページは、広島の得点数と失点数を、いずれもリーグトップの数字として紹介している。

開催条件は次のとおり。

  • 大会:2026/27明治安田J1リーグ
  • 節:第11節
  • 対戦:V・ファーレン長崎 vs サンフレッチェ広島
  • 日時:2026年10月21日 19:00
  • 会場:PEACE STADIUM Connected by SoftBank

25得点・6失点は、対象試合前のリーグ戦10試合全体の集計だ。この数字だけで、広島が特定の時間帯に強いことや、個々の守備局面で必ず優位に立つことまでは判断できない。

ただ、長崎が守る時間をしのいでも、それだけで勝機が広がるとは限らないだろう。ボールを取り戻した後に攻撃を続け、広島のゴールを脅かせるかまでを一続きで見たい。

奪った直後の一本――速さとボールを収める力が突破口に

長崎のカウンターを左右するのは、ボールを奪う場所だけでなく、奪った直後のパスを次のプレーにつなげられるかだろう。

Jリーグ公式プレビューの筆者は、広島の攻撃から守備への切り替えが早いと分析している。そのうえで、長崎が得意のカウンターを出すには、それを上回る切り替えか、個人でボールを収める起点作りが必要だと指摘している。

ここから考えられる長崎の攻め筋は、二つに分かれる。

広島が戻る前に前進する

一つは、奪った直後に前へ運び、相手が守備の位置に戻る前に攻め切る形だろう。

この場合は、最初のパスを受ける選手だけでなく、その先へ走る味方も重要になりそうだ。受け手が前を向けても次の選択肢がなければ、広島に守備を整える時間を与える可能性がある。

観戦では、ボールを奪った瞬間だけでなく、その次に誰が前へ動くかまで追うと、速攻が進んだ理由、止まった理由を捉えやすい。

すぐに攻め切れなければ、前線で時間を作る

もう一つは、前線でボールを失わずに保持し、味方が攻撃に加わる時間を作る形だろう。

公式プレビューの筆者は、マテウスジェズスについて、体の強さとボールを扱う懐の深さで起点になれ、ペナルティーエリア近くでは左足によるフィニッシュも担えると評価している。

この評価を踏まえると、長崎にとっては速攻の最初の受け手と、最後にシュートを打つ選手をどうつなぐかが重要になりそうだ。マテウスジェズスが収めて味方へ渡した後、再びゴールに近い位置で関われれば、起点役と得点役の両方の特徴を生かせる可能性がある。

ただし、彼がボールを収めることと、長崎が決定機を作ることは別の段階だ。起点ができても、その先のパスや走りが続かなければ、広島の守備を崩すところまでは届かないだろう。

広島の対抗策――荒木隼人の前への対応と、その後のカバー

広島側は、長崎の最初の受け手への対応と、その周囲の動きへの備えを両立できるかがポイントになりそうだ。

荒木隼人は3バックの中央を務め、対象試合前のリーグ戦全試合に先発している。公式プレビューの筆者は、荒木の前へ出る強さと素早いカバーリングが、広島の少失点を支えていると評価している。カバーリングとは、味方が対応した後や空いた場所を補う動きのことだ。

この特徴を長崎の起点作りと重ねると、広島には二段階の対応が考えられる。まず、受け手に自由にボールを扱わせないこと。そこで奪い切れなくても、次のパスや背後への進入に備えることだ。

長崎からすれば、最初の競り合いをしのいだだけでは攻撃の成功とは言い切れないだろう。広島の次の対応を越えて、ゴールへ向かうプレーを続ける必要がありそうだ。

逆に広島も、起点への寄せだけに意識が偏れば、その周囲を使われる可能性はある。前へ出る選手と後ろを補う選手の距離に注目すると、守備が機能しているかを見分けやすい。

なお、両選手の先発や具体的な配置は確定していない。マテウスジェズスと荒木が常に直接対峙することを前提にせず、起用された場合にそれぞれの役割がどこで交わるかを見たい。

起点から左足へ――攻撃を続けた先で何を作れるか

長崎の攻撃を評価する際は、ボールを収めた回数より、その後にどんなシュートへつながったかを重視したい。

公式プレビューの筆者は、マテウスジェズスを、前線でボールを収めるだけでなく、ペナルティーエリア近くで得意の左足を振れるフィニッシャーとして紹介している。

この二つの役割には、位置の違いがある。遠い位置でボールを受けて攻撃をつないでも、そのままゴールから離れた場所にとどまれば、左足で仕留める機会は生まれにくいだろう。長崎には、彼が起点になった後、別の味方を経由して再びゴール前へ関わる道筋が必要になりそうだ。

広島にとっても、最初のパスを止められたかだけで守備を評価するのは早い。長崎に一度つながれた後でも、シュートへ向かうパスを遮り、マテウスジェズスが左足を振る場面を減らせれば、次の段階で攻撃を抑えたと捉えられるだろう。

観戦では、次の三つを分けて追いたい。

  • 長崎が奪った直後、前へのパスをつなげられたか。
  • マテウスジェズスが受けた後、味方の攻撃参加が間に合ったか。
  • 攻撃を続けた結果、ペナルティーエリア付近でシュートを選べたか。

展望――長崎の勝機は「起点ができた後」に

長崎の突破口は、マテウスジェズスが収める場面を作り、その先をシュートまでつなぐことにあると考える。

根拠は、公式プレビューが示した両者の特徴だ。長崎にはマテウスジェズスの保持力と左足があり、広島には素早い守備への切り替えと、荒木の前への対応・カバーリングがある。長崎の攻撃が一つ目の対応を越えても、広島には次の対応が残るという構図になりそうだ。

広島のリーグ戦10試合で25得点・6失点という実績は、攻守両面での充実を示している。一方、その集計からこの試合の勝敗や、長崎のカウンターをすべて止められることまでは導けない。

出場停止については、Jリーグ公式の「出場停止選手のお知らせ(2026/10/19)」に長崎・広島の対象選手はいない。負傷については、長崎がクラブ公式でノーマン キャンベル(9月19日発表)、高畑奎汰とルカ ラドティッチ(いずれも9月13日発表)の負傷を発表しているが、復帰時期は示されていない。広島については、2026年10月20日時点でクラブ公式の負傷発表を確認できていない。出場可能な選手がそろうかで攻撃の組み立ても変わり得るため、起用を断定した見方は避けたい。

キックオフ後、まず注目したいのは長崎がボールを奪った次の一本だ。そこで収まるか。味方が追いつくか。そして左足のシュートへ届くか。起点の成立からフィニッシュまでがつながるかに、この対戦の攻防が表れそうだ。

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