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高知ユナイテッドSC、夏の強化は公開TRMが軸 下平新体制が開幕前に積んだ160分

夏のピッチで実戦形式のトレーニングに取り組むサッカーチーム。

高知ユナイテッドSC、夏の強化は公開TRMが軸 下平新体制が開幕前に積んだ160分

高知ユナイテッドSCは2026年7月12日、高知県青少年センターで追手門学院大学との公開トレーニングマッチを実施した。試合形式は40分×4本。合計160分の実戦は、8月8日の明治安田J3リーグ開幕に向け、下平隆宏監督が選手の組み合わせと試合強度を確かめる重要な機会となった。

一方、8月2日時点で、クラブから「夏季キャンプ」としての日程、開催地、参加メンバーをまとめた発表は確認できない。今回の夏の準備を追ううえでは、遠征キャンプを前提にせず、公開TRM、新体制の編成、開幕直前の公式戦をつなげて見る必要がある。

この記事で押さえたいポイントは次の通りだ。

  • 7月12日の公開TRMは、追手門学院大学を相手に40分×4本で実施
  • 会場は高知県香南市の高知県青少年センター
  • 下平隆宏監督の就任後、新しいスタッフと選手構成で迎えた実戦機会
  • 7月26日の高知県サッカー選手権大会決勝ではKUFC南国に4-0で勝利
  • 8月8日のJ3開幕戦では松本山雅FCとホームで対戦
目次

夏季キャンプの一括発表はなく、公開TRMで実戦を確保

公式に確認できる夏の強化日程の中心は、7月12日の公開トレーニングマッチだ。

クラブが7月9日に発表した開催概要は以下の通りとなる。

  • 日時:2026年7月12日(日)15時キックオフ
  • 対戦相手:追手門学院大学
  • 試合形式:40分×4本
  • 会場:高知県青少年センター(高知県香南市)
  • 公開範囲:指定された見学エリアから観戦可能

通常の公式戦90分を大きく上回る160分が設定されたことで、複数の選手や組み合わせを試せる時間は確保された。ただし、クラブは参加メンバーや試合内容のインターネット掲載、写真・動画撮影、ノートなどによる記録を禁止している。

そのため、誰が何本目に出場したか、どの布陣を試したか、得点経過がどうだったかは公式情報から確認できない。試合結果もクラブ公式サイトでは公表されておらず、選手評価やポジション争いを推測で補うべき材料ではない。

ここがポイント: 公開TRMは実施されたが、戦術や参加選手に関する公開範囲は限定的だった。確認できる核心は「下平新体制が開幕前に160分の実戦機会を設けたこと」にある。

下平新体制にとって何を確かめる期間だったのか

この夏の最大のテーマは、従来の積み上げを残しながら、下平監督の考えを短期間でチームへ加えることだった。

監督交代から開幕まで約2カ月

高知ユナイテッドSCは6月11日、下平隆宏氏の監督就任を発表した。下平監督は就任コメントで、クラブが築いてきた攻撃的でアグレッシブなスタイルを尊重しつつ、自身の経験と考えを加え、主導権を握って勝利を目指す方針を示している。

6月22日に公表されたトップチーム体制では、下平監督に加え、眞中幹夫ヘッドコーチ、高口英成アシスタントコーチ、平井芳紀フィジカルコーチらが名を連ねた。監督だけでなく、ピッチ上の指導体制を整えた状態で7月の準備へ入ったことになる。

ここで40分×4本の意味が出てくる。新監督が選手の特徴を把握し、攻守の原則を伝え、異なる組み合わせを確認するには、通常の90分だけでは時間が足りない。160分という設定は、開幕前の競争と見極めを同時に進める形式だったと読み取れる。

選手層をどう競争につなげるか

6月22日時点のトップチーム発表では、GKからFWまで複数の新加入選手を含む陣容が示された。新加入選手には若い年代も多く、既存選手との連係を作りながら戦力化できるかが重要になる。

ただし、7月12日の参加者は発表されていない。誰が序列を上げたのか、特定の選手が新しい役割を担ったのかは断定できず、答えは開幕後の先発、交代起用、ベンチ入りの推移から確認することになる。

4-0の公式戦が示した、開幕前最後の現在地

公開TRM後に確認できる最も明確な結果は、7月26日の公式戦での4-0勝利だ。

高知ユナイテッドSCは、高知県サッカー選手権大会決勝でKUFC南国と対戦。4-0で勝利し、無失点で試合を終えた。この結果は、公開TRMから2週間後、J3開幕の約2週間前に記録されたものだ。

カテゴリーの異なる相手との一戦であり、このスコアだけをJ3での力関係へ直結させることはできない。それでも、次の3点には意味がある。

  • 勝利が必要な公式戦で4得点を挙げた
  • 無失点で試合を終えた
  • 開幕前にトーナメント形式の緊張感を経験した

公開TRMの内容が非公表だったからこそ、4-0という公式記録はチームの進捗を測る数少ない材料になる。ただし、得点者や起用法を含む詳細が確認できない部分については、開幕戦まで評価を保留する必要がある。

キャプテン人事から見えるチームの支え方

新体制は、継続性のある選手と経験豊富な選手を組み合わせて支える形になった。

クラブは7月23日、DF小林大智をキャプテンに、MF高野裕維、MF上月翔聖、MF三門雄大を副キャプテンに選んだと発表した。

小林、高野、上月は高知で複数シーズンを過ごし、JFL時代からクラブの変化を知る。そこにJリーグで長い経験を持つ三門が加わった。監督とスタッフが入れ替わった夏に、選手側ではクラブの継続性と外部で得た経験の両方を置いた構成だ。

公開TRMで試された個々の役割は確認できないが、開幕後はこの4人が試合中の修正、若手への働きかけ、苦しい時間帯のゲーム管理にどう関与するかが注目点となる。

開幕後に確認したい3つのポイント

夏の強化が実を結んだかどうかは、8月のJ3序盤戦で具体的に判定できる。

高知は8月8日、ギケンスGIKENスタジアムで松本山雅FCとの第1節を迎える。その後は8月15日にFC岐阜とのアウェー戦、23日にカマタマーレ讃岐、30日にロアッソ熊本とのホーム戦が続く。

見るべきポイントは明確だ。

  • 主導権の握り方:下平監督が掲げた方向性が、保持だけでなく前進や決定機へつながるか
  • 選手起用の幅:公開TRMの長い試合時間が、先発争いと交代策にどう反映されるか
  • 失点の抑え方:KUFC南国戦の無失点を、J3の相手にも継続できるか

キャンプの名称や遠征の有無より重要なのは、限られた準備期間で何を試し、公式戦で何を再現できるかだ。まずは松本山雅FC戦の先発構成と、試合中に流れが変わったときの交代策が、7月の積み上げを測る最初の答えになる。

日程や練習公開の予定は変更される可能性があるため、観戦前にはクラブ公式サイトのスケジュールと最新のお知らせを確認したい。

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