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東京Vの新守備は長倉幹樹を止められるか――FC東京戦、奪った後までが勝負

緑と青赤のユニフォームの選手がこぼれ球を争うサッカーの試合イメージ。

東京Vの新守備は長倉幹樹を止められるか――FC東京戦、奪った後までが勝負

相手を誘い込んで奪う東京ヴェルディの守備は、得点とチャンスメークを担う長倉幹樹にどこまで対抗できるか。10月17日14:00、味の素スタジアムで行われる2026/27明治安田J1リーグ第10節、FC東京との一戦は、新しい守備の狙いを試す機会となる。

注目したいのは、長倉自身のシュートを抑えながら、周囲の選手に渡るチャンスにも対応できるかだ。今季9試合で6得点4アシストという実績を踏まえると、東京Vには一人の得点役を封じる以上の対応が求められそうだ。

観戦前に押さえたいポイントは三つ。

  • 東京Vは前節、相馬直樹監督の初陣で4-4-2へ変更した。
  • FC東京はリーグ戦4連勝中。前節は長倉、安斎颯馬、佐藤恵允が得点した。
  • 東京Vが相手を誘い込んだ後、どちらがボールを確保するかに注目したい。
目次

対戦の前提――初勝利を目指す東京Vと、4連勝中のFC東京

開幕9試合の成績では、両チームの間に明確な差がある。

  • 大会:2026/27明治安田J1リーグ 第10節
  • 対戦:東京ヴェルディ vs FC東京
  • 開催日:2026年10月17日
  • キックオフ:14:00
  • 会場:味の素スタジアム

10月16日に確認されたJリーグ公式の対象試合ページの試合前掲載情報では、ともにリーグ戦9試合を消化。東京Vは0勝4分5敗の20位、FC東京は6勝2分1敗の4位で、FC東京はリーグ戦4連勝中だ。ページの公開・更新日は示されていないため、順位と成績はこの確認時点の掲載情報として整理する。

東京Vは前節の広島戦に0-2で敗れ、FC東京は浦和戦に3-0で勝利した。

この成績からはFC東京を優勢と見るのが自然だろう。ただし、東京Vは監督交代に伴って布陣を変えた直後でもある。開幕からの結果だけでなく、変更した守備が今回の相手にどう働くかを見たい。

東京Vの狙い――待つことと、奪い切ることをつなげたい

東京Vの新守備を見るうえでは、相手を引き込んだ後の対応が焦点になりそうだ。

相馬直樹監督の初陣となった前節、東京Vは従来の3-4-2-1から4-4-2へ布陣を変更した。広島戦後、林尚輝は、一定の位置まではプレスを掛けず、相手を誘い込んでボールを奪う守備へ変わったと説明している。

Jリーグ公式プレビューを執筆した白谷遼氏は、林を守備の要として位置付けている。また、前節については、前半に攻守の積極性を示した一方、後半に失速したと評価した。

ここから今回の試合で確かめたいのは、待つ時間から奪いに出る瞬間へ、チームとして移れるかだ。相手に持たせている時間だけを見て、守備が消極的だと判断するのは早いだろう。一方、誘い込めたとしても、最後に相手の攻撃が続けば、狙いを達成したとは評価しにくい。

林が説明した方針は、前節に何を変えたかを知る手掛かりになる。ただし、それだけで奪う仕組みが完成したとは言えない。布陣を変えた事実と、その布陣で成果を出せたかは、分けて見ておきたい。

前へ向かう姿勢を、後半にも残せるか

相馬監督は広島戦後、選手が前へ向かう姿勢を表現したと評価するとともに、90分間続け切る難しさにも言及した。

今回も、立ち上がりに積極的に動けるかだけでなく、後半になっても奪いに出る判断をそろえられるかが注目点になるだろう。前節の失速をそのまま疲労や新守備の欠陥に結び付けることはできないが、時間が進んだ後の対応は、新体制を評価する材料になりそうだ。

FC東京の強み――長倉の得点と、その先の攻撃

長倉への対応は、シュートを打たせないことだけでは完結しない可能性がある。

長倉は今季ここまで9試合で6得点4アシストを記録。前節の浦和戦では先制点を挙げ、その後に安斎颯馬と佐藤恵允も得点した。

白谷氏は、長倉を得点とチャンスメークの両面でFC東京の攻撃をけん引する選手と評価している。

この実績と評価を踏まえると、東京Vが長倉への対応に人数や注意を集中させたとき、ほかの選手の機会をどこまで抑えられるかが論点になる。FC東京側から見れば、長倉が自らゴールを狙う場面と、周囲の攻撃につなぐ場面の両方を生かせれば、相手の守備に複数の判断を迫れるだろう。

ただし、前節の安斎と佐藤の得点を、長倉が演出したとまでは言えない。ここで着目したいのは、前節に長倉以外の得点者もいたことだ。長倉だけに注目してしまうと、FC東京の攻撃を見る範囲を狭めることになりかねない。

6得点4アシストは、相性まで証明しない

長倉の数字は、ここまでの攻撃への関与を示している。一方、東京Vの新しい守備を今回も崩せることや、当日の活躍を保証する数字ではない。

長倉がプレーする場合は、ボールを受けた回数だけでなく、その後にシュートや味方の機会へつながったかを追いたい。東京Vが触らせながらも攻撃を止められるなら、FC東京には次の攻め方が必要になるだろう。逆に、長倉への対応をきっかけに周囲へ機会が広がれば、東京Vは守備の分担を問われることになる。

布陣がかみ合えば、こぼれ球が攻守の分かれ目に

4-4-2同士の対面関係になれば、最初の競り合いの後まで追うと主導権の行方が見えそうだ。

白谷氏は、東京Vが今回も4-4-2を採用すると予想している。そのうえで、両チームが同じ布陣でかみ合う展開になれば、球際の攻防とセカンドボール回収が勝敗を左右すると展望した。これは試合前の予想であり、当日の布陣や先発を確定するものではない。

この条件で考えるなら、東京Vの守備は「奪いに出たか」から、もう一つ先まで見る必要がありそうだ。競り合ってこぼれたボール、相手のプレーを止めた後のボールを、どちらが拾うかで次の攻撃が変わるためだ。

  • 東京Vが確保できれば、相手を誘い込む守備を自分たちの攻撃へつなげる機会になり得る。
  • FC東京が回収できれば、一度止められても攻撃を続ける機会になり得る。

FC東京にとっても、長倉らが最初の攻撃で決め切れるかだけが勝負ではないだろう。東京Vが奪いに出た後のボールを回収できれば、相手に守備を続けさせる展開を作れる可能性がある。

試合の見立て――東京Vは「止める」と「確保する」を両立できるか

試合前の見立てではFC東京が優勢だが、東京Vの対抗の余地は、新守備をボール確保までつなげられるかにありそうだ。

FC東京のリーグ戦4連勝と、長倉の9試合6得点4アシストは、その見立ての根拠になる。一方、東京Vの新体制での前節は0-2の敗戦であり、布陣変更をすぐに改善と評価する材料は十分ではない。

それでも、東京Vが長倉自身の得点機会と周囲へのチャンスメークを抑え、奪い合いの後にボールを確保できれば、新しい守備が今回の相手に対抗する形は見えてくるだろう。逆にFC東京が長倉と周囲の選手を生かし、こぼれ球も回収できれば、東京Vの狙いを攻撃の継続で押し返す展開が考えられる。

観戦中は、次の三点をつなげて見たい。

  • 長倉への対応と、周囲の選手への対応が両立しているか。
  • 東京Vが奪いに出た後、どちらがボールを確保しているか。
  • 後半にも、東京Vが待つ位置と奪いに出る判断をそろえられるか。

東京Vの新守備がどこまで対抗できたかは、失点数に加え、FC東京の攻撃を止めた後に自分たちのボールにできたかまで見ることで、より具体的に判断できそうだ。

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